AI ペルソナ – ChatGPT を使ってペルソナを作成する方法

ai personas

ChatGPT のような LLM を使った UX デザインの向けの AI ペルソナの作成は、ペルソナ開発プロセスを強化できる新しい手法であり、それでより速く、データ主導で適応性のあるものになります。そこで本記事では、その仕組みと潜在的なメリットについて見ていきましょう。  

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AIペルソナ とは

  AI ペルソナは、AI(人工知能)の助けを借りて作成されたシミュレーションのユーザープロフィールであり、このようなペルソナは、データとインサイトに基づいて、さまざまなユーザーセグメントを表すようにデザインされます。従来、ペルソナユーザーリサーチ、インタビュー、調査によって作成されてきましたが、AI があれば、大規模なユーザーデータ、行動、好みのセットを分析することによってペルソナの生成や強化ができるため、よりダイナミックで最新のユーザー像を表現することができます。  

ChatGPT で AI ペルソナを作成する方法

  AI ペルソナは、実際のユーザー行動に合わせて進化するダイナミックなデータ駆動型プロファイルを提供することで、従来の UX ペルソナ開発プロセスを変革でき、ChatGPT は、UX デザイナーが早く効率的にペルソナを作成、改良、更新できるよう支援します。ここでは、AI ペルソナの作成に ChatGPT を活用するための総合的なガイドをご紹介します。  

ステップ1:対象者を理解して初期データを集める

user search user centered

ChatGPT を使ってペルソナを生成する前に、ユーザーを代表するデータソースの収集や確定が非常に重要です。AI ペルソナがきちんと効果的であるようにするには、実際の情報に基づいたものであるべきであり、情報源には以下のようなものが挙げられます:  

  ユーザーデータを集めたら、関連する詳細を ChatGPT に送り、より正確なペルソナを生成することができます。  

ステップ2:基本的なプロンプトからペルソナのアウトラインを作成する

 ChatGPT で AI ペルソナを作成するには、ペルソナを構成する基本的な特徴を定めることから始める必要がありますが、ChatGPT を使って、簡単なプロンプトを提供することで、これらの特徴を生成することができます。以下に、アウトラインを作成するためのプロンプトの例を挙げてみましょう:  

プロンプトの例 「モバイルアプリを使って個人的な財務管理を行っている若手専門家の UX ペルソナを作成するのを手伝ってください。年齢、職業、目標、ペインポイント、好みのテクノロジーなどの詳細を含めてください。」

chatgpt in design

ChatGPT は、提供された情報に基づいて、特定のユーザープロファイルを持つペルソナを生成します。その際、必要に応じて、より詳細なフォローアップ質問をしたり、最初のプロンプトを洗練させたりして、これを調整するといいでしょう。  

出力例:  

  • 名前:エミリー・ジョーンズ
  • 年齢:29
  • 職業:マーケティングマネージャー
  • 目標:毎月の支出の把握、貯蓄、老後の計画を立てる。
  • 問題点:複雑すぎるファイナンスアプリに辟易、データプライバシーの不安
  • テクノロジー:iPhone でモバイルアプリを使用、すっきりしたシンプルな UI が好み、銀行アプリと同期。  

ステップ3:具体的なプロンプトでペルソナの詳細を広げる

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基本的なペルソナの概要ができたら、ChatGPT を使って、動機、行動、あるいは彼らが好むコンテンツのタイプなど、より具体的な詳細を追加することができます。ペルソナを拡大するためのプロンプトには以下のようなものがあります:  

  • 目標と動機:「エミリー・ジョーンズが個人向けファイナンスアプリを使う主な動機は?
  • ユーザーの行動:「エミリーがモバイルデバイスで個人向けファイナンスアプリと通常どのようにやりとりしているかを説明してください。」
  • 問題点:「エミリーのようなユーザーにとって、モバイルアプリで個人的な財務管理をする際の最大の問題点は?
  • 日課:「エミリーの日課と、金融ツールやアプリを使う可能性の高い時間帯を説明してください。」

  この反復プロセスで、ChatGPT が提供する回答を継続的に洗練させることによって、詳細で充実したペルソナを構築することができます。  

ステップ4:さまざまなユーザーセグメント用に複数のペルソナを作成する

UX プロジェクトでは、さまざまなユーザーセグメントを表すのにペルソナが複数必要になることがよくあります。その際、ChatGPT を使って、入力条件を変更することで、追加のペルソナを作成することができます。例えば以下のようにできます:  

プロンプトの例:「技術にあまり詳しくない高齢者で、退職金を追跡するための直感的なモバイルアプリが必要な人のペルソナを作成してください。  

このプロセスを繰り返すことで、(テクノロジーに精通したミレニアル世代、年配のユーザー、中小企業のオーナーなど)さまざまなユーザー層を捉えることができます。   出力例:  

  • 名前:リチャード・クーパー
  • 年齢:62
  • 職業:定年退職
  • 目標:退職後の貯蓄のための予算をシンプルにすること。
  • 問題点:ほとんどのアプリが複雑すぎる、財務上のミスが心配。
  • テクノロジー:アンドロイドを使っているが、文字が大きくナビゲーションがわかりやすいアプリを好む。

ステップ5:データを使ってペルソナを絞り込んで検証する

  ChatGPT で最初のペルソナを作成した後、実際のデータやフィードバックでペルソナを検証すべきであり、以下のような方法で行えます:  

  • 実際のユーザーフィードバックで検証
    • AI が生成したペルソナを、インタビューや調査から得た実際のユーザーフィードバックと比較し、実際の行動やニーズと一致していることを確認する。
  • 追加データを使ってペルソナを改良
    • (アプリの使用パターン、人気のある機能、一般的なドロップオフポイントなど)分析データを使ってペルソナを改良し、実際のインサイトに基づいて問題点、目標、行動を更新する。
  • テストに基づいて反復
    • ユーザビリティテストでは、「エミリー」や「リチャード」のようなユーザーがどのように製品に接するかについて、より多くのフィードバックを集め、それを使って、ペルソナをさらに微調整する。

ステップ6:ペルソナを使った場面とジャーニーマップの作成

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AI ペルソナを作成したら、ChatGPT にペルソナごとの具体的なユーザーシナリオジャーニーマップを作成するよう指示することができます。これにより、各ペルソナが製品とどのようにやり取りするかを視覚化することができます。  

シナリオプロンプトの例 「エミリー・ジョーンズが個人向けファイナンスアプリの新機能を使って、自分の支出習慣を追跡するためのユーザーシナリオを作成してください。」  

出力例:

  • シナリオ:エミリーは週明けに自分の支出を見直すために個人向けファイナンスアプリを開きます。「週間レポート」機能に移動し、カテゴリー別の支出の内訳を見ます。エミリーはこの機能を使って外食費の増加を発見し、来月はその支出を減らすという目標を設定します。

  また、アプリへのサインアップや特定の目標の達成など、特定のインタラクション中にユーザーが取る可能性のあるステップの概要を ChatGPT に入力させることで、ペルソナの完全なユーザージャーニーマップを作成することもできます。  

ステップ7:チーム間の連携にペルソナを使う

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AI が作成したペルソナをチーム内で共有し、全員のベクトルを合わせましょう。ペルソナで以下のようなことができます:  

  • デベロッパーは主要機能とユーザビリティのニーズを理解する。
  • マーケティング担当者は、ユーザーの動機に基づいてコミュニケーションやキャンペーンを調整する。
  • デザイナーは、ペルソナの問題点や目標に対応するユーザー中心のインターフェースを作成する。

  AI ペルソナをワークフローに統合することで、部門横断的なチームが対象ユーザーについての共通認識を持ち、それでより一貫性のある意思決定につながります。  

ステップ8:ペルソナの継続的な更新と改善

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AI が作成したペルソナを使う主な利点の1つに、ペルソナを進化させることができるという点があります。より多くのデータが集まるにつれて、ChatGPT を使ってペルソナを新しいインサイトで更新し続けましょう。このダイナミックなアプローチにより、ペルソナは常に適切で、実際のユーザーニーズを反映したものになります。  

更新の例「最近のフィードバックに基づき、エミリーの財務目標が変わりました。長期的な投資計画に重点を置くことを反映するように、彼女のペルソナを更新してください。」  

ペルソナ開発における AI 活用のベストプラクティス

  • AI と定性調査を組み合わせる: ChatGPT のような AI でペルソナ作成のスピードが上がりますが、ペルソナの深さと正確さを確保するのに、常に定性的なユーザーリサーチ(インタビュー、アンケート)でペルソナを補足する。
  • 実データで AI ペルソナを検証する: ChatGPT で作成したペルソナを、アナリティクスと実際のユーザーとのやり取りを使って改良して確認する。
  • ペルソナをダイナミックに保つ:ペルソナを固定的なものとして扱わず、ユーザーの行動の変化に応じて、新しいデータやインサイトを継続的に更新する。
  • チーム全体と連携する:全員が対象ユーザーについて同じ認識を持って作業できるように、開発、マーケティング、デザインの全チームでペルソナを共有する。

AIペルソナ を使うメリット

  • スピード:AI でペルソナ作成プロセスのスピードが劇的に上がる。何週間もかけて調査し、手作業でペルソナを作成する代わりに、AI が大規模なデータセットを処理したり、既存のインサイトを利用したりすることで、ペルソナが数分で作成される。
  • データ駆動型のインサイト:AI ペルソナは、思い込みや限定的な定性調査だけに頼るのではなく、実際のユーザー行動やリアルタイムのデータに基づいて作成される。これにより、ペルソナで現在のユーザーニーズやトレンドがより的確に表される。
  • 拡張性:AI は複数のユーザーセグメントのペルソナをサッと生成できるため、大規模なプロジェクトや多様なオーディエンスを対象とする製品に有用。また、新しいデータに応じて進化するダイナミックなペルソナも作成できる。
  • 一貫性:AI でペルソナ作成の一貫性が確保されることから、さまざまなチームメンバーが手作業でペルソナを作成する際に発生する主観的なバイアスが低減される。また、ChatGPT は、特定のガイドラインや基準に従うようにプログラムすることができることから、統一性が保たれる。
  • 適応性:時間が経つにつれて古くなってしまう従来のペルソナとは異なり、AI ペルソナは新しいデータをシステムに入力することで簡単に更新される。この適応性により、デザイナーは変化するユーザーニーズや市場環境に対応することができる。

課題と懸念

  • 正確さと深さ:ChatGPT のような AI は、利用可能なデータに基づいたペルソナの分析や生成ができるが、ユーザーとの直接対話から得られるインサイトの深さには欠ける場合がある。AI ペルソナは、ユーザーの感情や心理的なニュアンスを確実に捉えるために、定性調査で補完されるべき。
  • 倫理的な懸念:AI が生成するペルソナはデータに依存しているため、データのプライバシーやバイアスに関する倫理的な懸念が生じる。使われるデータが代表的で、偏りがなく、プライバシー規制に準拠していることを確認するために注意が払われないといけない。
  • AI への過度の依存:ペルソナ作成プロセスにおいて、AI が人間の直感や共感に取って代わるべきではない。AI が手助けしてくれるとはいえ、デザイナーはインタビューやリサーチを通じてユーザーと関わり続け、彼らのニーズを完全に理解することが非常に重要。

AIペルソナ はいいものなのか?

  ChatGPT のような AI は、UX ペルソナの作成や強化のための強力なツールとなり、ペルソナの開発プロセスのスピードアップや、ダイナミックな更新が可能になって、よりデータに基づいたインサイトを得られますが、AI が生成したペルソナを従来のユーザー調査と組み合わせることで、デザインプロセスにおける深み、共感、倫理的整合性を確保することが重要です。また、AI ペルソナを使うことで、UX デザイナーは時間を節約でき、より戦略的なタスクに集中し、より正確で適応性の高いユーザープロファイルを作成することができます。  

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