問題の調査:DesignOpsの始め方

How to get started with DesignOps

もしあなたの企業がDesignOpsを初めて導入するのであれば、何かしら上手く行かない可能性があります。そうなるとまずは、ユーザーに対する初期調査の時とまったく同じように、デザインチームが直面する問題やボトルネックの特定に取り掛かりますよね!

本記事は、無料の電子ブック「DesignOps 101」の章の改訂版になります。これであなたの企業でDesignOpsの立ち上げに必要なことを全部学びましょう。 まずは見つけることから:

  • デザインチームへのインタビューによる、共通のペインポイントの特定
  • デザインが他部門に与える影響を知るためのステークホルダーへのインタビュー
  • デザイナーの仕事への満足度、作業量/生産性、作業時間、障害、ツール/ソフトウェアの満足度の調査

特に、すでに職務と責任に追われている人たちにインタビューする時間を確保しようとすると、この発見プロセスは一筋縄ではいかないことを頭に入れておいてください。 デザイン、プロダクト、エンジニアリングなどのチームと同席する機会を探りましょう。そうすれば、ワークフローや克服すべき課題が体感できます。 調査や質問に取り組む際には、DesignOpsが最も役立つ第2章に書いてある分野を考えてみてください。

  • シームレスな連携
  • デザインプロセスの拡張
  • ニーズの管理

このようなDesignOpsの中心となる責務が最も足りていない場所を探してみてください。 DesignOpsを初めて担当したデイブ・カニンガム氏は、洞察力のあるブログ記事の中で、50人以上のデザイナーにインタビューし、最初の調査を構成するための5つの「焦点を置く軸」を作成しました。

  1. プロセス:デザインプロセスのどこにボトルネックや障害があるか?
  2. ツール:どんなシステムやサービスがスピードと実行を最適化するのか?
  3. 知識:チームはどのように知識を共有し、作業するのか?
  4. 戦略:ワークフローの最適化のために、既存の戦略をどのように拡大し、新しい戦略を導入するか?
  5. カルチャー:スキルの組み合わせ、指導、教育、採用、新人育成。

また、特に一人で仕事をしている場合は、自分の強みが存分に生かされ、最も高いROIをもたらす可能性のある問題を探しましょう。最初から自信のない大きなプロジェクトを引き受けるのではなく、まずは、自分が最も自信を持って解決できる問題に集中しましょう。早い段階での成功体験は、あなたの自信を高め、チームやステークホルダーとの信頼関係が築かれます。

プロからのアドバイス: 最初からすべてを整理し、文字にして形に残す習慣を身につけましょう。あなたが自身の企業でDesignOpsを始める場合、DesOpsチーム運営があなた一人である可能性が高いですからね!

最初の調査を形に残すことは、ロードマップの貴重な参考資料となるだけでなく、後に新しいDesignOpsメンバーにオンボーディングや引き継ぎをする際にも役に立ちます。

価値の定義:チームがDesignOpsから受ける利点

解決すべきデザイン上の問題を調査し、リストアップしたら、次のステップは、価値の割り当てです。企業で最も重要な問題はどこにあるのか、それを解決することで得られる可能性のあるリターンは何か。 価値付けをするために、細かい解決策を考え出すのは簡単ですが、投資対効果を調べるのに時間をかけすぎるのは要注意です。また、あなたが最も能力や経験のあるところで問題を解決するために、あなたの強みを心に留めておくことを忘れないでください。 prototyping paper pencil lo fi

金銭的なものだけを「価値」と考えないようにしましょう。例えばワークフローの問題を解決することで、仕事の満足度や生産性が向上し、市場投入までの時間が短縮され、結果的にビジネスの「価値」が向上することもあります。 何よりも、価値付けには顧客が中心でなければいけません。デイブ・カニンガム氏の例に戻ると、彼はユーザー価値経験を頂点とするピラミッドシステムを使って以下のように価値を割り当てています。

  1. デザインの影響:成果とユーザーの知識に加えられる価値
  2. サービス基準 – デザイン品質、デザイン効果、デザイン原理
  3. リスク低減 – デジタルアクセシビリティ、コンテンツの意味

問題点を評価し、価値を割り出す際には、UXデザイン部門の枠を超えて考えてみましょう。あなたの変更は、組織全体にどのような影響を与えるのでしょうか?

例えば、デザインシステムのガバナンスプロセスの効率化は、デザイン、製品、およびエンジニアリングの各チームにプラスの影響を与えます。この例は、先に述べた「デザインが他の部門にどのような影響を与えるかをステークホルダーにインタビューする」というポイントに立ち戻ります。

優先順位とロードマップ:導入戦略とはどのようなものか

最後に、解決したい問題に優先順位をつけて、どれから取り掛かるのか選びましょう。以下の質問に答えてください。

  • この目標を達成するために、どのような計画を立てていますか?
  • このプロセスに誰が関わっていますか?
  • 意思決定の責任者は誰ですか?
  • どのような流れで変革の導入をしますか?
  • どのようにステークホルダーの賛同を得ますか?
  • 成功の指標は?

最後のポイントは、導入戦略にとって必要不可欠です。現在地と目指すべき場所をどのように測るのか?正しい方向に進んでいるかどうかを判断するためのKPIは?これらのメトリクスをチームやスタークホルダーにどのように報告するのか、そして、成功とはどのようなものなのか?

process brainstorm ideas

成功を測るには、単一のメトリクスではなく、全体的なアプローチを使用します。例えば、戦略の成功を測るために、以下のようないくつかの要素やKPIの考慮が必要かもしれません(ただし、これらに限定されるものではありません)。

  • 市場投入までの時間
  • タスクの時間
  • 従業員の定着率
  • チームメンバーの関わり度
  • 従業員の幸福度/仕事満足度
  • デザイン品質
  • 管理業務(増加/減少)
  • DesignOpsツールの導入

また、DesignOpsを継続的に改善・進化させるために、戦略を放棄したり、ピボットするためのKPIの特定が必要になります。 Nielsen Norman Groupには、解決したい問題を可視化するのに有効な「イニシアチブ・ワークシート」というのがあります。このワークシートには、あなたのペインポイントと、“インパクト を生み出すための3つの領域がリストアップされています。

  1. フォーカスエリア:最大のペインポイントは何か?
  2. 戦略的な目標:どのような高レベルの成果を生み出したいのか?
  3. 戦術的な目標:戦略的目標に到達するために、どのような戦術を実行してみるか?

また、各施策を実施するための現実的なスケジュールを、関連する指標やKPIとともに割り当てる必要があります。 最後に、デザイナーがデザインにだけ集中できるように、DesignOpsが長期的に何ができるかを考えてみてください。

そして、それが組織にどのような利益をもたらすのでしょうか?DesignOpsの目標は、最終的にデザイナーがデザインに集中することを妨げるタスク、プロセス、システムを全て排除することです。

専任のマネージャーを必要としない小規模なUXチームであれば、デザインプロセスやワークフローの標準化のためにDesignOpsの思考を作り上げるのは非常に有益です。

このDesignOpsの方法論は、スケーラビリティのための基礎を築き、ゼロから始めることなく、DesignOpsの管理職に就ける人も出てきます。

あなたのところだけじゃない

世界で最も大きなチームの中には、この出発点レベルからDesignOpsを考え始めたところもあります。 Airbnbは、もともと今日のような有名企業ではありませんでした。

DesignOpsの導入戦略によって、彼らは急激にに進化・拡大することができました。Very Groupもまた、新型コロナが流行し始めた頃の数カ月間に、成長と変化を促進するためにDesignOpsプランを作成し、それを実行した企業です。

プロジェクトの実施方法に関しては、各デザイナーが独自の才能、ツール、方法を持っていることは当然のことです。その自由と個性を持つことは、創造性の基本です。」

ー シニアプロダクトデベロッパーのリアム・チャーノック氏 ー

collaboration team

しかし現実には、デザインの規模が大きくなればなるほど、仕事のやり方も変わってきて、そこから問題が発生することもあります。

デザインドキュメントは、UI仕様書やスタイルガイドのことだけを指すのではありません。デザイナーの責任が重くなるにつれて、デザイン成果物も複雑化しています。

DesignOpsは、チームの成長、作業プロセスの変更、長期的な成功の確保のことを考える上で不可欠になります。たとえ考え方の転換が難しくても、長期的な成果は最初の挑戦に見合うものになるでしょう。 Very GroupのDesignOpsの構造は、上記の概要と似ていますが、彼らのワークモデルに合わせて簡略化されています。

  • デザインする:望ましい結果が得られ、プロジェクトがうまくいったら、それを文書化し、プロセスを作成する。
  • コンテクスト化:プロジェクトやプロセスの基礎となるリソースのフレームワークを作成する。
  • 保存する:ファイルの命名、保存、検索をよりシームレスにするため、ファイル構造を体系化する。

今後の展望

考え方とチーム体制が整えば、あとはDesignOpsプロセスを促すツールとシステムが必要になります。どのようなツールやシステムが自分のチームに適しているかを見極めることが、DesignOpsの哲学とワークフローを長期的な成長と成功へのコースに定着させるための最終ステップとなります。

DesignOpsを始めるためのポイント5つ

  1. 問題を特定するための発見のプロセスから始めること。UX部門にとどまらず、DesignOpsが組織全体に役立つ方法を見つけることを忘れないようにしましょう。
  2. 調査やプロセスの繰り返しを避けるために、早期に文書化しましょう。
  3. デザインの問題を解決する価値を測りましょう。
  4. 問題の優先順位を決め、ロードマップを作成しましょう。
  5. 成功のためのメトリクスとKPIを特定し、成果の上がらない戦略をピボットまたは放棄しましょう。

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