デザイン イテレーション プロセス入門

デザイン イテレーション プロセス入門

デザイン イテレーション とは

デザインイテレーションとは、製品(または製品の一部)を比較的短い間隔で定期的に改善する繰り返し可能なプロセスのことをいいます。「反復」とも呼ばれ、「高忠実度(Hi-FI)のプロトタイプ、中忠実度のワイヤーフレーム、低忠実度(Lo-Fi)のスケッチ、あるいはサイトマップのようなシンプルな図で構成されることもあります。

デザインイテレーションは、デザインプロセス全体を前進させる原動力となります。

デザイン イテレーション がデザインプロセスの一部な理由

すぐに製品開発にすぐ着手するとリサーチ(例:ユーザビリティテスト)において最終結果を検証する際に、最悪のバージョンの製品をデザインしてしまうかもしれません。

「最悪のバージョン」を作った場合、「最高のバージョン」にするまでの道のりは、コストも時間も掛かってしまいますよね。

ヒューマン・コンピュータ・インターフェースをデザインするための適切なアプローチは、イテレーション(反復)でのデザインです。フィードバックや試行錯誤を繰り返すことで、デザインの方向性や、機能性のアイデアを出してその過程から学びを得ることができます。

ゴールまでの道のりは平坦ではありませんが、完全に間違った方向に進んでしまうこともないので、デザインイテレーションは、長い目で見たときに多くの時間や見解、そして安定性をデザインプロセスに与えてくれるものなのです。

デザインプロセスを反復する利点

デザイン イテレーション プロセス入門 - 反復のメリット

リソースの節約

デザインプロセスを反復すると、ユーザー(少なくともステークホルダー)からのフィードバックも定期的に得ることができるため、多くの時間節約につながります。

受け取ったフィードバックはポジティブなものも、ネガティブなフィードバックも正しい方向性を知ることができるきっかけとなるので、貴重な時間を無駄にすることはありません。

フィードバックが全くない場合、ゴールまで急いでも失敗している危険性があり、時間と帯域の大きな無駄となります。さらに、「時は金なり」ですから、デザインイテレーションは最も費用対効果の高い選択肢となりますね。

連携の促進

デザインプロセスを反復することで、ステークホルダーが意見を述べたり、自分のアイデアを共有したりする機会ができるため、健全な連携が促進されます。その結果、「自分の視点でのみ物事を見る」ということにならないため、自分だけでは発見できないような気づきが得られます。

本当のユーザーニーズへの対応

デザイン イテレーション のプロセス(特に連携を取り入れたプロセス)が確立されていないと、デザイナーは孤立して仕事をするという罠にはまりがちです。サイロ化すると、内省的になりすぎてしまい、それが早合点や、生産性のない完璧主義への暴走につながってしまいます。

しかし、デザインプロセスを反復的に実施することで、ユーザーのニーズに焦点を当て、ユーザーからのフィードバックに従った意思決定を行うことができます。また、漫然とした改善に終始するのではなく、次善の策に優先順位をつけてデザインの改善ができるようになります。

さらに、ユーザーからのフィードバックによって、ステークホルダー間の意見の対立を解消できるようにもなります。

定期的な更新のしやすさ

デザインプロセスの反復によって、ステークホルダーに最終結果を投げかけて「見といてね」と放置するのではなく、定期的に進捗状況の更新を提供することができます。

特にデベロッパーにとっては、これは「デザインの途中でも開発に着手できますよ」ということです(実際、デベロッパーは反復的な開発プロセスを活用することができますから、みんなにとっていい話になります)。

また、顧客と仕事をする場合、頻繁に更新することで、製品にかける努力を示すことができ、それによって顧客との良好な関係を築くことができます。さらに、製品の定期的な更新を顧客に伝えることで、マーケティング上の話題を提供し、世間の声を得ることだってできます。

UXPinのプロトタイプは、顧客やステークホルダーとの共有がすぐにできます。数回クリックするだけで、デザイナーは、顧客やステークホルダーが本物と同じように見えて機能するデザインイテレーションをテストする際に、コンテクストに応じたフィードバックのコメントを得られるようになります。また、アダプティブバージョンを使うと、シミュレーションされたプロトタイプは、デバイスやスクリーンサイズに適応します。ただし、プロトタイプの共有前に、プレビューモードでエラーや見落としがないかをチェックすることを忘れないでください!

 イテレーション が使われる場所

デザイン イテレーション プロセス入門 - イテレーションが行われる場所

イテレーションはデザイナーだけのものではありません。ソフトウェアデベロッパーも、非同期で、あるいはデザインのイテレーションに連動して、仕事に反復的なアプローチを取ることができます。さらに大規模なものでは、プロジェクト全体をイテレーションで計画的に管理することも可能です。

デザインにおける イテレーション 

デザインにおいては、イテレーションは、以下のような多くのデザイン方法論において重要な役割を担っています:

どのような方法論であっても、必要なリソースがあれば、同時進行の反復デザインプロセスを用いて、非同期で複数のユーザーニーズに対応することができます。

ソフトウェア開発におけるイテレーション

ソフトウェア開発では、イテレーションは継続的な改善の促進や、誤差の範囲の提供、そして製品開発プロセスの他の側面が妨げられるのを防ぐのに使われます(直線的で、すべてのプロセスを順次行うことを強制するウォーターフォール方法論とは違いますね)。実際、反復的なアプローチによって、例えば「アジャイルUX」と「アジャイルソフトウェア開発」を組み合わせて機能性を構築したり、デザインと開発のチームメンバーが連携して作業できるようになります。

プロジェクト管理におけるイテレーション

最後に、イテレーションは、より高いレベルでも機能し、それによって製品やプロジェクト管理プロセス全体の包括的なテーマとなることもあります。プロジェクトのステークホルダーに、ライフサイクルを通じて製品の方向性に関する定期的な最新情報や、主要な成功メトリクスを測るのに使えるデータを提供しますからね。

さらに、イテレーションは DesignOps や DevOps などの社内業務の改善にも活用でき、それによってチームの士気と生産性が大幅に上がります。

リサーチにおけるイテレーション

イテレーションは、リサーチによって促進されるべきです。デザインにおけるフォーカスグループであれ、開発におけるブラウザテストであれ、リサーチで学んだことはすべて、次のイテレーションを推進するために使用されるべきです。

場合によっては、リサーチは非同期かつ独立して行うことができ、「デザイン」または「開発」された成果物を得る必要がないこともあります。例えば、ナビゲーションのラベルや構造を考えるとき、デザイナーは様々な形式的・総括的なカード分類を繰り返し、最終的にシンプルな要件にたどり着くことができますよね。

反復的なデザインプロセスとはどんな感じか

responsive screens prototyping

反復的なデザインプロセスは、方法論によって異なりますが、一般的には、計画アイデア出しプロトタイプテストレビューという5つのステージにハッキリとと分けてまとめることができます。

ステージ1:計画

イテレーション(反復)は早いだけでなく、効果的に行われないといけないので、特定のユーザーニーズに焦点を当てたイテレーションを続けるには、ある程度の計画が必要です。

計画段階は、イテレーション中にどの問題を解決するかを決めることがほとんどです。時にはステークホルダーの観察に耳を傾けることもありますが、ほとんどの場合、以前のイテレーションやフィードバックフォームなどの別の場所からユーザーのフィードバックを直接集めるということになります。

いずれにせよ、この段階は常に「リサーチ」という燃料を得て、「目的」によって動かされます。多くのデザイン方法論では、問題は「機会」としてとらえ直され、多くの機会が存在する場合には、方法論は「ステークホルダーは製品の改善に一番いい機会であると思われるものに投票すべきである」述べています。例として、デザインスプリントの方法論は、機会を選択するために「How might we(どのようにすれば〜できそうか)」と「ドット投票(多数決のようなもの)」に依存しています。

つまり、計画段階では、 「今回のイテレーションで何を改善すべきか」という問いに答えられるはずです。

ステージ2:アイデア出し

この段階では、アイデアの良し悪しに関係なく、スケッチによってできるだけ多くのアイデアを出すことが目的です。これは通常、最高のアイデアを磨き上げ、最悪のアイデアを脇に置くという、それ自体が反復的なデザインプロセスそのものです。

創造力を維持するために、Crazy 8s(チームメンバーが30~60秒ごとに合計8つの異なるアイデアを考え、それぞれを紙に書き出す手法、Four-Step Sketch(1)重要な情報を確認、2)紙の上でデザイン、3)複数のバリエーションの検討、4)詳細な解決策の作成を元にコンセプトを作り上げる)などの反復的な方法論があり、プロセスを無駄なく、楽しく、生産的に保つために時間制限を設けています。

最終的に、我々やチームは、少し洗練されたアイデアを1つ選び、前進させることになります。そして選ばれたアイデアは、プロトタイプ担当が問題提起、明確に定められた実行可能なタスク、そして詳細で十分なビジュアルガイドを得ることができるように、よくユーザーストーリーとして表現されます。

ステージ3:プロトタイプ

プロトタイプの段階になると、特定のアイデアに集中するため、反復的なデザインプロセスが少しシンプルに感じられるようになります。

生産性を最大化するために、通常は時間制限が設けられているので、UXPin のようなワークフローをサポートするデザインツールを使うのがベストであり、製品チームが手元にデザインシステムを用意して、UXデザイナーそれを徹底的に理解すれば、さらなる効果が期待できます。

ステージ4:テスト

テスト段階は、解決しようとしている問題をプロトタイプが解決しているかどうか、また、どの程度解決できているかの確認を目的としています。何かを実装したり、リサーチを統合したりすることはなく、適切なリサーチ方法を用いて、ソリューションについてできるだけ多くのことを学び、フィードバック、発見、インサイトを文書化するだけです。

ステージ5:レビュー

最終段階であるレビューでは、リサーチを総括して、ソリューションの有効性について結論を出します。

結論は通常、以下のカテゴリーのいずれかに分類されます:

  • 「すばらすい」:実装の時期
  • 「いいですけど、、、」:プロトタイプに戻る
  • 「不具合あり」:アイデア出しに戻る

デザインイテレーションプロセスの「やるべきこと」と「やってはいけないこと」

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やる:失敗を恐れない

たとえ失敗したとしても、失敗を恐れず、試行錯誤し、「やってはいけないこと」を学びましょう。失敗は避けられないものなので、早めに解決して、そこから学ぶようにするのが一番です。

やる:柔軟に行く

デザインの方法論は、イテレーションに時間をかけすぎず、自由な創造性を発揮できるように厳しいルールを設けていますが、それでもある程度の自由度は認められています。最終的に、どの機会を優先するか、どのタイミングでイテレーションやテストを行うか、また、同時にいくつのデザインイテレーションプロセスを実行するかは、私たち次第なのです。

その判断は、あらゆるデータやリサーチを駆使しながらも、直感と経験によるところが大きいです。

やる:非同期での作業

ツールやチームメイトなど、利用できるすべてのリソースを活用し、他のデザイナーが非同期で製品の他の側面を解決でき、デベロッパーも有効な解決策を実装し始めることができることによって、最短時間で最大の成果を得ることができます。この2つが行われることで、製品のタイムラインが大幅に短縮されるのです。

やる:連携して耳を傾ける

どの問題を解決すべきなのか?どのイテレーションがベストか?プロトタイプをテストする準備はできているか?このフィードバックにはどんな意味があるのだろう?チームメイトから新鮮な視点と独自の専門知識を得ることで、このような疑問に自信をもって答えられるようになります。

task documentation data

やらない:すべてを解決しようとする

デザインイテレーションプロセスで解決する問題が決まったら、それ以外の問題を解決しようとするのは避けましょう。テストや観察の時に改善すべき点が見つかるのは当然ですが、それが後のイテレーションで良い出発点になるかもしれないので、それは書き留めておきましょう。

スコープクリープ(デザインイテレーションプロセスに忍び込む新たな問題)を許すと、気が散ってスピードが落ち、イテレーションが主要なメトリクスに与える影響を測るのが難しくなるだけですからね。

まとめ

デザインイテレーションの基礎は理解できたので、次のステップは、自身やチームに合った反復デザインの方法論を選択し、全員がそれを習得するために十分な時間を確保しましょう。

ただ、完璧なデザイン手法なんてないので、もしうまくいかない場合は、ワークフローを変更するか、別の方法を試すことを検討してください。

UXPinによるイテレーション(反復)デザイン

UXPinは、製品チームの速やかなイテレーションやアイデアのコラボレーション、実用的なフィードバックの獲得、そして最終的にはコードベースの高忠実度プロトタイプをサポートし、デベロッパーがより多くの作業を行えるようにするために作られたエンドツーエンドのデザインツールです。

UXPinでは、デベロッパー が HTML、CSS、JavaScript に変換されたプロトタイプの仕様の実装、デザインシステムのドキュメントの共同作成、さらにUXPin Mergeを使った実際のReactコンポーネントをプロトタイプにインポートできるため、検証済みのイテレーション作業をより速やかにして生産に移ることができます。

気になった方は、まずは14日間の無料トライアルからぜひお試しください。

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