デザイナー vs. 開発者:デザインシステムにおける溝を埋める方法とは?

重要なポイント:

  • 課題:デザイナーと開発者の間でのコミュニケーション不足や分業によるサイロ化が、非効率や意図と異なるデザイン成果を生んでいる。
  • 解決策:デザインシステムを共通の参照点として導入することで、認識のズレを減らし、チーム全体の連携を強化できる。
  • なぜ重要か:デジタルプロダクトの需要が拡大し、デザイナー(平均年収:約1,280万円)や開発者(約1,450万円)の人件費も上昇する中、チーム間の効果的な連携はますます不可欠となっている。

デザインシステムのメリット:

  • 標準化:コンポーネントとガイドラインのための信頼できる唯一の情報源
  • 効率化:無駄な作業を減らし、ワークフローを最大34%高速化。
  • コミュニケーションの改善:共通の用語と合同レビューの導入により、誤解や行き違いを最小限に抑える。

よくあるコラボレーションの課題:

  • 引き継ぎの曖昧さと仕様の不足
  • ワークフローの分断とスケジュールの不一致
  • デザインの理想と技術的制約のギャップ

溝を埋めるための解決策:

  • 明確なドキュメント作成:詳細なスペック、エッジケース、技術的制約を含みます。
  • 再利用可能なコンポーネントの構築:一貫性を確保するために、モジュラー要素を共同で構築します。
  • コラボレーションツールの活用:UXPinのようなプラットフォームは、デザインと開発のワークフローを統一するのに役立ちます。

デザインシステムを共通の責任として位置づけ、オープンなコミュニケーションを重視することで、チームは陥りがちな落とし穴を回避しながら、より良い製品を提供することが可能になります。

デザイナーと開発者のデザインシステムにおけるコラボレーション

デザインシステム がチームの共同作業をどう支えるか

デザインシステムはデザイナーと開発者の橋渡し役となり、分断されたワークフローをひとつ屋根の下にまとめます。異なるツールやリファレンスを使いこなす代わりに、チームは共有された基盤に頼ることができます。この共通言語は、双方が信頼できる、標準化されたリファレンスのポイントを提供することで、混乱を解消します。

適切に導入されれば、設計システムのメリットは明らかです。例えば、設計効率は最大34%向上します。このような改善は単なる小さな微調整ではなく、チームの仕事の進め方や成果の出し方を変えます。

共通の基準を提供することで、デザインシステムはデザイナーと開発者間の摩擦をなくします。デザイナーがモックアップを作成し、開発者がそれを解釈する代わりに、両チームは同じコンポーネント、ドキュメント、ガイドラインをもとに作業します。この連携により、ハンドオフ時のやり取りが減り、誤解が生じる可能性が低くなります。より良いコラボレーションのための合理的なアプローチといえるでしょう。

優れた デザインシステム の特徴

優れたデザインシステムには、デザイナーと開発者の両方にとって計り知れない価値をもたらす、いくつかの重要な特徴があります。その核となるのは、「信頼できる唯一の情報源(single source of truth)」、つまり、どのバージョン、コンポーネント、ガイドラインを使うべきかという疑念を取り除く一元化されたハブとしての機能です。

強力なデザインシステムには、一貫性のある再利用可能なコンポーネントと詳細な文書が含まれています。この文書には、明確な実装上の注意事項、使用例、ガイドラインが記載されており、全員が同じページを参照できるようになっています。共有ライブラリやツールは、この一貫性をさらに強化します。例えば、デザイナーはFigmaコンポーネント・ライブラリを使用し、開発者はReactライブラリを使用します。これらのリソースを同期させることで、チームは、コンポーネントのバージョンが別々に管理されている場合に起こりうる混乱を避けることができます。UXPinのようなツールは、デザイナーと開発者が単一のコードバックされたプロトタイピング環境でコラボレーションできるようにすることで、これをもうワンステップ進めます。

実例は、構造化されたデザインシステムの効果を浮き彫りにしています。IBMのカーボンデザインシステムは、製品全体の統一性を維持し、ユーザーの満足度を向上させ、ブランド認知を強化するのに役立っています。同様に、Airbnbデザイン言語システムは、デザイン上の欠陥を減らし、迅速な修正の実施を容易にしています。これらの例は、強固な基盤が、品質を犠牲にすることなく、いかにチームの作業をスピードアップさせるかを示しています。

デザインシステムがコミュニケーションの問題を解決する方法

ワークフローを合理化するだけでなく、デザインシステムは一般的なコミュニケーションの問題にも対処します。設計者と開発者間のミスコミュニケーションは、同じ要件に対する解釈の違いから生じることがよくあります。設計システムは、曖昧さを排除する標準化されたリファレンスを提供することで、この問題を解決します。

ここでは、用語の共有が大きな役割を果たします。コンポーネントの名前、動作、制約を標準化することで、設計システムは全員が同じ言語で話すことを保証します。これにより、設計と開発の間で常に翻訳する必要がなくなります。

また、強固な設計システムを導入すれば、共同レビュー・セッションの生産性も向上するでしょう。設計の異なる解釈について議論する代わりに、チームは事前に合意したコンポーネントの実装に集中することができます。定期的なチェックを実施しているチームでは、プロジェクトの成功率が30%上昇するという調査結果もあります。

コミュニケーションの断絶は、チームの誤解の45%近くを生んでいますが、設計システムはこれを大幅に減らすのに役立ちます。強力な設計システムの中核機能である、決定事項を効果的に文書化するチームは、誤解ややり直しを30%も減らすことができます。

開発リードのクリス・ヘルドはこの本質を次のように捉えています:「デザインシステムとは、デザインを最小の構成要素に分解し、そこから拡張していくものだ……常にボタンを使用することになるため、デザイン全体がより一貫したものになる。」

メリットは単にエラーを減らすだけではありません。UI デザインのイテレーションにかかる時間は半分に短縮され、コラボレーティブソフトウェアを使用している組織では生産性が最大25%向上したと報告されています。細部を明確にする時間を減らすことで、チームはイノベーションにより集中することができます。

デザインシステム はまた、デザイナーがより明確なパラメーターを設定し、デザインの解釈を主観的でなくするのに役立ちます。具体的なガイドラインがあることで、開発者はデザインビジョンを正確に実現できるようになります。

最大の変革は、設計システムが最初から設計とエンジニアリングの共通の責任として扱われるときに起こります。両チームがシステムの構築と維持に貢献することで、互いの優先順位と制約をより深く理解することができます。この相互理解は、より強力なコラボレーションと全体的な成果の向上につながります。

デザイナーと開発者の連携でよくある問題

デザインシステムを導入していても、デザイナーと開発者の間でコラボレーションがうまくいかず、プロジェクトが中断したり、品質に影響が出たりすることがあります。より良いチームワークを育むためには、これらのよくある問題を理解することが不可欠です。

不明瞭な仕様とハンドオフ

ミスコミュニケーションはしばしばハンドオフのプロセスから始まります。デザイナーは、コンポーネントの状態、相互作用、エッジケースを詳細に説明せずにモックアップを共有し、開発者がその空白を埋めることになるかもしれません。これが機能のズレにつながるのです。その上、ある場所では同じ要素を「カード」と呼び、別の場所では「タイル」と呼ぶなど、一貫性のない用語は混乱に拍車をかけます。自動生成された設計書が寸法を提供することはあっても、開発者が設計を正確に実装するために必要なコンテキストが含まれていることはほとんどありません。

画面の欠落や不完全なフローもよくある問題です。開発者は往々にして即興的な作業に終始し、その結果、当初の設計ビジョンから逸脱した矛盾が生じることがある。そこで、仕様を標準化し、チームメンバー全員に明確さを提供できる、きちんと文書化された設計システムが貴重な存在となります。

ワークフローとコミュニケーションの問題

分断されたワークフローと不十分なコミュニケーションは、問題の連鎖を引き起こします。デザイナーと開発者がサイロで作業すると、フィードバックが遅れ、重要な文脈が失われます。単独で行われた決定は、製品全体のビジョンに沿わない変更につながることが少なくありません。デザイン、メッセージング、プロジェクト管理に複数のツールを使用すると、重要な決定が延々と続くチャットのスレッドに埋もれてしまい、事態はさらに複雑になりかねません。

タイミングの不一致はもう一つの課題です。デザイナーは開発者より何週間も先に仕事をすることがありますが、後になって技術的な制約が現れ、調整が難しくなります。共有されたワークフローと明確なコミュニケーション・プロトコル(多くの場合、設計システムによってサポートされる)は、このようなギャップを埋めるのに役立ちます。

技術的な限界とデザインの目標

もう一つのハードルは、創造的な野心と技術的な現実とのバランスをとることにあります。デザイナーはしばしば革新的なアイデアを求めますが、それがパフォーマンスや互換性、アクセシビリティの要件と衝突することがあります。例えば、洗練されたアニメーションは、アプリの動作を遅くしたり、バッテリーの寿命を縮めたりするかもしれません。同様に、最新のブラウザでは見栄えのするデザインでも、古いブラウザでは壊れてしまうかもしれません。アクセシビリティは、視覚的に美しい要素がスクリーンリーダーやキーボードナビゲーションでうまく機能しない場合があるため、さらに複雑なレイヤーを追加します。

デザインシステムに明確な技術的パラメータがなければ、開発者はどのパターンに従うべきか判断に苦しむかもしれません。これは、意図したデザイン言語から逸脱した実装の選択につながる可能性があります。技術的制約とアクセシビリティ・ガイドラインを前もって設定しておくことで、創造性と技術的優先順位をよりシームレスに一致させることができます。

ギャップを埋める方法

デザイナーと開発者の間のギャップを埋めるには、単なる意欲だけでは不十分です。重要なのは、コミュニケーションの改善、ワークフローの効率化、ツールの効果的な統合といった明確な戦略を持つことです。これらの方法はデザインシステムの利点を活かしながら、あらゆる開発段階でスムーズな連携を実現します。

明確なプロセスとドキュメンテーションの作成

ワークフローを構造化し、チェックポイントを明確に定義することで、コストのかかる土壇場での修正を避けることができる。ビジュアルデザインやインタラクションの状態から、エッジケースや技術的な制約まで、すべてをカバーする包括的なドキュメントが重要です。これにより、開発者は潜在的な問題を早期に特定することが可能になります。さらに、チーム間で用語を標準化することも重要です。例えば、デザインにおける「カード」と開発における「カード」が同じ意味であることを確認することで、不必要な混乱を避けることができるでしょう。

コミュニケーション不足によって生じる企業のコストは、年間平均6,240万ドルにのぼると言われています。定期的な部署を超えたミーティングやアップデートは、常に共通の認識を保ちながら、明確な期待値や フィードバックを収集する機会を提供します。

再利用可能なコンポーネントを共に構築する

設計者と開発者が協力して再利用可能なコンポーネントを構築することで、設計のビジョンと技術的な実現可能性がシームレスに一致します。再利用可能なコンポーネント(システムを構成するモジュール)は、一貫性と拡張性を促進します。効果的なコンポーネントを作成するには、単一の明確な目的から始め、再利用性を念頭に置いて設計します。コンポーネントを小さくし、1つの責任に集中させ、両方のチームに通じる意味のある名前を使用しましょう。デフォルト値とプロパティの検証を含めることで、実装時のエラーを減らすことができます。

アクセシビリティは決して後回しにすべきではありません。WCAGに従い、ARIA属性とキーボードナビゲーションを組み込むことで、チームはこれらのコンポーネントがインクルーシブであることを保証できます。Storybookのようなツールは、コンポーネントを単体でテストすることを容易にし、概要、小道具の説明、使用例など、徹底したドキュメントが使いやすさを向上させます。

より良いコラボレーションのためのツール活用

プロセスが明確化され、再利用可能なコンポーネントが配置されれば、適切なツールを使用することでコラボレーションを次のレベルに引き上げることができます。Forbesのレポートによると、約半数のワーカーが非効率なコミュニケーションが生産性を妨げていると感じています。インスタントメッセージングツールは、チームが迅速にフィードバックを得るのに役立ちますが、利点はそれだけではありません。プロジェクト管理やデザインレビューをサポートするツールは、大きな違いを生み出します。

ツールのタイプ 目的 主な利点
コミュニケーション リアルタイムのメッセージと通話 迅速なフィードバックと即時の明確化
プロジェクト管理 部門を超えた可視性 タイムラインの共有と明確な責任
校正と校閲 承認ワークフローの設計 フィードバックとバージョン管理の組織化

UXPinのようなプラットフォームは、デザイナーと開発者の隔たりを埋めるために設計されています。同じコンポーネントライブラリを使用することで、UXPinはデザイナーが実際のReactコンポーネントでプロトタイプを作成できるようにし、デザインと開発の間にある溝をなくします。UXPinのリアルタイムコラボレーション機能により、両チームはシームレスに共同作業を行うことができ、Storybookやnpmなどのツールとの統合により、デザインシステムと開発ワークフローとの整合性が保たれます。Figmaの調査によると、このアプローチにより、設計効率を34%向上させることができます。

部門を超えた研修も、重要な役割を果たします。デザイナーが技術的な制約を理解し、開発者がユーザーエクスペリエンスの基本原則を理解すれば、チーム全体が恩恵を受けます。問題解決を優先し、オープンで尊重し合うコミュニケーションを奨励することで、開発プロセス全体を通しての連携が確保されます。

足並みを揃えるためのベストプラクティス

日進月歩のデザインシステムにおけるコラボレーションは、常に足並みを揃える努力が求められます。チームが拡大すればするほど、全員の足並みを揃えることがより重要になります。成功するチームは、結束を維持し、発生する課題に適応する習慣を採用しています。以下は、プロジェクトのライフサイクルを通じて、足並みを揃えるのに役立つプラクティスです。

定期的なチーム間のレビュー

デザイナーと開発者の間で定期的に行われる構造化されたミーティングは、アラインメントのバックボーンです。これらのセッションは、新しいコンポーネントのレビュー、最近のフィードバックへの対応、あらゆる仕様の明確化に重点を置くべきです。重要なのは、これらのミーティングを実行可能なものにすることです。つまり、コンポーネントの更新や技術的な制約など、特定の課題を中心に据えることです。潜在的なミスアラインメントを早期に特定することで、チームは、コストのかかる遅延にエスカレートする前に問題を解決することができます。

これらのレビューのもう一つの重要な要素は、文書化です。設計変更の詳細な記録を残し、一貫性のある方法でアセットを整理することで、全員が最新の情報で作業できるようになります。これにより、混乱を減らすだけでなく、デザイン上の意思決定の背景を提供し、チームメンバー全員が情報を得やすくなります。

デザインシステムのオーナーシップの共有

デザインシステムは、デザイナーと開発者がその成功に対する責任を共有することで、最もうまく機能します。これは単にシステムを使用するだけでなく、その維持、改善、進化に積極的に貢献する必要があります。

このオーナーシップの共有を促進するために、チームはレビューを持ち回りで担当し、ドキュメントを共同執筆したり、新しいメンバーを一緒に迎え入れることができます。デザイナーと開発者が密接に協力することで、ドキュメンテーションを共同で作成したり、新しいコンポーネントを追加するために協力したりすることで、機能的で効率的なシステムを構築することができます。

例えば、新しいコンポーネントの開発当初からデザイナーと開発者の両方が関わることで、潜在的な問題を回避しながら、視覚的・技術的な標準を満たすことができます。また、ドキュメンテーションを共同で担当することで、正確で誰にとっても有用なものとなり、システムがさらに強化されます。

フィードバックを得て改善する

改善を続けるためには、安定したフィードバックのフローが必要です。明確なフィードバックの仕組みを構築することで、チームは小さな問題が大きな障害に発展する前に、素早く問題点を特定し、ニーズの変化に対応することができます。

フィードバックは、アンケート、ミーティング、オープンな意見交換の場を通じて集めることが可能です。これらの方法は、改善のための領域を特定し、設計システムが適切かつ効果的であり続けることを保証するのに役立ちます。

アラインメントの取り組みを測定することも同様に重要です。デザインから開発への齟齬の数、ハンドオフに費やされた時間、コンポーネントの再利用率、フィードバックの満足度などの指標は、アライメントの実践がうまくいっているかどうかを測るのに役立ちます。手戻りの減少、オンボーディングの迅速化、ユーザーインターフェイスの一貫性の向上などの指標は、チームが正しい方向に進んでいることを示します。

プロジェクト全体でどのデザインシステムの要素が使用されているかを追跡することで、貴重な洞察も得られます。このデータにより、最も影響力のあるコンポーネントが浮き彫りになり、アップデートが最大の違いをもたらす可能性のある領域が特定されます。

UXPinのようなツールは、リアルタイムのコラボレーションを可能にし、UIコンポーネントの単一の真実のソースを提供することで、このプロセスを簡素化します。開発者が使用しているのと同じライブラリから作成された、インタラクティブでコードバックされたプロトタイプを使用することで、チームはより正確なフィードバックを収集し、長期にわたってより良い調整を行うことができます。

まとめ:デザインシステムによるコラボレーションの向上

デザイナーと開発者間のギャップを埋めることが、製品開発における不変の課題である必要はありません。デザインシステムは、チームをひとつにまとめ、連携を高め、ワークフローを合理化し、より質の高いデジタル製品を生み出すための明確で効果的な方法を提供します。標準化されたコンポーネントや文書化されたガイドラインなど、共有された真実のソースを作成することで、チームは、進捗を遅らせがちな混乱の多くを排除することができます。

コンポーネントとドキュメントをデザインシステムに一元化することで、不必要なやり取りを減らし、オンボーディングを迅速化し、手戻りを最小限に抑え、プロジェクト全体の一貫性を確保することができます。これを裏付けるように、効率とコラボレーションの向上は研究でも実証されています。

成功の鍵は、設計システムを共同作業として扱うことにあります。共同文書化、コンポーネントレビュー、定期的なチームを超えたディスカッションなど、オーナーシップを共有することで、一貫して優れた結果を出すシステムが生まれます。

適切なツールは、これらの努力を増幅させることができます。UXPinのようなプラットフォームは、インタラクティブでコードバックされたプロトタイプを可能にすることで、デザインと開発のギャップを埋めるのに役立ちます。このアプローチは当て推量を排除し、デザインの意図を忠実に製品に反映されることを保証します。

最終的に、デザインシステムとは効率性以上のものであり、ユーザーニーズを真に満たすデジタル製品を生み出すものです。デザイナーと開発者が一体となって働けば、ユーザーの期待とビジネス目標の両方に沿ったシームレスな体験を提供することに集中できます。これらのプラクティスを採用することで、チームはワークフローを変革し、結束力とインパクトで際立つ製品を生み出すことができるでしょう。

よくある質問

デザインシステムは、デザイナーと開発者の共同作業をどのようにサポートしますか?

デザインシステムは、UIコンポーネント、デザインガイドライン、ワークフローに統一されたフレームワークを提供することで、デザイナーと開発者のコラボレーションを効率化します。この共有基盤は、誤解を最小限に抑え、一貫性を維持し、開発プロセス全体を加速します。

デザインとコードのリソースを一箇所に集約することで、チームは同じページを見ながら、より効率的にフィードバックに対応し、クリエイティブなタスクとテクニカルなタスクの間をシームレスに移行することができます。このアプローチは、コミュニケーションとチームワークを強化し、デザインと開発のギャップを効果的に解消します。

デザインシステムを最新の状態に保つためのベストプラクティスとは?

デザインシステムを維持するには努力が必要ですが、製品の一貫性とまとまりを保つためには重要なことです。明確な文書化から始めましょう。これはチームのガイドブックとして機能し、全員が同じ見解を持つことを保証します。定期的な監査も必須です。古いコンポーネントや、注意が必要なギャップを発見するのに役立ちます。こうした監査と定期的なアップデートを組み合わせることで、製品の成長や変化にシステムが対応できるようになります。

もうひとつ重要なのは、バージョン管理です。変更を追跡することで、チームにとって信頼できる単一の真実のソースを維持することができます。デザイナー、開発者、利害関係者など、部門を超えたチームを参加させることで、システムを協力的で、適切で、適応性のあるものに保つことができます。そして忘れてはならないのは、ユーザーフレンドリーでナビゲートしやすいデザインシステムにすることで、関係者全員にとって使いやすいリソースであり続けることを可能にするということです。

チームはどのようにしてデザインシステムを効果的かつ最新の状態に保つことができるのか?

設計システムを効果的かつ適切なものに保つためには、定期的に見直し、改良することが重要です。このプロセスでは、ユーザーとチームメンバーの両方からフィードバックを集める必要があります。業界のトレンドに目を向け、変化するユーザーニーズに適応することで、常に時代の先端を行くことが、長期にわたってシステムの妥当性を維持することにつながります。

チームの効率、市場投入までの時間、コードの品質などの主要な指標は、システムのパフォーマンスを評価する上で貴重です。これらの指標は、長所を浮き彫りにし、改善が必要な領域を突き止めることができる。設計システムの長期的な成功には、定期的なメンテナンス、よく組織化された構造、信頼できる唯一の情報源にこだわることが重要です。

同様に重要なのは、デザイナーと開発者のコラボレーションを促進することです。このチームワークにより、アップデートがシームレスに行われ、全員の足並みが揃うことで、システムの一貫性と効率性が保たれます。

Next.js と React – Web開発にいいのは?

Next.js と React - Web開発にいいのは?

Next.js とReactは関連していますが、その目的や機能は異なります。例えばNext.jsでいうReactは、UI(ユーザーインターフェース)コンポーネントを構築するための基盤となるライブラリであり、Next.jsはReactベースのWebアプリケーションを構築するための機能と規約が追加されたフレームワークを提供します。

ピクセルを押し込むことなく、インタラクティブなインターフェースをデザインしませんか。Reactライブラリや Storybookからコード化されたコンポーネントを取り込めば、ベクターベースのツールよりも8.6倍速く、制作可能なプロトタイプを組み立てることができます。プロトタイプからコードをコピーして、アプリで使ってみてください。こちらからUXPin Mergeをぜひ無料でお試しください。

Next.js とは

next.js

Next.jsはオープンソースの Reactフレームワークで、最近の Web アプリケーションの構築に使われています。そして SSR(サーバーサイドレンダリング)、SSG(静的サイト生成)、自動コード分割、ルーティングなどの組み込み機能を提供することで、Reactアプリケーションの開発プロセスをしやすくするように設計されています。

Next.jsはReact上に構築されており、パフォーマンスと SEO(検索エンジン最適化)が改善された、本番環境に対応した Web アプリケーションの構築に特に適しています。また、Next.jsのコンテキストでは、Reactは UI(ユーザーインターフェース)を構築するための基盤となるライブラリとして機能します。

Next.jsの機能

Next.jsの主な機能として次のようなものがあります:

  1. SSR(サーバーサイドレンダリング) -Next.jsでは、Reactコンポーネントをクライアントに送信する前にサーバー側でレンダリングすることができ、クライアント側のレンダリングは、レンダリングプロセスの多くをクライアントのブラウザに移行する。
  2. SSG(静的サイト生成)‐  Next.jsは構築時に静的 HTML ファイルを生成でき、サーバーを必要とせずにクライアントに提供できる。 これは、動的に生成する必要のないコンテンツの多い Web サイトやページに有効。
  3. コードの自動分割 ‐ Next.jsはコードを小さなバンドルに自動的に分割し、必要に応じて読み込む。これにより、アプリケーションの初期の読み込み時間が短縮される。
  4. ルーティング – Next.jsは、各Reactコンポーネントがルートに対応するファイルベースのルーティング システムを提供する。 これにより、複雑なルーティング構成の作成と管理がしやすくなる。
  5. APIルート – Next.jsで、API ルートをサーバーレス関数として作成でき、それをデータのフェッチやサーバー側の操作の実行に使うことができる。
  6. 内蔵CSS およびSassサポート – Next.jsは、CSS または Sass を使ってアプリケーションをスタイリングするためのサポートが内蔵されていることから、一般的なスタイリング ソリューションと簡単に統合することができる。

NextJS を使うべきタイミング

特定の場合では、プレーンなReactではなくNext.jsを選択した方が有利になる可能性があります。

例えば パフォーマンス、SEO、または初期ページ読み込み時間の短縮のために、アプリケーションがサーバー側でコンテンツをレンダリングする必要がある場合、Next.jsはサーバー側レンダリングと静的サイト ジェネレーターの組み込みサポートを提供します。 これは、SEOが重要なコンテンツの多いWebサイトやブログ、または ECプラットフォームで特に有効です。

Next.jsは、構築時やサーバー側でページを事前レンダリングし、クライアントがダウンロードして実行する必要がある JavaScript の量を削減することで、アプリケーションのパフォーマンスを上げることができます。 そしてそれによって、特に低速のデバイスやネットワーク上で、読み込み時間が短縮され、ユーザー エクスペリエンスが上がります。

また、Next.jsには、自動コード分割、CSS と Sass のサポート、API ルートなど、多くの組み込み機能が付属しており、アプリケーションでこのような機能が必要だけど手動で設定したくない場合は、Next.jsでその時間と労力を節約できます。

Next.js が適していない場合

Web アプリケーションのサーバー側のレンダリング、静的サイト生成、ルーティングの簡略化、パフォーマンスの向上、または内蔵機能が必要な場合は、プレーンなReactよりもNext.jsを検討した方がいいでしょう。 ただし、アプリケーションに高度なカスタマイズが求められる場合は、Reactのみを使った方が適切な場合があります。

以下のプロジェクトを構築する場合は、他のフレームワークを検討してください:

  1. マイクロサービスまたはバックエンドの負荷が高いアプリケーション – Next.jsは主にフロントエンド アプリケーションの構築に重点を置いているため、プロジェクトに負荷の高いバックエンド ロジック、マイクロサービス アーキテクチャ、または複雑なサーバー側の処理が含まれる場合は、Express.js、Nest.js、Spring Boot など、バックエンド開発専用に設計されたフレームワークやライブラリを使った方がいい場合がある。
  2. リアルタイム アプリケーション – チャット アプリケーションやマルチプレイヤー ゲームなど、アプリケーションがリアルタイム更新に大きく依存している場合、Next.jsは最善策ではない可能性がある。 Next.jsはクライアント側の JavaScript を使ってリアルタイム更新を処理できるが、リアルタイム接続の管理や大量の同時リクエストの処理には最適化されていない。
  3. 高度にカスタマイズされたUI – プロジェクトで複雑なアニメーション、インタラクション、または複雑なレイアウトが求められる場合、Next.jsでは制限が出てくる可能性がある。 ReactはカスタムUIコンポーネントを構築するための柔軟な基盤を提供するが、Next.jsは、高度にカスタマイズされたデザインを実装する際に、特定の規約や抽象化でその能力が制限される可能性がある。 このような場合、WebpackやUIライブラリなどとReactを併用する方が適切な場合がある。

Reactとは

Next.js と React - Web開発にいいのは? - React

Reactは、UIコンポーネントの作成や、アプリケーションの状態と動作の管理に使用されるコア ライブラリです。 UI構築のために Facebookによって開発され、2013年に初めてリリースされて以来、Webアプリケーションを構築するために最も広く使用されているライブラリの1つになっています。

Reactは、独自のロジックとステートをカプセル化する再利用可能な UI コンポーネントを作成する方法を提供します。 そしてそれによって、デベロッパーはより小さく、より管理しやすいコンポーネントを構成して複雑なUIを構築できます。

Next.jsは、SSR(サーバーサイド レンダリング)や SSG(静的サイト生成 )、ルーティングなど、Webアプリケーションを構築するための追加機能と規約を提供することにより、Reactに基づいて構築されています。

Reactの機能

Reactは、シンプルさ、パフォーマンス、再利用性に重点を置き、最新のUIを構築するための強力で柔軟な基盤を提供します。また、コンポーネントベースのアーキテクチャ、仮想 DOM、宣言構文により、あらゆる規模と複雑さのWebアプリケーションを構築するデベロッパーにとって人気の選択肢となっています。

そして、Reactには以下のような機能があります:

  1. コンポーネントベースのアーキテクチャ:Reactは、UIが再利用可能なコンポーネントに分割されるところであるコンポーネントベースのアーキテクチャに従っており、コンポーネントは独自のロジック、ステート、UIをカプセル化するため、複雑な UI の構築や保全がよりしやすくなる。
  2. 宣言型構文:Reactは宣言型プログラミング パラダイムを使用しており、デベロッパーは DOM を命令的に操作するのではなく、任意の時点で UI がどのように見えるかを記述することができる。 これにより、コードの理解と保全がよりしやすくなる。
  3. 仮想 DOM:Reactは仮想 DOMを利用して UIを効率的に更新する。 また、ブラウザの DOMを直接操作するのではなく、メモリ内に DOMの仮想表現を作成し、それを実際の DOM と比較する。 これにより、Reactは DOM 操作を最小限に抑え、パフォーマンスを上げることができる。
  4. 単方向データ フロー:Reactは、データがpropsを介して親コンポーネントから子コンポーネントに流れるところである単方向データフローに従う。 これにより、動作が確実に予測可能になり、データの変更がアプリケーションを通じてどのように伝播するかがわかりやすくなる。
  5. JSX:Reactは JSX (JavaScript XML) 構文を使うため、デベロッパーは JavaScript 内で HTML のようなコードを直接記述することができる。 JSX を使うと、UI コンポーネントの作成と視覚化がしやすくなるだけでなく、JavaScript  ロジックをマークアップに直接組み込むのもしやすくなる。
  6. フック:Reactではバージョン 16.8 でフックが導入され、それでクラスコンポーネントを作成せずにステートやその他の React機能を使用する方法を提供できる。フックを使うと、デベロッパーはコンポーネント間でのロジックの再利用や、より簡潔で読みやすいコードの作成ができる。
  7. コミュニティとエコシステム:Reactには大規模で活発なデベロッパーコミュニティがあり、その機能を拡張するライブラリ、ツール、フレームワークの広大なエコシステムがある。 これには、Redux や MobX などの状態管理や、React Router などのルーティング 、マテリアル UI や Ant Design などの UI コンポーネントなどのツールが含まれる。
  8. クロスプラットフォーム:Reactは主に Webアプリケーションの構築に使用されるが、React Native を使ってモバイル アプリケーションを構築することもできる。 また、React Native を使うと、デベロッパーはReactとJavaScript を使ってモバイル アプリを作成でき、これを iOS および Android プラットフォーム用のネイティブ コードにコンパイルできる。

React のおすすめユースケース

Reactを習得すると、動的でインタラクティブな Web アプリケーションを構築するための幅広い可能性が開かれます。

Reactで構築できる一般的なユースケースとプロジェクトには、以下のようなものがあります:

  • SPA(シングルページアプリケーション)
  • PWA(プログレッシブ Web アプリ)
  • CMS(コンテンツ管理システム)
  • データ可視化ダッシュボード(
  • リアルタイムのコラボレーションツール
  • インタラクティブな地図と地理空間アプリケーション
  • Eラーニングプラットフォーム
  • ソーシャル ネットワーキング プラットフォーム
  • ECサイト
  • 社内ポータルサイト
  • タスク管理アプリ

ここにアクセスして、Netflix などの React.js Web サイトの例をご覧ください。

Reactを使うべきでない場合

Reactは、レンダリングと対話性に関して JavaScript に大きく依存しています。なので、対象ユーザーに、スクリーンリーダーを使うハンディキャップのあるユーザーや JavaScript の実行が制限されている環境など、JavaScript サポートが制限されているユーザーが含まれている場合は、アクセシビリティやグレースフル デグラデーションのための代替アプローチまたはフォールバックのソリューションを検討する必要があるかもしれません。

また、Reactは静的な Web サイトに適しており、チャット アプリケーションやマルチプレイヤー ゲームなどのリアルタイム アプリケーションは、React単独には適さない場合があります。 Reactはクライアント側 JavaScript を使ってリアルタイム更新を処理できますが、リアルタイム接続の管理や大量の同時リクエストの処理には最適化されていない可能性があります。 このような場合、Socket.io などのフレームワークや Firebase などのプラットフォームが、より適切なソリューションを提供できるかもしれません。

詳しくは、React の使用方法 に関するこちらの記事をお読みください。

Next.jsとReactの比較

design and development collaboration process product communication 1

Next.jsはファイルベースのルーティング システムを提供するため、React Router などの追加ライブラリを使う必要がある React に比べてルーティング構成の管理がしやすくなります。 また、アプリケーションに複雑なルーティング要件がある場合、Next.js を使うとプロセスがシンプルになり、定型コードの量が削減されます。

Reactの機能がNext.jsの機能とどのように連携するかを以下で見てみましょう:

  • SSR(サーバーサイド レンダリング):
    • React自体には、サーバー側のレンダリング機能は内蔵されいないが、Reactコンポーネントはクライアント側とサーバー側の両方でレンダリングされる。 また、Reactの仮想 DOM では、ReactDOMServer などのライブラリを使ってコンポーネントをサーバー側でレンダリングできる。
    • Reactを使うと、サーバー側でコンポーネントをレンダリングできるが、サーバー側のレンダリングを手動で設定するか、SSR の複雑さを抽象化するNext.jsなどのライブラリを使う必要がある。
  • SSG(静的サイト生成)
    • React自体には、静的サイト生成のネイティブ サポートはないが、React上に構築される Gatsby.js などのツールを使って、Reactコンポーネントから静的サイトを生成できる。
    • Next.jsはReactを拡張して静的サイト生成のためのサポートが内蔵されていることから、デベロッパーは構築時に静的 HTML ファイルを生成でき、サーバーを必要とせずにそれらを提供できる。
  • 自動コード分割
    • React自体には、すぐに使える自動コード分割は含まれていないが、Webpack や動的 import() ステートメントなどのツールを使ってコード分割を実現できる。
    • Next.jsは自動コード分割をシームレスに統合し、コードを必要に応じて読み込まれる小さなバンドルに分割することで、アプリケーションの初期読み込み時間を短縮する。
  • ルーティング
    • Reactにはルーティング機能が内蔵されておらず、デベロッパーは通常、React Router などのサードパーティ ライブラリを使って、Reactアプリケーションでルーティングを処理する。
    • Next.jsは、各Reactコンポーネントがルートに対応するファイルベースのルーティングシステムを提供し、これにより、ルーティングの構成と管理がシンプルになり、アプリケーション内でのルートの作成と整理がしやすくなる。
  • API ルート
    • React自体は、API ルートまたはサーバーレス関数を作成するためのサポートは内蔵されていない。
    • Next.jsは、デベロッパーが API ルートをサーバーレス関数として作成できるようにすることで Reactを拡張し、それによってNext.jsアプリケーション内でデータのフェッチや、サーバー側の操作のシームレスな実行ができるようになる。
  • 内臓の CSS および Sass サポート:
    • Reactには、CSS または Sass を使ったアプリケーションのスタイリングに対すサポートは内蔵されておらず、デベロッパーは通常、CSS モジュール、スタイル付きコンポーネント、またはその他のスタイル ソリューションをReactとともに使う。
    • Next.jsには、CSS や Sass を使ったアプリケーションのスタイリングのサポートが内蔵されているため、一般的なスタイリング ソリューションとの統合がしやすくなり、より一貫した開発エクスペリエンスがもたらされる。

つまり、Reactは UI を構築するための基盤を提供しますが、Next.jsはサーバー側レンダリング、静的サイト生成、自動コード分割、ルーティング、API ルート、内蔵 CSS および Sass サポートなどの機能を提供することでReactの機能を拡張します。 

そしてこの機能がReact開発を強化し、それによって、高パフォーマンスで SEO に配慮した保全可能な Web アプリケーションをより構築しやすくなります。

Next.js は Reactjs よりもいいのか

Next.jsは、サーバー側レンダリング、静的サイト生成、ファイルベースのルーティング、API ルート、内蔵の CSS および Sass サポートなどの追加機能でReactを拡張します。 そしてこれらの機能により、高性能で SEO に配慮した Web アプリケーションを簡単に構築できます。

ただし、Next.jsとReact.js は、一方が他方より「優れている」かどうかを直接比較することはできません。 それはすべてプロジェクトとその目標によって違いますからね。

Next.js をReactで使えるか

もちろんNext.jsはReactで使えます。ReactでNext.jsを使うには、Reactアプリケーションの作成と同様のプロセスに従いますが、SSR(サーバー側レンダリング)、SSG(静的サイト生成)、ルーティングなどにNext.js固有の機能を使えます。

React と Next.js のどちらをまず学ぶべきか

ReactとNext.jsのどちらを最初に学ぶかは、目標、背景、学習の好みによって変わってきます。 まずReactを学習すると、コンポーネント、状態管理、JSX 構文などの中心的な概念を理解できるようになります。 さらに、フロントエンド開発で使われる抽象化と規約を理解できるようになり、後でNext.jsを学習する際に貴重なコンテキストを得られます。

ただし、サーバー側のレンダリング、静的サイトの生成、または実稼働対応のアプリケーションの構築に興味がある場合は、まずNext.jsを学習することが、これらの目標を達成するためのより直接的な方法となる場合があります。

コードに裏付けられたインタラクティブなプロトタイプを設計するためのドラッグ&ドロップ UI ビルダーである UXPin Merge を使うと、製品の作成が 8.6 倍速くなります。 社内ポータルサイトやECサイトなどを真にアジャイルな方法で作成しませんか。 UXPin Merge をぜひ無料でお試しください

Q&A

1. Next.jsとReactの違いは何ですか?

回答: Reactは、ユーザーインターフェース(UI)コンポーネントを構築するためのライブラリであり、UIの構築に焦点を当てています。一方、Next.jsは、ReactベースのWebアプリケーションを構築するためのフレームワークであり、サーバーサイドレンダリング(SSR)や静的サイト生成(SSG)、自動コード分割、ルーティングなどの追加機能を提供します。

2. Next.jsの主な機能は何ですか?

回答: Next.jsの主な機能には、サーバーサイドレンダリング(SSR)、静的サイト生成(SSG)、自動コード分割、ファイルベースのルーティング、APIルートのサポート、内蔵のCSSおよびSassサポートなどがあります。これらの機能により、Reactアプリケーションの開発プロセスが容易になります。

3. サーバーサイドレンダリング(SSR)とは何ですか?

回答: サーバーサイドレンダリング(SSR)とは、サーバー側でReactコンポーネントをレンダリングし、その結果をクライアントに送信する手法です。これにより、クライアント側でのレンダリング負荷が軽減され、初期表示速度の向上やSEOの改善が期待できます。

4. 静的サイト生成(SSG)とは何ですか?

回答: 静的サイト生成(SSG)とは、ビルド時に静的なHTMLファイルを生成し、サーバーを介さずにクライアントに提供する手法です。これにより、パフォーマンスの向上やサーバー負荷の軽減が可能となります。

5. Next.jsを使用すべきケースはどのような場合ですか?

回答: パフォーマンスやSEOの向上が重要なプロジェクト、またはサーバーサイドレンダリングや静的サイト生成が必要な場合、Next.jsの使用が推奨されます。これらの機能により、ユーザーエクスペリエンスの向上や検索エンジンでの評価が期待できます。

6. Next.jsが適していないプロジェクトはありますか?

回答: リアルタイム性が高いアプリケーションや、複雑なバックエンドロジックを持つプロジェクト、または高度にカスタマイズされたUIが必要な場合、Next.jsは最適でない可能性があります。これらのケースでは、他のフレームワークやライブラリの使用を検討することが推奨されます。

7. Reactの主な特徴は何ですか?

回答: Reactは、コンポーネントベースのアーキテクチャ、宣言型構文、仮想DOM、単方向データフロー、JSX、フック、活発なコミュニティとエコシステム、クロスプラットフォーム対応などの特徴を持ちます。これらの特徴により、柔軟で効率的なUI開発が可能となります。

8. 仮想DOMとは何ですか?

回答: 仮想DOMとは、メモリ上に存在するDOMの仮想的なコピーであり、Reactはこれを利用してUIの効率的な更新を行います。仮想DOMと実際のDOMとの差分を検出し、必要な部分だけを更新することで、パフォーマンスの向上を実現します。

9. Reactフックとは何ですか?

回答: Reactフックは、関数コンポーネント内で状態やライフサイクル機能を利用するための機能で、バージョン16.8で導入されました。これにより、クラスコンポーネントを使用せずに状態管理や副作用の処理が可能となり、コードの簡潔化や再利用性の向上が期待できます。

10. Next.jsとReactの選択基準は何ですか?

回答: プロジェクトの要件や目的に応じて選択が異なります。サーバーサイドレンダリングや静的サイト生成、ルーティングの簡略化、パフォーマンスの向上、内蔵機能が必要な場合はNext.jsが適しています。一方、UIコンポーネントの構築や状態管理に焦点を当てる場合は、Reactのみの使用が適切です。

2025年の UX デザイン原則

 UXデザイン原則 - ユーザーが喜ぶための法則

 

企業が製品を作る際に考慮しないといけない重要な UX デザインの原則はたくさんあり、そういうった UX 原則は、デザイン思考プロセスを補完し、それでユーザー中心の意思決定が実現します。

そこで本記事では、組織がより良い製品を作るのに使える 16の UX デザイン原則について見ていきます。

UXPin の高度なプロトタイプとテスト機能により、デザインチームはユーザビリティの問題を最小限に抑え、より良いユーザー体験を生み出すことができます。今すぐ14日間の無料トライアルをぜひご体験ください!

1.ユーザー重視

ユーザーを重視するのは当然のことのように思えるかもしれませんが、多くのデザイナーは、まだユーザーを完全に理解するというよりも、個人的な好みや偏見に基づいて決定を下しています。

デザイナーは、必ずしもユーザーの問題を解決したり、製品に大きな価値を追加したりするわけではないデザインや技術革新に気をとられてしまうこともあります。

最良のデザイン決定は、ユーザーを理解し、彼らのニーズを満たすことから生まれます。なぜか ‐ 人のために製品をデザインしているからです!

多くの経験豊富な UX 専門家は、人間ではなくユーザーに焦点を当てると、デザイナーが人間を相手にしていることを忘れてしまい、そこで断絶が生じると考えています。

そこで人間中心設計という言葉に言い換えることで、UX チームは「デザインや技術的な問題を解決する」ことから、「人を支援する」ことへとシフトすることができます。

デザイン思考の原則に基づいてフレームワークを構築することで、以下のように常にユーザーを最優先に考えることができます:

  • 共感 – 人間(エンドユーザー)を知る
  • 問題を確定する
  • アイデアを生み出す
  • プロトタイプを作る
  • テストと反復を行う

人間中心設計についての詳細はこちらをご覧ください(英語)。

2.一貫性を保つ

デザインの一貫性は、いいユーザー体験を提供するのに不可欠な要素です。一貫性のないユーザー体験というのは、製品の一部を使いこなせなかったり、機能リリースやアップデートのたびに使い方を学び直さないといけなかったりするということになります!

デザイナーの目標は、矛盾を心配することなくユーザーのニーズを満たす製品を構築し、最終的に信頼と忠実な顧客を築くことです。

デザインシステムを構築することで、デザイナー、製品チーム、デベロッパーが常に同じ要素、タイポグラフィ、色、コンポーネント、アセットなどを使えるようになり、一貫性が生まれます。

デザインシステムをお持ちではない場合は、デザインシステムをゼロから構築するための7つのステップの記事(英語)をご覧ください。

3.わかりやすい

ユーザーがにとってわかりやすいコンテンツや体験を作りましょう。デザイナーは、誰でも常に最も簡単なルートを探していることを認識しておかないといけません。この競争の激しいテック業界において、使いやすいものを提供しなければ、他の誰かにされちゃいますよ!

オンボーディングが必要な製品であれば、ステップバイステップで分かりやすいマニュアルを用意しましょう。

UXPin のドキュメントは完璧な例です。まず、説明を分類しているので、探しているものをサッと見つけることができます。次に、小見出し、ステップバイステップの説明、説明ビデオなどを使ってコンテンツが整理されているので、情報がたどりやすく、消化しやすくなっています。

4.ユーザーに頭を使わせない

情報アーキテクトでありユーザー エクスペリエンスの専門家でもある スティーブ・クルグ氏は、著書「Don’t Make Me Think」の中で、「ユーザーとして、クリックできるかどうかについて 一瞬たりとも考えるべきではない」と述べています。

UX デザイナーは、製品、アプリ、Web デザインのデザインスタンダードに従わないといけません。例えば、ユーザーがナビゲーションを見つけると思わないような場所にナビゲーションを隠さないこと。ボタン、CTA、リンクが一目瞭然で、それでユーザーが希望の目的地まで行けるようにしましょう。

創造性と革新性は、競合他社が思いもつかなかった問題を解決することから生まれるのであって、ユーザーが基本的な基準やプロセスを学び直さなければいけないような体験を生み出すものではないのです。

人間心理と認知負荷が UX デザインにどのように関係しているかは、デザイナーはみんな学ばないといけないことです。認知負荷を最小化するのに製品デザインを最適化することは、より良いユーザー体験とブランドへの信頼を育むことになりますからね。

5.ビジュアルグラマーを理解する

1900年代初頭にバウハウス派によって初めて定義されたものであり、あらゆるデザインの構成要素は、点、線、面の3つの中核要素からなるというものです。

いい UX デザイナーは、この3要素を活かしてデザインの複雑さを最小限に抑える方法を理解しており、それで製品のナビゲーションはしやすくなり、ユーザーエクスペリエンスは上がります。

デザインが複雑になりすぎていると感じたら、基本に立ち返り、シンプルなデザイン要素を使って同じユーザー体験を生み出す方法を考えましょう。

6.まず問題を特定する

問題の特定は、デザイナーの直感ではなく、徹底的な UX リサーチとテストから来るものです。

UX リサーチャーは、根本的な原因を理解して正しい解決策を見つけるのに、なぜ問題が存在するのかを問い続けるべきであり、その際、プロトタイプのテストと反復が、問題の特定や解決に重要な役割を果たします。

適切なプロトタイプやテストツールがなければ、不正確な結果を得たり、存在しない問題を作り出してしまう可能性があります!

ちなみに UXPin は世界最先端のプロトタイピング&テストツールであり、デザイナーはデザインシステムを使って、テスト用の忠実度の高いプロトタイプをサッと作成できます。また、UXPin から直接プロトタイプを共有して、テストを通じて問題の特定や変更の追加、イテレーション(反復)を行いましょう!

14日間の無料トライアルにご登録いただき、UXPin が他のどのデザインツールよりもいい方法でユーザーの問題の特定や解決ができることをぜひご確認ください。

7.シンプルな言葉が一番

言葉はできるだけシンプルであるべきであり、デザイナーは理解しにくいような専門用語や内部用語の使用を避けるべきです。複雑な言葉で人を疎外すると、あっという間に顧客は去ってしまいますからね!

読みやすさは、たとえ高学歴のユーザーであっても、認知的負荷に大きく影響します。これは、ポイント4の「ユーザーに頭を使わせない」に通じるものがあります。

ちなみに、広く使われている文章作成支援ツールである「Grammarly」によると、文章を書く際には中学2年生(米国では13歳)相当の言葉を使うといいらしいです。

8.聴衆に共感する

共感は人間中心設計の核となる部分であり、これでデザイナーは理解を超えて、より深いレベルでユーザーとつながることができます。そしてデザイナーは、ユーザーやその苦労、環境を関われるように、共感を利用します。

共感マップは、ユーザーが以下のように何に共感するかを特定することで、デザイナーが共感できる、UX リサーチのツールです:

  • 見る
  • 聞く
  • 考える
  • 感じる

そしてチームは、最初のリサーチやユーザビリティテストの際にエンパシーマップを使って、さまざまな感情や感覚を特定します。ユーザーをより深いレベルで理解することで、彼らが表現したり言葉にしたりしないかもしれない問題を特定することができるのです。

9.フィードバックの提供

マイクロインタラクションアニメーションを使ってユーザーとコミュニケーションをとり、彼らの行動に対するフィードバックやコンテクストを提供しましょう。

例えば、アクションの処理に時間がかかる場合は、スロッバーや読み込みのアイコンを使ってユーザーに待つように知らせましょう。また、エラーメッセージは、フォームの入力ミスを強調するなど、ユーザーが問題を修正できるようにしましょう。

そして、常にポジティブなユーザー体験を提供すべく、ブランドメッセージに沿った一貫したフィードバックを使いましょう。

10.ビジネス価値を忘れない

デザイナーは、「ユーザー」と「ブランド」という2つの存在を満足させないといけません。ユーザーを重視するのは、売れる製品を作るのに不可欠ですが、デザイナーはデザインでビジネス価値が生み出されることも保証しないといけません。

ビジネス価値と人間中心設計はよく被ります。例えば、より速くてスムーズな eコマースのチェックアウト体験で、コンバージョン率(ビジネス価値)は上がりユーザー体験(ユーザー中心)はよくなります。

なので、ユーザーの問題を解決しようとするときは常に、同時にビジネス価値を生み出す機会を探りましょう。

ポーランドを拠点とするエージェンシーである HERODOT の エヴェリナ・ウシュチェク氏は、ビジネス価値に対するデザイナーの義務「いい UX デザイナーは、ユーザーの目標とビジネスの目標をうまく結び付けて、ユーザーと企業の両方が利益を得られるようにしするものです。」という簡潔な文で要約しています。

2014年の INFRAGISTICS の調査ユーザーエクスペリエンスのビジネス価値」から、素晴らしい例4つを以下に挙げましょう:

Bank of America

  • デザイナーの行動:登録プロセスのユーザーセンター再設計
  • 結果:登録が45%アップ

Anthropologie (アパレル企業)

  • デザイナーの行動: チェックアウトプロセスの UX 再デザイン
  • 結果:売上24%増

GFK (コンサル会社)

  • デザイナーの行動:購入ボタンのデザイン変更
  • 結果:売上5億ドル増

ユナイテッド航空

  • デザイナーの行動:ユーザーリサーチ
  • 結果:オンラインチケットが200%アップ

UX デザインによるビジネス価値の創造についての詳細は、INFRAGISTICS の12 ページにわたる調査結果をご覧ください。

11.ユーザーテスト

6番目の「まず問題を特定する」と同様、ユーザーテストは、デザイナーが経験則に基づいた推測をするのではなく、実際のユーザーの問題を理解するのに極めて重要です。

ユーザビリティテストで、UX チームは以下のような貴重なフィードバックやユーザーインサイトを得られます:

  • ユーザーの問題を解決するためのデザインコンセプトを検証する
  • 修正すべきユーザビリティの問題を明らかにする
  • 改善の機会を発見する
  • ユーザーについてもっと知る
  • ビジネス価値の機会を特定する

チームは概念化から最終的なデザインハンドオフまでテストを行い、解決すべき問題を常に探し、その解決策を検証すべきなのです。

テストについての詳細は、以下の記事をご覧ください:ユーザビリティテスト とは?成功させる6つの秘訣

12.視覚的階層

視覚的階層構造で、ユーザーが重要な要素を識別して必要なものを見つけるのにさっと見渡せるように、製品や画面のレイアウトを整えることができます。

その際デザイナーは、色、コントラスト、スケール、グループ分けなどの明確なバリエーションを使うことで、視覚的な階層を作り出します。

視覚的階層のいい例は、ライターがヘッダータグを使って記事内のコンテンツを構造化して整理する方法です ‐ 本記事で行われていますね!

ニールセンノーマングループのお役立ち記事である「 Visual Hierarchy in UX: Definition.(UXにおける視覚的階層:定義)」をご覧ください。

13.アクセシビリティ

アクセシビリティは、ハンディキャップのあるユーザーにも有効な製品を作るための重要なデザイン上の考慮事項です。また、アクセシビリティでは、Google が言う「次なる10億人のユーザー」(テクノロジーを初めて使う人たち)が誰であるかも考慮すべきです。

アクセシビリティに関する主な考慮事項には、以下のようなものが挙げられます:

  • スクリーンリーダーでコンテンツと指示を確実に解釈できるようにする。
  • 色とコントラストで読みやすさが損なわれないようにする。
  • 全ユーザーがリンクとナビゲーションを理解できるように、アイコンとテキストを組み合わせて使う。
  • 読みやすいフォントとテキストサイズを使う。

UX デザイナーは、デザインツールにアクセシビリティチェッカー機能が備わっていないので、こうした配慮を忘れがちです。

UXPin では、「視覚にハンデがあるためにデジタルのエクスペリエンスから排除されたと感じる人がいるべきではない。 」と思っています。なので、アクセシビリティ機能をデザインエディタに組み込みました。

14日間の無料トライアルに登録して、UXPin でより総合的な製品作りを始めましょう!

14.ユーザーに主導権を与える

できる限り、ユーザーが簡単に変更したり、送信した情報を編集できるようにしましょう。例えば、チェックアウトフローの各画面に[戻る]ボタンを設けることで、ユーザーはエラーの修正や、変更ができます。

また、人が一度下した決定を強制することは決してせず、意図的かどうかにかかわらず、ユーザーに誤解を与えないように常に注意しましょう。

多くの組織では、(通常はサブスクリプションを継続するインセンティブを提供するようなところで)設定でオプションを非表示にしたり、サポートに連絡させたりすることで、ユーザーがサブスクリプションを取り消し難くなるように仕向けているところもあります。

ユーザーが自分の考えを変えたり情報を編集したりすることが制限されれば、ブランドに対する不信感が生まれ、顧客は他の解決策を探すようになってしまいます。

15.デザインハンドオフ

内部的なプロセスとはいえ、デザインハンドオフ(引き継ぎ)がうまくいかないと、不必要な遅延が起きたり、技術的なミスを招いたりして、ユーザーに悪影響を及ぼしかねません。

なので UX チーム、プロダクトデザイナー、デベロッパーが協力してプロセスやプロトコルを開発し、デザインハンドオフを最小限のエラーでスムーズに行えるようにしないといけません。

そこで、UXPin Merge だとデザインと開発のギャップが埋まります。まず、Merge を使うと、デザイナーはデザインチームが完全に機能する忠実度の高いプロトタイプを作成できるように、(Git または Storybook との統合で)コンポーネントをレポジトリと同期することができるので、テストは改善され、ユーザビリティの問題は軽減されます。

そして、UXPin の Spec モードで、デベロッパーがデザインに関する詳細な情報を得ることができる簡単なハンドオフプロセスが促進されます。

  • プロパティの検査:サイズ、グリッド、色、タイポグラフィなど、要素やコンポーネントの CSS を取得する。
  • 距離の測定:要素にカーソルを合わせると、要素とキャンバスのエッジ間の距離が表示される。
  • スタイルガイド:製品のデザインシステムの概要で、該当する場合はアセットをダウンロードするオプションもある。

UXPin Merge のパワーと、React 用の Git 統合やその他の一般的なフロントエンドライブラリ用の Storybook を使って、お好みのテクノロジーに接続する方法について見てみましょう。

16.再評価と見直し

UX デザインの素晴らしい点のひとつに、UX デザインが常に進化することで、組織は製品とユーザー エクスペリエンスを継続的に改善できるという点があります。

そして新製品やリリースが発表されると、以下のようにデータの分析や、デザインの見直し作業が始まります。

  • 数千人、数百万人が使った場合、その製品はどのように機能するか?
  • ユーザーは想定通りに製品を使っているか?
  • ユーザー体験の改善に使えるショートカットをユーザーが使っているか?
  • ユーザーの行動について、ヒートマップで何がわかるか?
  • ユーザーはどこでサインアップやチェックアウトをやめてしまうのか?

製品のパフォーマンスを分析する際、チームは常にユーザー体験を上げる方法を探すと同時に、ビジネス価値を高める道を探るべきなのです。

まとめ

ワークフローの改善や、ユーザーへのより良い製品体験の提供のために、この16の UX デザイン原則を活かせますように。これは決して網羅的なリストではないので、常にプロセスを改善する方法を探すことをお勧めします。

UXPin は、企業の健全な UX デザイン原則の育成に役立つコラボレーションデザインツールでであり、デザイナー、製品チーム、デベロッパー間のギャップをうまく埋め、UX デザインプロセスのあらゆる側面を改善する唯一のデザインツールです。

まずは14日間の無料トライアルで、UXPin の新しいデザインの世界をぜひお試しください!

デザイン計画入門 :ステップバイステップガイド

 デザイン計画 で、デザインプロセス全体の一貫性、拡張性、効率性が促進され、より質の高い最終製品と満足度の高いUX(ユーザーエクスペリエンス)につながります

UXPinのインタラクティブなプロトタイプを使って、最終製品の品質を上げ、より良いUXを提供しませんか。詳しくは、こちらのページをぜひご覧ください。

デザイン計画 とは

デザイン計画は、デジタル製品のデザインアプローチを概説して整理する、戦略的なプロジェクト計画のプロセスであり、効果的な連携や効率的な実行、そして製品開発のジャーニーにおける成功のための基盤を構築します。

デザイン計画には、以下のようなものがあります:

  • 明確な目標の設定
  • デザイン原則とガイドラインの確定
  • 情報アーキテクチャの確立
  • 全体的なビジュアルとインタラクションデザインの方向性の決定

デザイン計画が重要な理由

デザイン計画は、デザインチームにロードマップを提供するため、デジタル製品開発において非常に重要です。デザイン計画によって、デザイン上の決定ユーザーのニーズやビジネス目標ブランド アイデンティティと確実に一致するようになります。

効果的なデザイン計画は、徹底的なリサーチの実施や明確な目標の確定、ガイドラインの確立によって曖昧さを減らしたり手戻りを最小限に抑えることで、製品のデザインプロセスを効率化します。

また、チームメンバー間で効果的なコミュニケーションができるようになり、ステークホルダーの連携は促進され、ユーザー中心で視覚的に魅力的かつ機能的なデジタル製品を生み出す可能性が上がります。

デザイン計画の責任者

通常はデザインチームにデザイン計画の作成を担当する人がいますが、組織や組織構造によって異なります。

よくある例としては、以下が挙げられます:

デザインチームはデザイン計画の作成と実行において責任を担いますが、ユーザーニーズとビジネス目標や目的を一致させるためには、複数のチームやステークホルダーとの連携が必要です。

ビジネスで成功するためのデザインの取り組みを調整する

designops efficiency person

UXPin が以前主催したウェビナー「Strategies for Building a Resilient DesignOps Practice(レジリエントな DesignOpsのプラクティスを構築するための戦略)」では、専門家のSalomé Mortazavi氏、Meredith Black氏、Adam Fry-Pierce氏が、デザインの取り組みをビジネス戦略と整合させることの重要性について議論しました。

パネリスト達は、デザインチームが直面する課題と、DesignOps がその課題にどのように対処できるかについて以下の見解を述べました。

デザインの取り組みの調整における主な課題

SiriusXMのDesignOps およびデザインシステム担当のシニアディレクターであるSalomé氏は、デザインチームが直面する課題でよくある根本原因は、全体的なビジネス戦略におけるデザインの役割の調整と理解の欠如であると強調しました。

そこで彼女は、共有ビジョンを作成し、デザインとビジネス憲章を一致させることの重要性を述べています。

ボトルネックと非効率への対応

そしてDesignOpsコンサルタントのMeredith氏は、デザインチームは、断片化されたプロセス、コミュニケーションのギャップやリソース制約によるボトルネックや非効率性に直面することがよくあると付け加えました。

さらにMeredith氏は、DesignOpsでワークフローの効率化、デザインシステムの構築チームの連携の促進、成果物の前進が実現すると述べます。

計画およびビジョン設定

また、パネリストたちは、デザインの取り組みを調整する上での「計画」と「ビジョン設定」の重要性についても議論し、Saloméは、自身の計画立案のためのツールとして、「デザイン成熟度指数」と呼ぶ成熟度モデルを中心にロードマップを調整することを挙げました。

この戦略は、デザインの取り組みがビジネス目標に合致していることを保証すべく、年間を通じて継続的な計画を立てるものです。

以下のハイレベルなデザイン計画のフレームワークで、デジタル製品開発の包括的な計画を作成するためのステップバイステップのプロセスを習得しましょう。

ステップ1:問題を理解する

idea 1

最初のステップは、「問題」と「ターゲットオーディエンス(対象者)」の理解です。デザイナーは、デザイン思考ダブルダイヤモンドアジャイルUX などのデザインフレームワークによって、ユーザー中心の考え方でプロジェクトのリサーチや計画をでき、デザインチームは問題を理解するために、次のことを行います:

  • ユーザーリサーチの実施:インタビュー、リサーチ、ユーザビリティテストを通じて、ターゲットユーザーに関するインサイトを集め、彼らの行動、嗜好、ペインポイントを理解する。
  • プロジェクトの目標と目的の確定:最終的な製品が何を目指し、どのような問題を解決しようとしているのかをざっとまとめることで、デザイン計画プロセスの方向性が示される。
  • ユーザーニーズとペインポイントの分析:調査結果を分析してパターン、トレンド、ユーザー要件を特定することで、彼らの問題に効果的に対処する製品をデザインする際に非常に重要。
  • ビジネス要件と制約の特定:組織の予算制限、技術的な実現可能性、時間的な制約を考慮しながら計画を調整することで、実行可能かつうまくいく製品成果が保証される。

ステップ2:デザイン原則とガイドラインを確立する

lo fi pencil

デザインシステムは、デザインの原則とガイドラインを確立するための包括的なフレームワークが得られるため、デザイン計画において重要です。また、デザインシステムで、プロジェクトごとの原則やガイドラインの設定がシンプルになったり軽減されたりします。

デザイン原則の確定

デザイン原則は、デザインへの全体的なアプローチを示す指針となるものであり、チームが製品のデザインに含めないといけない基本的な価値や目標の概要を示すものです。デザイン原則を確定することで、デザインプロセス全体を通して一貫性、整合性、ユーザー中心主義が維持されるのです。

ユーザビリティ・ガイドラインの設定

ユーザビリティ・ガイドラインは、製品が使いやすくて良好な UX を提供するための基準とベストプラクティスを確立します。このようなガイドラインは、ナビゲーション、レイアウト、コンテンツ構成、およびインタラクションデザインを対象としており、ユーザビリティ・ガイドラインを設定することで、ユーザーの期待とニーズを満たす一貫性のある直感的な UI(ユーザーインターフェース) ができあがります。

ブランドガイドライン と ビジュアルアイデンティティ の導入

ブランドガイドラインとビジュアルアイデンティティの要素は、製品の視覚的表現を確定し、タイポグラフィカラーパレット、ロゴの使用、イメージスタイルなど、組織のブランドとの一貫性を保証します。ブランドガイドライン と ビジュアルアイデンティティ の要素をデザイン計画のプロセスに取り入れることで、製品全体に一貫性と認知度の高いブランドの存在感が維持されます。

ステップ3:情報アーキテクチャを作成する

screens prototyping

デザイナーは、論理的で直感的な UX を保証する強固な情報アーキテクチャを確立し、それによってユーザーはデジタル製品のコンテンツや機能を見つけたり、ナビゲートしやすくなります。

コンテンツ監査とインベントリーの実施

まずは、関連する情報をすべて特定し、その関連性と質を評価して、残すべきもの、修正すべきもの、削除すべきものを決定することによって、アプリや Web サイト内の既存のコンテンツを見直しおよび分析することから始めましょう。

情報整理とコンテンツ構成

関連するコンテンツをグループ化することによって、情報を明確で論理的な構造に整理します。それによってカテゴリーと階層ができ、ユーザーがナビゲートできるように情報の一貫した流れが確立します。

ユーザーフローとナビゲーションマップの作成

ユーザーフローをマッピングすることで、ユーザーが目標を達成するための最も直感的で効率的な方法を特定することができます。一方、ナビゲーションマップは、Web サイトやアプリケーションの構造を視覚的に表現し、さまざまなページやセクションがどのように接続されているかを示します。

ワイヤーフレームと低忠実度プロトタイプのデザイン

ワイヤーフレームは最終的なデザインの青写真として機能し、コンテンツの配置、機能性、ユーザーインタラクションに焦点を当てます。忠実度の高い(Hi-Fi)プロトタイプに多大なリソースを投資する前に、忠実度の低い(Lo-Fi)プロトタイプで ユーザーテストとフィードバックができるようになります。

ステップ4:インタラクションデザインを確定する

testing user behavior pick choose 1

製品のインタラクションデザインは、スムーズで魅力的な UX を促進する必要があり、それによってユーザーは、デジタル製品をシームレスにナビゲートし、操作できるようになります。

ユーザーのインタラクションとアクションのマッピング

ユーザーゴールの理解やユーザー・ジャーニーの確定、ユーザーがインターフェースに関与するタッチポイントの特定のために、製品のインタラクションとアクションをマッピングします。

直感的でユーザーに優しいインターフェースのデザイン

明確なナビゲーションをデザインしてコンテンツを論理的に整理し、UI要素の一貫性と視覚的な魅力を確保することで、直感的でユーザーに優しいインターフェースを作成できます。

インタラクティブ要素とマイクロインタラクションの導入

インタラクションデザインには、ボタンやメニュー、フォームなど、ユーザーの入力に反応するインタラクティブなコンポーネントのデザインが含まれます。また、ホバー効果やアニメーションによるトランジションなどのマイクロインタラクションで、ユーザーのアクションに微妙ながらも有意義なフィードバックが加わります。

ステップ5:ビジュアルデザインとブランディング

デザイン計画は、製品のブランドと調和してその目的とメッセージを効果的にユーザーに伝える、視覚的に魅力的でまとまりのあるデザインを作成する際のデザイナーの指針となるものでないといけません。

  • 商品の目的やターゲット層に沿った適切なビジュアル・スタイルを選ぶ
  • カラーパレットとタイポグラフィーを確定し、望ましい感情を呼び起こす色や、ブランドの個性を反映した読みやすいフォントを選ぶなど、視覚的に心地よく一貫性のあるデザインに仕上げる。
  • ボタン、カード、アイコンなどの視覚的に魅力的なレイアウトやコンポーネントを作成し、間隔、階層、バランスに注意しながら、調和のとれた魅力的なデザインを実現する。
  • ビジュアルデザインの一貫性と整合性の確保には、すべてのデザイン要素や画面の一貫性を維持するためのフレームワークを提供するデザインパターン、ガイドライン、スタイルガイドの確定が含まれる。

ステップ6:連携と連絡

designops increasing collaboration talk

上記の DesignOps のエキスパートから分かったように、連携ステークホルダーのフィードバックを取り入れることは、デザイン計画にとって非常に重要です。効果的なコミュニケーション・チャネルを確立し、ステークホルダーや部門の垣根を超えたチームと協力し、デザインレビューやフィードバックセッションを実施することで、知識共有が促進され、デザイン計画がビジネス目標と一致します。

デザイン計画における連携と連絡の考慮事項には、以下のようなものがあります:

  • チームメンバー間の円滑でタイムリーなコミュニケーションを確保すべく、プロジェクト管理ツール、メール、インスタントメッセージのプラットフォーム、バーチャルでの連携スペースなどの効果的なコミュニケーションチャネルを確立する。
  • ステークホルダーや部門を横断してのチームとの連携には、プロダクトマネージャー、デベロッパー、マーケティング担当者などの主要なステークホルダーがデザインプロセス全体を通じて参加し、彼らのインサイトを集めてデザイン上の決定を製品戦略全体に一致させる。
  • デザインレビューやフィードバックセッションを実施することで、デザインコンセプトやプロトタイプ、ワイヤーフレームを関連チームに提示し、建設的なフィードバックを集めてデザインを反復・改善する機会を提供する。

ステップ7:プロジェクト管理とタイムライン

design and development collaboration process product

効果的なプロジェクト管理とタイムライン管理は、デザインイニシアチブを軌道に乗せ、リソースの活用を最適化し、デザインアウトプットをタイムリーに提供するのに非常に重要です。

  • プロジェクトのスケジュールとマイルストーンを作成することで、デザイン計画と実行を確実に構造的かつ組織的に行える。
  • デザインのリソースとスケジュールを管理することで、プロジェクト全体のスケジュールの中でデザインタスクが適切にスケジュールされ、調整されるようになる。
  • プロジェクトの目標を達成し、予期せぬ課題や変更に対処するために、進捗状況を追跡して変更に対応することで、ステークホルダーとのオープンなコミュニケーションの維持や整合性の確保、十分な情報に基づいた意思決定が実現する。

UXPin Mergeでより良い製品成果を生み出す

UXPin Merge はデザインと開発のギャップを埋め、デザイン計画と製品開発をシンプルにします。デザインチームとエンジニアリングチームが同期することで、DesignOps は、複数のデザインライブラリやドキュメントの更新のような冗長なプロセスにリソースを浪費することなく、戦略的イニシアチブにより多くの時間を費やすことができます。

また、「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」により、デザインシステムチームはリリース1つですべてのチームにアップデートが同期されます。

各チームは、単一の集中レポジトリからコンポーネントやドキュメントにアクセスできることによって絶対的な一貫性、デザインドリフトがゼロ、最小限の技術的負債がもたらされます。

Mergeの「信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」でデザインプロセスを効率化しませんか。詳細およびアクセスリクエスト方法については、Mergeのページをぜひご覧ください。

UIコンポーネントのライブラリ チェックリスト:主な要素

時間の節約や矛盾の軽減、アクセシビリティの確保が可能な UI コンポーネントライブラリを構築したいと思いませんか?それには、以下を前もって知っておく必要があります:

  • 主要コンポーネント:ボタン、グリッド、モーダルなどは、すべてアクセシビリティ(WCAG 2.2 AA)とスケーラビリティを考慮してデザインされる。
  • デザイン規準:一貫したタイポグラフィカラートークンレスポンシブブレークポイントを使って、視覚的に整合したコンポーネントを作成する。
  • アクセシビリティ:インクルーシブデザインには、ARIA ロール、適切なコントラスト比、スクリーンリーダー互換性を実装する。
  • バージョン管理:SemVer(セマンティックバージョン管理)を使って、更新の管理や、変更の追跡を行う。
  • テスト:axe-core、Percy、Jest などのツールを使って、アクセシビリティ、ビジュアルリグレッション、コンポーネントの動作を押さえる。
  • 統合 FigmaUXPin などのデザインツールと同期し、動的なテーマ設定に CSS 変数を使う。

アクセシビリティを考慮した React コンポーネントでデザインシステムを魅力的にする

必須の UIコンポーネント

この主要なコンポーネントで、先に述べた不整合の問題は対処され、後述するスケーラビリティのニーズは満たされます。そして最新のアプリケーションは、ほぼすべて(98%)これらの基本要素に依存しています[4].。

ボタンと入力コントロール

ボタンや入力コントロールのデザインの際は、以下のような機能に重点を置きましょう:

  • 検証機能が内蔵されたテキストフィールド
  • 単一および複数選択のオプションに対応するドロップダウンメニュー
  • 複数のオプションから選択するためのチェックボックスとラジオグループ
  • 二者択一用のトグルスイッチ
  • 使い勝手がよくなるオートコンプリート機能を備えた検索バー

MUI Base は、WCAG に準拠したフォーカスリングの実装 [6]で強力なお手本となっており、それであらゆるデバイスで明確なビジュアルフィードバックを実現しています。

ページレイアウトコンポーネント

強力なレイアウトシステムは外せません。Material UI のグリッドシステムは傑出しており、ブレークポイントベースの応答性が備わっています[1][7]。また、統一性を保つために、間隔には 8px の基本単位を使いましょう。このアプローチにより、デザインスタンダードで説明されているように、一貫性のあるレイアウトとマルチデバイスでのスムーズな体験が保証されます

主なレイアウトコンポーネントには以下が挙げられます:

  • 適応性の高いデザインのためのレスポンシブグリッド システム
  • 動的なコンテンツを配置するための Flexコンテナ
  • 一貫した間隔ガイドラインを備えたカードコンポーネント
  • 並べ替え、ページ付け、アクセシビリティ機能を備えたデータ テーブル

この要素で、信頼性が高くスケーラブルな UI フレームワークのバックボーンが形成されます。

ユーザーステータスコンポーネント

ステータスコンポーネントは、フィードバックの提供や、ユーザーの案内に極めて重要です。以下に重点を置きましょう:

  • フルキーボードのナビゲーション付モーダルダイアログ
  • アクセシビリティのために ARIA ライブリージョンを使ったトースト通知
  • 読み込みの状態を示す進行状況インジケーター
  • 視認性のための高コントラストのエラーバナー
  • データ ビューを適切に処理するための空の状態プレースホルダー

Radzen の WCAG 準拠ソリューション[3] は、あらゆるデバイスでのユーザビリティを確保するための最小 48px のタッチターゲットを特徴としており、大いに参考になります。そしてこのコンポーネントは、アクセシブルでユーザーに優しいインターフェースを作成するのに不可欠です。

デザイン規準

このガイドラインは、前述の主要コンポーネントがら広がり、視覚的な一貫性と技術的な信頼性の両方を実現することに重点を置いています。例えば Angular Material では、原色、アクセントカラー、警告色に CSS 変数を使っていることから[9]、複雑な CSS オーバーライドを行うことなくテーマの管理がしやすくなります。

色とタイポグラフィのルール

WCAG の 4.5対1 のコントラスト比を満たすために、色とタイポグラフィに CSS 変数を使いましょう[9]。タイポグラフィのスケールを統一することで、デザインチームの78%が影響を受けているレイアウトの問題を避けることができます[2][5]。また、読みやすさと構造を改善するために、相対的な単位で明確な階層を確立しましょう:

要素の種類 サイズ (レム) 使用コンテクスト
ページタイトル 2.5 主題ヘッダ
カードヘッダ 1.75 部門タイトル
本文 1 通常内容

 

バランスの取れた外観を維持するために、一貫した行の高さで見出しと本文のフォントを組み合わせましょう。例えば Figma Style Libraries のようなツールを使えば、デザインと開発の整合性を保つことができます[7]。そしてこのようなトークン化されたシステムはアクセシビリティのニーズにも対応していますが、これについては後のセクションで取り上げます。

コンポーネントの状態

各コンポーネントは、6つの主要なインタラクティブな状態を定めるべきです。MUI Base は、:focus-visible 擬似クラスを使ってフォーカスリングを管理する強力な例を提供しています[6]。主要な状態には以下のようなものがあります:

  • デフォルト:コンポーネントの標準的な外観。
  • ホバー:マウス操作の視覚的なフィードバック。
  • 有効:押された状態または選択された状態を示す。
  • フォーカス:キーボード ナビゲーションを強調表示する。
  • 無効:コンポーネントが使用不可であることを示す。
  • エラー:無効な入力または問題があることを示す。

UX(ユーザーエクスペリエンス)を上げるには、ホバー状態の遷移を300msの継続時間で滑らかに保ちましょう。

マルチデバイス対応

最新のコンポーネントライブラリは、さまざまなデバイス間で楽に動作できないといけません。CoreUI は、モバイル上の垂直スタックからデスクトップ上の水平配置に移行する適応型グリッドレイアウトでこれをうまく実証しています[8]

レスポンシブブレークポイント:

ブレークポイント
モバイル 320px
タブレット 768px
デスクトップ 1024px

 

このブレークポイントは、「主要コンポーネント」で説明したグリッドシステムに沿ったものです。CSS コンテナクエリを使うと、より柔軟でコンポーネント固有の調整ができ、さらに、CSS clamp() を使うと、さまざまな画面サイズにわたってタイポグラフィやスペーシングを流動的に拡大縮小することができます。

アクセシビリティ規準

一貫したビジュアルデザインを維持するとともに、アクセシビリティ規準は、コンポーネントが誰にとっても効果的に機能することを保証します。このアプローチは、ユーザビリティのサポートだけでなく、先に述べたメンテナンスコストの25%削減にも対応します。この規準を遵守することで、コンポーネントをさまざまなプロジェクト間で再利用できると同時に、法的リスクの軽減にもなります。そしてこれはどちらも、コンポーネントライブラリの長期的な成功にとって不可欠です。

アクセシブルなコンポーネントライブラリを作成するには、ナビゲーションと技術的な詳細に細心の注意を払う必要があります。

ナビゲーション対応

WAI-ARIA1.2 パターンを使うと、矢印キーによるメニュー移動や Enter キーによる要素のアクティブ化など、スムーズなキーボードナビゲーションが可能になります[6]。また、フォーカス管理は、Angular Material に見られるように、セマンティック HTML 要素に依存すべきです[9]

キーボード操作 想定される動作
タブ インタラクティブな要素間の移動
矢印 コンポーネント内の移動
Enter又はスペース 現在の要素の有効化
esc アクションの終了またはキャンセル

 

技術要件

ARIA の役割と属性を実装することで、支援技術との互換性を確保しましょう。例えば、CoreUI for Vue は、アクセシビリティを維持しながら装飾要素を非表示にするために、.visually-hidden CSS クラスを使っています[8]

主な技術的実践には以下が挙げられます:

  • ARIA の役割と属性:モーダルには role=”dialog”aria-modal=”true” 使い、エラー状態を示すのに aria-invalid aria-describedby をフォームフィールドに追加する[6]
  • コントラスト規準:WCAG 2.1 AA ガイドラインに準拠し、通常のテキストでは4.5対1、大きなテキストでは3対1のコントラスト比を確保する。また、自動化されたツールは、ビルドプロセス中にコントラストレベルをチェックすることができる。
  • スクリーンリーダーの互換性:セマンティック HTML と適切な ARIA ラベルを組み込む。MUI Base はアクセシビリティを重視しているが、コンポーネントライブラリだけでは完全なアプリケーションコンプライアンスを保証できないことも指摘している [6]

ちなみに、NVDA や JAWS などのスクリーン リーダーを使ってテストすると、プラットフォーム間で一貫した動作を確認することができます。

さらに、コンポーネントのドキュメントには、実装例があるアクセシビリティのセクションが含まれるべきです。Angular Material は、キーボードインタラクションダイアグラムと各コンポーネントの詳細な ARIA ロールガイドラインを提供することで、強力な例を示しています[9]

成長とツールの統合

品質管理が整ったら、次はスケーラブルなインフラの構築に重点を置きましょう。これは、バージョン管理、テーマ設定、デザインツールの統合という3つの重要な分野に取り組むことで達成されます。そして Turborepo のようなツールだと、依存関係が維持されたまま、プロジェクト間の更新がシンプルになります。

バージョン管理

バージョン管理 は Git を使うだけではありません。チームは SemVer(セマンティックバージョニング)を実装することで、更新や変更を体系的に追跡することができ、例えば、MUI Base は SemVer をコンポーネント固有の変更ログと一緒に使っています [6]

バージョンの種類 使用する場合 変更例
メジャー (1.0.0) 重大な変更の場合 Prop APIの再構築
マイナー (0.1.0) 新機能の場合 新しいバリエーションの追加
パッチ (0.0.1) バグ修正の場合 スタイルの問題の修正

 

この構造化されたアプローチにより、ワークフローの整合性が確保され、追跡されていない変更によって生じる混乱を回避できます。

テーマシステム

アクセシビリティ規準を守りながら複数のブランドに対応するには、強力なテーマシステムが非常に重要であり、CSS カスタムプロパティデザイントークンを組み合わせることで、チームは動的で適応性の高いスタイリングの基盤を構築することができます。例えば、MUI Base はテーマ管理ににプロバイダパターンを使っています:

const theme = {
  colors: {
    primary: 'var(--primary-color, #1976d2)',
    secondary: 'var(--secondary-color, #dc004e)'
  }
}

CSS 変数を使うことで、WCAG のコントラスト比を維持しながら、実行時にテーマを切り替えることができ[6][7]、そしてチームは、コンポーネントの機能に影響を与えることなく、ベース変数をオーバーライドするプリセットを作成することができます。このアプローチにより、アクセシビリティを維持しながら、複数のブランドにまたがるスケーラビリティを確保できます。

デザインソフトウェアのセットアップ

コンポーネントライブラリでは、一貫性を維持するために、コードをデザイン ツールと同期することが不可欠であり、UXPin の Merge のような統合機能により、デザイナーはデザイン環境で制作準備の整ったコンポーネントと直接作業することができます。これでデザインと開発のギャップが埋まり、先に述べた不整合の60%削減につながります。

主な統合プラクティスには以下が挙げられます:

  • スタイル辞書によるトークンの同期[11]
  • Storybook によるコンポーネントの更新
  • Figma Dev Mode 注釈を使ったコード プロパティの反映

品質管理

先に説明したバージョン管理とテーマシステムを広げると、一貫した品質の維持は、ライブラリが大きくなるにつれて鍵となります。これにより、コンポーネントが規模が大きくなっても信頼性がきちんと維持されます。

自動テスト

多層テストのアプローチを使って、コンポーネントのあらゆる側面をカバーしましょう。主なテストの種類には、視覚的な回帰テスト、アクセシビリティ テスト、ユニット テスト、統合テストなどがあります。

テストの種類 ツール 重点分野
視覚的回帰 Percy/Chromatic コンポーネントの外観、レスポンシブデザイン
アクセシビリティ axe-core WCAG 準拠、ARIA 属性
ユニットテスト Jest コンポーネントの動作
統合テスト Cypress コンポーネント間の相互作用

 

例えば、Atlassian のチームは本番前に毎週約15のビジュアルリグレッションを特定しています。このテストで、先に説明したアクセシビリティ標準の遵守も保証されます。

コンポーネントの更新

コンポーネントの効果的な更新には、明確で構造化された戦略が必要です。セマンティックバージョニングと非推奨通知を組み合わせることで、透明性が確保され、移行がしやすくなります:

// Example of a deprecation notice
if (process.env.NODE_ENV !== 'production') {
  console.warn(
    'ButtonLegacy will be removed in version 2.0.0. ' +
    'Please migrate to the Button component.'
  );
}

このアプローチにより、中断が最小限に抑えられながら、チームに更新されたコンポーネントの採用を促すことができます。

使用状況の追跡

メトリクスの追跡で、チームはコンポーネントのパフォーマンスと採用状況を評価できます。以下の点に重点を置きましょう:

  • 採用率:主要コンポーネントの使用率を少なくとも80% にすることを目標する。
  • カスタマイズレベル:カスタマイズが15% を超える場合はコンポーネントにフラグを立てる。
  • エラー監視:Sentry などのツールを使って問題を追跡する。
  • ドキュメントメトリクス:ガイドと例を使ってエンゲージメントを測る。

カスタマイズレベルの監視で、前述のようにワークフローの不整合を防ぐことができます。また、エラー追跡を CI/CD パイプラインに統合することで、問題が早期に特定・解決され、バージョン間で一貫した品質が保たれます。

まとめ

UIコンポーネント ライブラリは、このチェックリストに従うことで、70%以上のコンポーネントの再利用を実現し、WCAG への完全な準拠を維持できます[1][10]。そしてこの構造化されたアプローチで、先に述べたように、不整合は60%減り、メンテナンスコストは25%削減されることがわかっています。

このチェックリストを適用する際は、ドキュメントのエンゲージメントは1ページあたり2分以上や、スタイルの一貫性はばらつきが5%未満など、測定可能な結果に重点を置ましょう。このようなメトリクスは、先に述べた品質管理を使って追跡することができます。また、バージョンアップ戦略も、着実な成長を確保するために重要であることが証明されています。

関連記事(英語)

インクルーシブUX ‐ アシスティブテクノロジーを使ったデザインのテスト

Design system management from the developer

本記事は、質の高い技術教育を通じて個人の能力を高めることに情熱を注ぐZero To Mastery 社のコンテンツライターであるケルシーさんによるゲスト投稿です。彼女は、新しいスキルを習得するまでの道のりを伝えて刺激する魅力的なコンテンツの作成に取り組んでいます。

自身のデザインが、AT(アシスティブテクノロジー)に頼るユーザーにどのような影響を与えるか考えたことがありますか?今日のデジタル環境では、「インクルーシブ」は単なる流行語ではありません。

多くの障害者には、オンライン環境で過ごすのは大変であり、彼らの体験はデザインに大きく左右されることがあります。

アクセシビリティの基準を満たすだけでなく、どんなユーザーの心にも響くユーザー体験を創造することを想像してみてください。AT のテストをワークフローに組み込むことで、どんな人のユーザビリティも上がり、視聴者とのより深いつながりを築くことができます。

UX におけるアシスティブテクノロジーについて

AT(アシスティブテクノロジー)とは、ハンディキャップのある人がデジタルコンテンツとやりとりするのを助けるツールであり、UX デザイナーとして、このテクノロジーを理解するのは、インクルーシブな体験を作る上で非常に重要です。例えば、スクリーンリーダーは、目の見えないユーザーのためにテキストを音声に変換し、音声コントロールソフトウェアで、運動機能にハンデのあるユーザー向けにハンズフリーナビゲーションが実現します。

AT を使う人には、視覚、運動機能、認知など、デジタルインターフェースとの相互作用に影響を与える状態がある可能性があり、AT にはそれぞれ、ユーザーのさまざまなニーズを満たすためにデジタル環境を適応させるという、独自の役割があります。

たとえば、目の不自由な人はスクリーンリーダーを使って Web サイトをナビゲートしますし、運動機能にハンデのある人は音声認識ソフトウェアを使ってデバイスを操作します。AT を理解することで、どんなユーザーのエンゲージメントも満足度も上がり、総合性を優先することで、利用者の幅が広がり、製品のリーチと影響力が高まるのです。

総合性を念頭に置いたデザインの主要原則

インクルーシブを第一に考えてデザインする場合、肝に銘じておくべき原則がああります:

  • セマンティック HTML と ARIA の役割:セマンティック HTML を使って、スクリーンリーダーにロードマップを提供する。適切な見出しタグで、ユーザーは効率的にナビゲートすることができ、ARIA の役割は、複雑な Web アプリケーションにコンテキストを提供することから、アクセシビリティが上がる。
  • キーボードナビゲーション:インタラクティブな要素が全てキーボードナビゲーションで操作できるようにする。運動機能にハンデのあるユーザーの多くは、キーボードショートカット頼りであり、タブの順序がきちんと構造化されていれば、フォーム、ボタン、リンクを簡単にナビゲートすることができる。
  • 色のコントラストと視覚的デザイン:特に視覚にハンデのあるユーザーにとって、高いカラーコントラストは読みやすさに不可欠であり、WebAIM のコントラストチェッカー のようなツールで、色の選択を評価することができる。また、情報を伝えるのに色だけに頼らず、テキストラベルを追加することで確実に理解できるようにすることを頭に入れておく。
  • 柔軟なレイアウト:さまざまなスクリーンサイズや向きに適応するレスポンシブレイアウトをデザインする。これは、拡大表示ツールを使っているユーザーや、視界が狭いユーザーにとって有益である。
  • 明確で一貫性のあるナビゲーション:ナビゲーション構造がシンプルであると、どんなユーザーにとっても使いやくなり、一貫性のあるメニューと明確な経路だと、認知に問題のあるユーザーはアプリケーションのレイアウトを理解することができる。
  • 多様なユーザーを対象としたユーザーテスト:テストの段階でハンディキャップのあるユーザーに参加してもらうことで、貴重なフィードバックが得られ、よりインクルーシブな最終製品のための調整ができる。

この原則を適用することで、アクセスしやすいだけでなく、誰もが楽しめるユーザー体験を生み出すことができます。総合性を受け入れることで、視聴者の忠誠心は育まれ、製品全体の質は上がります。

テストと AT の統合のタイミング

UX デザインプロセスの主な段階で AT のテストを組み込むのは、製品を誰にとっても使いやすいものにするのに非常に重要です。以下で、いつ AT テストを取り入れるべきか見てみましょう:

  • 最初のデザインコンセプト:最初からアクセシビリティを考慮する。レイアウトが AT とどのように相互作用するかを考え、ハンディキャップのあるユーザーに参加してもらって早い段階でフィードバックを得る。
  • 開発段階:潜在的なユーザビリティの問題を早期に特定するために、開発中に定期的に AT テストを実施する。そしてそのテストにデベロッパーを参加させ、アクセシビリティをコーディングプロセスに組み込む。
  • ユーザビリティテスト:機能的なプロトタイプができたら、AT を利用している実際のユーザーを対象にユーザビリティテストを実施する。ユーザーとの対話によって、自動テストでは見落とされる可能性のあるインサイトが明らかになる。
  • アクセシビリティスワーム:チームメンバーが一緒にアクセシビリティを評価する共同テストセッションを開催することで、視点を共有して問題を総合的に特定する。
  • 立ち上げ後の評価:発売後の継続的なモニタリングは非常に重要。ユーザーからのフィードバックを集め、AT の更新について常に情報を得て、製品を継続的に改善していく。
  • 大きな変更またはアップデートの前に:アクセシビリティが維持されるように、重要な機能を追加する際は、AT を使って製品を再評価する。

デザインプロセス全体にテストを組み込むことで、より強固でユーザーに優しいエクスペリエンスが生まれ、早期かつ継続的なテストで、時間とリソースの節約になると同時に、総合性へのコミットメントを得られます。

AT を使った効果的なテストの実施方法

以下で、AT を使って効果的なテストを実施するための手順を一つずつ見ていきましょう:

  • 必要な機器を集める: スクリーンリーダー、画面拡大、音声認識ソフトウェアなど、さまざまな AT を確実に利用できるようにする。テスト中に効果的に使えるように、このようなツールに慣れておく。
  • テスト計画を立てる:目的と方法を概説した体系的なテスト計画を作成する。また、ナビゲーションやインタラクティブ要素など、デザインの特定の側面に焦点を当てる。
  • テスト環境の設定:さまざまなデバイスや OS(オペレーティングシステム)を使って、実際の場面をシミュレーションする。現実的な環境で、調査結果の妥当性が上がる。
  • コンポーネントテスト:ボタンやフォームなどの個々の要素を評価する。各要素が AT で正しく機能することを確認し、ユーザビリティ上の問題があれば、将来の参考のためにドキュメント化しておく。
  • 全体的なユーザーエクスペリエンステスト:コンポーネントのテストが完了したら、全コンポーネントがどのように連動するかを評価する。フローや感情的な反応に焦点を当てて、ユーザーのジャーニーを検討する。
  • AT に関する考察:さまざまな AT との互換性をテストする。一般的な組み合わせには、Chrome の JAWS、Firefox の NVDA、iOS の VoiceOver などがあり、インクルーシブな体験を実現すべく、より幅広い範囲での互換性を確保する。
  • フィードバックに基づいてイテレーション(反復)を行う:テストからのインサイトを使って改善を繰り返し、重要なユーザビリティの問題にまず対処して継続的にデザインを改良する。
  • 継続的なテストに取り組む:特に更新後は、AT を使ったデザインを定期的に見直す。継続的なテストにより、アクセシビリティとユーザーの満足度が高い水準で維持される。
  • ドキュメント化と分析:テストの結果をドキュメント化する。このデータを分析することで、デザイン内の体系的な問題を示すパターンを特定することができる。

このステップに従うことで、AT を使ってデザインを徹底的にテストすることができ、より総合的な ユーザー体験につながります。AT テストを優先することで、多様なユーザーのニーズを理解し、それに応えることへのコミットメントが反映されるのです。

AT の種類とその影響

多様なユーザーのニーズに対応するには、さまざまな種類の AT を理解することが重要です。以下で、その概要を見てみましょう:

  • スクリーンリーダー:視覚にハンデのあるユーザーにとって極めて重要なツール。このツールでデジタルテキストを合成音声に変換できることから、Web サイトをナビゲートすることができる。JAWS や NVDA のようなよく使われているオプションは、コンテンツへのアクセスに不可欠。
  • 画面拡大器:コンテンツを拡大できるので、弱視のユーザーは特定の領域に集中できるようになる。SuperNovaWIndows Magnifier のような様々な画面拡大ツールで、ユーザー体験が大幅に上がる。
  • 音声コントロールソフトウェア:この技術により、ユーザーは音声コマンドでデバイスを操作できるようになり、例えば運動機能にハンデのある人でも、ハンズフリーで操作できるようになる。例えば Windows の 音声認識Apple の Dictation のようなツールは、音声コントロールによってデバイスを利用できるようにすることで、ユーザーを支援する。
  • ハイコントラストモード:弱視や色覚異常のユーザーの視認性を上げるのに配色を調整する。多くの OS にはハイコントラスト設定が組み込まれており、それでユーザーは視覚体験をカスタマイズすることができる。
  • 代替入力装置:ユーザーは、デジタル環境を操作するのに、適応キーボード、マウススティック、または視線追跡システムに頼る場合がある。視線追跡の技術により、身体に大きな制限のある利用者は、視線を使って機器を操作することができる。
  • 音声合成ソフトウェア:音声合成ソフトウェアは、失読症などの認知上の問題で読むことが苦手なユーザーのためにテキストを音声で読み上げることで、理解力を上げて読書への意欲を高める。例えば Apple の VoiceOverDragon のようなツールでテキストが音声に変換されると理解しやすくなる。

このようなタイプの AT を理解することで、どんなユーザーにも対応するインクルーシブなインターフェースを作成することができます。AT の影響は大きく、このようなツールが製品に考慮されることで、ユーザーは操作できるようになり、エンゲージメントが促されるのです。

UX リサーチにおける AT ユーザーの参加

AT のユーザーを UX リサーチに組み込むのは、多様なニーズを満たす製品を作るのには不可欠です。以下で、AT ユーザーがどのようにリサーチに参加できるか見ていきましょう:

  • 多様な視点:AT ユーザーには、その経験によって形成されたインサイトがあることから、彼らがリサーチに参加することによって、インクルーシブな製品をデザインする上で重要な課題を特定することができる。
  • ユーザー中心テスト:AT ユーザーがデザインに接する様子を観察し、標準的なテストでは気づかないユーザビリティの問題を特定する。
  • 機能に関するフィードバック:AT ユーザーから、製品が AT とどの程度統合されているかについてすぐにフィードバックを得られることから、機能の改善に不可欠。
  • インクルーシブデザインの原則:AT ユーザーと関わることで、アクセシビリティへのコミットメントが強化され、視聴者の信頼が育まれる。
  • 参加者の募集:リサーチの参加者を募集するために、障害者支援団体に働きかける。
  • リサーチセッションの実施:参加者がオープンに意見を交換できるような環境を整える。対話を促し、参加者のニーズに応じてアプローチを変える。
  • インサイトに基づいてイテレーションを行う:継続的な改善のために、AT ユーザーからのフィードバックを分析し、デザインプロセスに統合する。

AT ユーザーに UX リサーチに参加してもらうことで、彼らのニーズに対する理解が深まり、より総合的な製品が生まれます。彼らのインサイトで、どんな人でもに操作できるデザインを形作ることができるのです。

コンポーネントのテストと全体的なユーザーエクスペリエンス

個々のコンポーネントのテストと全体的な UX(ユーザーエクスペリエンス)の評価の違いを理解するのは、インクルーシブな製品を作る上で非常に重要です。それぞれのアプローチには目的があり、それを統合することで、デザインは全ユーザーのニーズを満たすことができます。

  • コンポーネントテスト:ボタンやフォームなどの各要素が正しく機能し、アクセス可能であることを確認することに重点を置く。
  • 総合的な UX テスト:ユーザージャーニーと感情的な反応を考慮しながら、コンポーネントが全てどのように連動するかを検証する。

両方のアプローチを統合することで、ユーザビリティとアクセシビリティを徹底的に評価できます。さまざまな方法を採用し、アクセシビリティデザインツールを利用することで、個々のコンポーネントも全体的な UX も アクセス可能でユーザー に優しいものであることを保証できます。

まとめ:

AT のテストを UXデザインプロセスに組み込むことは、UX を上げる総合性への取り組みであり、AT の多様な範囲とその影響を理解することで、ハンディキャップのあるユーザーを含めた全ユーザーに対応する製品を作成できます。

デザインのライフサイクル全体を通して AT とテストを統合することで、個々のコンポーネントと全体的な UX の両方がアクセシブルになり、この技術に頼っているユーザーと関わることで、ユーザビリティの問題を特定してそれを効果的に対処するための貴重なインサイトが得られます。

アクセシビリティは継続的な取り組みであることを忘れないでください。定期的に製品を見直し、技術やユーザーニーズの進歩に合わせて製品が確実に進化するようにしていきましょう。 AT を使ったテストを優先することで、視聴者の忠誠心は育まれ、製品の品質は上がり、どんな人に対してもより豊かな体験が生み出されるでしょう。

忙しいチームのための UXプロセス チートシート

UX Process Cheat sheet

チートシートとは、特定のトピックやプロセスに関する重要な情報を速やかに提供する、簡潔なリファレンスガイドであり、大量のコンテンツに目を通すことなく、複雑な情報がわかりやすいステップになるようにデザインされています。  

UX プロセスのコンテクストでは、チートシートはデザインプロセスのステップの概要が示されます。これは、各手順をガイドする簡単で構造化されたツールとなることから、重要なタスクが見落とされることがなく、デザイン作業が整理され、効率的に行われるようになります。  

大規模なチームで作業している場合は、UXPin を使って UX プロセス全体を効率化し、部門間の連携を改善しましょう。UXPin は、デザイナー、デベロッパー、ステークホルダーがシームレスに連携できるオールインワンのデザインツールであり、UXPin を使えば、複数のツールの切り替えや、重要なディテールを見失うような作業を行ったりする必要がなく、実際のインタラクティブなコンポーネントを使って忠実度の高いプロトタイプを作成できます。UXPin をぜひ無料でお試しください。  

チートシートに従うべき理由

  チートシートでごちゃごちゃしたのが明瞭になることから、チームは初日から成功するためのツールを得られます。また、チートシートで、計画どおりに進めるだけでなく、作業の質が上がることから、いいデザインはいいユーザーエクスペリエンスに変わります。チートシートを使うと、単にプロジェクトの完了だけでなく、きちんと問題を解決し、ユーザーを喜ばせ、期待を上回る製品を作り上げることができるのです。  

このチートシートがあれば、ステークホルダーからインサイトを集め、ユーザージャーニーをマッピングし、しっかりとしたユーザリサーチを実施するなど、どこから始めればいいのかが明確になり、アイデア出しからプロトタイプ、テストへと進むとき、このチートシートがあれば、ステップの見落としがなくなります。チートシートでチームの足並みが揃い、ミスを防ぎ、各メンバーが従うべきロードマップを得られます。  

また、このチートリストは、ステークホルダーと接するときに便利です。これで彼らは、そのプロセスがプロフェッショナルで体系的であることがわかり、リサーチと継続的な反復に基づいて構築されているたことから、最終製品がユーザーのニーズを満たすと信用します。下される決定はすべて、データとユーザーからのフィードバックに裏打ちされており、迷うことなく、全段階で検証された製品を自信を持って提供することができるのです。  

UXプロセス のチートシート

  ここでは、典型的な UX デザインプロセスにおける主要ステップの概要を提供する UX プロセスチートシートを見ていきます。このチートシートで、チームのワークフローは効率化され、ユーザー中心のアプローチは徹底されます。  

1. ディスカバリー(研究段階)

  • 目標:問題空間、ユーザー、ビジネス目標を理解する。
  • 行動ステップ
    • ビジネス目標、プロジェクトの範囲、成果メトリクスを定めるのにステークホルダーとのインタビューを実施する。
    • インタビュー、調査、コンテクストに基づく問い合わせを通じてユーザーリサーチを実施し、ユーザーの問題点、行動、動機を理解する。
    • 市場のギャップと機会を特定することにより、競合他社を分析する。
    • ユーザーデータとパフォーマンスのメトリクスを確認して傾向を明らかにし、改善のための領域を特定する。
    • SWOT 分析を実施し、製品の強み、弱み、機会、脅威を評価する。
    • 詳細なユーザーペルソナユーザージャーニーマップをドキュメント化する。
    • 主要な調査結果を強調した競合分析レポートを作成する。
    • 製品の目標、制約、ユーザー要件を概説する予備 PRD を下書きする。

2. 製品確定(確定フェーズ)

  • 目標ユーザーとビジネスのニーズに沿った明確な製品ビジョンを確立する。
  • 行動ステップ
    • 製品キックオフミーティングを開催し、製品ビジョン、役割、責任について全ステークホルダーの認識を統一する。
    • バリュープロポジション、顧客セグメント、戦略目標を定める。
    • 技術的な実現可能性評価を実施し、製品コンセプトが実現可能であることを確認する。
    • リスクアセスメントを実施し、潜在的な障害とその軽減方法を特定する。
    • 長期的な戦略ビジョンを定めた製品ビジョン文書を作成する。
    • 詳細な機能仕様書(FSD)を作成し、対応プラットフォーム、入力フィールド、エラーメッセージ、システム動作などの技術要件の概要を示す。

3. アイデア出し(創造段階)

  • 目標:ユーザーニーズとビジネス目標に対応する創造的なソリューションを生み出す。
  • 行動ステップ
    • ブレーンストーミングやデザイン思考のワークショップを促進し、さまざまな解決策を生み出す。
    • 想定(仮定)マッピングを実施し、ユーザー、市場、技術的制約に関する主要な仮定を特定して検証する。
    • サービスブループリントを作成し、エコシステムとユーザーと製品とのインタラクションを可視化する
    • カードの並べ替えユーザータスクのマトリクスを使って、機能を整理して優先順位をつける。
    • 主要なコンセプトを視覚化するために、ラフスケッチと低忠実度(Lo-Fi)ワイヤーフレームを作成する。
    • 技術的実現可能性、ビジネスへの影響、ユーザーニーズに基づいて、機能リストに優先順位をつける。

4. プロトタイプ(デザイン段階)

  • 目標:アイデアをテストしてユーザーフローを検証するための、インタラクティブなプロトタイプを作成する。
  • 行動ステップ
    • コンセプトやユーザーフローをサッとテストするのに、UXPin を使って低忠実度のプロトタイプを作成する。
    • 視覚的なスタイリングは行わず、構造、ユーザーフロー、コンテンツ階層に焦点を当てたプロトタイプを作成する
    • コンテンツ戦略を作成し、メッセージ、コンテンツ構造、階層をどのようにユーザーニーズに合わせるかを計画する。
    • WCAG 標準に準拠していることを確認するために、アクセシビリティ ガイドラインを実装する (例:色のコントラスト、スクリーン リーダーの互換性)。
    • インタラクション中にユーザーにフィードバックを提供するマイクロインタラクションをデザインする
    • ブランディング、ビジュアルデザイン、詳細なインタラクション要素を含む、忠実度の高いプロトタイプを開発する
    • 必要であればデザインシステムを確立し、デザインの一貫性と効率性を確保する。

5. テスト(検証段階)

  • 目標ユーザーテストと反復(イテレーション)を通じて、デザインの決定を検証する。
  • 行動ステップ:
    • 実際のユーザーを対象としたユーザビリティテストのセッションを実施し、使いやすさやタスク完了に関する定性的なフィードバックを集める。
    • A/B テストを実装してさまざまなデザインのバリエーションを比較し、最も効果的なソリューションを決定する。
    • ユーザビリティの原則とベストプラクティスに照らして製品を評価するために、ヒューリスティック評価を行う
    • ユーザータスクマトリクスを使って、頻繁に発生するユーザータスクを検証し、最も重要な機能を使いやすいようにする。
    • アクセシビリティガイドラインに準拠していることを確認するために、自動化ツールや手動テスト方法を使ってアクセシビリティをテストする
    • パフォーマンスベンチマークを監視し、製品がデバイス間で効率的に動作することを確認する。
    • ユーザビリティに関する発見をドキュメント化し、フィードバックに基づいてデザインを反復(イテレーション)する

6. 構築(実施段階)

  • 目標デザインチームと開発チームの連携を通じて、検証されたデザインを実用的な製品に変換する。
  • 行動ステップ
    • ツールを使ってデザイン仕様書とアセットを作成してデベロッパーに提供する。
    • アジャイル手法を用いて開発スプリントを計画し、ステークホルダーとの継続的なフィードバックループを確保する。
    • 機能性、パフォーマンス、セキュリティの自動テストツールを統合し、開発中のコード品質を保証する。
    • デザインQA(品質保証)プロセスを実施し、最終構築がデザイン仕様に合致し、想定通りに機能することを確認する。
    • JIRA などのバグ追跡ソフトウェアを使って、発生した問題の監視、文書化、解決を行う。
    • 自分のチームに製品を使ってもらうことでドッグフーディング(内部テスト)を実施し、バグや使い勝手の問題を見つける。
    • 将来の参照とメンテナンスのために技術的な詳細をドキュメント化する。

7. イテレーション(反復)と継続的な改善

  • 目標:実際のデータやユーザーからのフィードバックに基づき、製品の継続的な改良や改善を行う。
  • 行動ステップ
    • カスタマーサポート、セールス、その他の顧客対応チームとのフィードバックループを設け、実際の問題や提案を集める。
    • Google Analytics や Hotjar のようなツールを使ってアナリティクスやパフォーマンスメトリクスを監視し、摩擦点や改善点を特定する
    • 発売後の A/B テストやユーザビリティテストを実施し、製品体験をさらに最適化する。
    • 機能フラグを使って、新しい機能を段階的にリリースし、特定のユーザー セグメントからフィードバックを集める。
    • フィードバック、パフォーマンスデータ、ビジネスの優先順位に基づいて製品ロードマップを更新する。
    • 発売後の分析から得られたインサイトに基づいて、主要な機能のイテレーション(反復)を行う。

補足ツールと文書:

  • 行動ステップ
    • データ入力フィールド、検証ルール、インタラクションの動作など、正確な技術的詳細を含む機能仕様書(FSD)を作成する。
    • 詳細なタイポグラフィ、スペーシング、グリッド、色、再利用可能なコンポーネントを含むデザイン仕様書を作成する。
    • 製品の機能性、使いやすさ、パフォーマンスをテストするための手順と基準をまとめた QA(品質保証)テスト計画の下書きを作る。
    • コンテンツ戦略文書を導入し、コンテンツの構成、ガバナンス、更新の計画や管理を行う。
    • フィードバックとパフォーマンスデータに基づいて、将来の機能、アップデート、反復を概説する製品ロードマップを保全する。

UXプロセス チェックリストの使い方

  UX プロセスでこのチェックリストを効果的に使うには、以下のステップに従いましょう:  

プロジェクト開始時のセットアップ

  プロジェクトを開始する前にチェックリストを確認することから始めましょう。UX プロセスのどのフェーズが現在のプロジェクトに最も関連性があるかを確認し、目標、チーム構成、タイムラインに合わせます。  

ワークフローへの統合

  プロジェクトを以下のようにチェックリストの段階を反映するステージに分けましょう: ディスカバリー、製品確定、アイデア出し、プロトタイプ、テスト、構築、イテレーション(反復)。また、チームメンバーを各フェーズに割り当て、それぞれの責任をきちんと理解させましょう。  

進捗状況

  チェックリストは、進捗管理として使いましょう。各段階が完了したら、チェックリストの該当するステップを見直し、見落としがないことを確認します。完了したタスクにチェックを入れ、改良や追加作業が必要と思われる箇所を再検討します。  

チームとの連携

  チェックリストをチームで共有し、全員がプロセスを明確に理解できるようにしましょう。想定事項を設定し、進捗状況を話し合い、阻害要因を解決するためのミーティングで、このチェックリストをガイドとして使います。  

適応と反復

  プロジェクトが全てまったく同じ道筋をたどるわけではありません。なので特定のプロジェクトに合わせてチェックリストを調整し、固有の要件に合わせてタスクを追加したり、該当しないフェーズをスキップしたりしましょう。そしてプロジェクトが終わるたびにチェックリストそのものを見直して反復することで、忘れずに将来の仕事との関連性を上げましょう。  

説明責任を維持する

  チェックリストを説明責任の源として活用します。チェックリストを常に目に見える形で維持し、完了した作業と次の作業を追跡することで、チーム全体が連携し、期限通りに成果物を納め、プロジェクトの目標を達成する責任が維持されるようになります。  

UXプロセス チェックリストを使ってプロジェクトを追跡する

  チェックリストを効果的に使うことで、スムーズで構造化されたユーザー中心のデザインプロセスが実現することから、高品質な製品を期限通りに提供できるようになります。  

素晴らしいデザインを実現し、プロジェクトのワークフローを効率化するという点では、UXPin は UX デザイナーとチームにとって究極のツールとして際立っています。UXPin は、デザイン、プロトタイプ、連携など、必要なものをすべて1つのプラットフォームにまとめることから、最初から最後までデザインプロセス全体が簡単に管理できるようになります。  

UXPin は、時間の節約や摩擦の軽減、デザインの決定が全て検証されてユーザー中心であることを保証するオールインワン ソリューションです。よりスマートに、より速く、よりリアルタイムで共同作業できるデザインツールをお探しでしたら、UXPin はどのチームにも最適な選択肢となります。UXPin をぜひ無料でお試しください。

デザインシステム実装のよくある 課題を解決する

デザインシステムの課題に悩んでいますか? 以下で解決です:

  • チーム連携の問題:IBM のガバナンスシステムのように、明確なメトリクス、部門横断的な役割、構造化された意思決定モデルを用いて、デザイナーとデベロッパー間のコミュニケーションを改善する。
  • プラットフォームの一貫性デザイントークンや、Micsosoft Fluent などのマルチフレームワークサポートを使って、デバイスやプラットフォーム間で確実にシームレスにデザインが機能するようにする。
  • スケーリングの問題:Experimental、Beta、Stable などのコンポーネントの品質階層や、セマンティックバージョニング、定期的な監査で成長を管理し、要素の乱雑さや時代遅れを防ぐ。

主な統計とソリューション:

コミュニケーション、一貫性、スケーラビリティに重点を置くことで、時間の節約、品質向上、効果的な拡張を実現するデザインシステムを作ることがでるのです。

企業向け多目的デザインシステムの構築 – 前提条件、計画、実行

デザインシステム 実装の主な問題

UXPin のデータで、デザインシステム導入における「チーム間のコミュニケーションの断絶」、「プラットフォーム間の不整合」、「システムの成長管理の難しさ」という3つの大きな課題が浮き彫りになっています。

デザインシステムに利点があっても、69%のチームが採用の課題に直面し60%が一貫性の問題を抱えています[6].。

チームでのコミュニケーションのギャップ

チーム間のコミュニケーションが十分でないと、多くはそれが深刻な問題に繋がりますす。デザイナーとデベロッパーが別々に作業すると、目標が合わなくなり、コンポーネントの使い方に一貫性がなくなります。デベロッパーは不明確な仕様の解読に時間を取られるかもしれませんし、ツールが不一致だとチーム間のやり取りは永遠に終わらないかもしれません。この問題は、サイロ化が顕著な大規模組織で特によく見られます。

プラットフォームの一貫性の問題

プラットフォーム間でデザインの一貫性を確保するのは難しい場合がありますが、一般的に以下のような課題とその影響が挙げられます:

プラットフォームの課題 影響
レスポンシブデザイン コンポーネントがさまざまな画面でうまくいなかい場合がある
パフォーマンスのバリエーション 読み込み時間がデバイスによって異なる
アクセシビリティ標準 コンプライアンスがプラットフォームによって異なる

 

成長管理の難しさ

デザインシステムが大きくなるにつれ、それを整えるのが課題となります。コンポーネントの乱立やバージョンの不一致、古くなったドキュメントなどの問題で、ワークフローが混れてしまいますが、成長管理がうまくいっているチームは、多くの場合、厳格なガバナンスの実践と自動化されたツールに頼って秩序を維持しています。

成長管理の主な戦略には、未使用のコンポーネントを段階的に廃止するための明確なルール設定、分析を通じたコンポーネントの使用状況の追跡、ドキュメントの一元化による最新の状態の維持などがあります。このような実践で、断片化を防げると同時に、システムが製品の需要とともに進化できるようになります。

このような課題への対処は、チームでの連携の改善やクロスプラットフォームの一貫性の確保、スケーラブルなデザインシステムの維持には非常に重要です。

チームのコミュニケーションギャップを埋める方法

デザインチームと開発チーム間のコミュニケーションがお粗末だと、デザインシステムの導入が妨げられる可能性があります。McKinsey社の調査によると、強力なリーダーシップの後ろ盾があるチームは、部門を超えた効果的な連携を行う可能性が2.3倍上がるという結果が出ています[8]。以下で、このようなコミュニケーションの問題に対処する方法を見てみましょう。

チームパフォーマンスのメトリクスの設定

以下のようなメトリクスの追跡に重点を置きましょう:

メトリクス 目的 影響
一貫性のあるコンポーネントまでの時間 コンポーネントがどれだけ早く実装されるかの追跡 デザインから開発までのワークフローの遅延が浮き彫りになる
デザインシステム効率スコア システム全体がどの程度機能しているかの測定 Uber はこのメトリクスを使って半年で効率が30%上昇[12]
コンポーネント採用率 プロジェクト全体でシステムがどの程度広く使われているかの監視 採用の障害が特定される

 

チームを跨いだ代表者

Spotify は「T字型」のスキルモデルを採用しており、チームメンバーは自分の分野の深い専門知識と他の分野の幅広い理解を兼ね備えています[3]。このアプローチで、デザインと開発の垣根が取り払われ、より良い連携と知識の共有が促進されます。

明確な意思決定構造

IBM の Carbon Design System では、混乱を最小限に抑えて承認のスピードを上げるために、以下のように構造化された3段階の意思決定プロセスを採用しています[4]

  • 主要チームの決定

システムのアーキテクチャと原則に対する大きな変更は、デザイン、開発、製品チームの代表者を含むガバナンス委員会によって管理される。

  • 共同作業による決定

複数のチームに影響を与える更新には、全関係者からの意見が必要であり、Figma の分岐機能のようなツールだと、提案とレビューを効率化できる。

  • コミュニティへの貢献

小さな変更であれば、標準化されたプロセスを通じてチームメンバー全員が提案することができることから、品質は維持されつつ各々発言できる。

明確なフィードバックチャネルがあるコラボレーティブな DTC(デザインからコード)ツールを使っているチームは、生産性が35%上がり、ミスコミュニケーションが28%減少したとの報告があります[7]

そしてこのような戦略で、次で取り上げるプラットフォームの一貫性の課題に対処するための強力な基盤が作られます。

プラットフォームを超えてデザインを機能させる

さまざまなプラットフォームでうまく機能するデザインを作るには、標準化と柔軟性を融合させたソリューションで課題に対処する必要があり、アトミックデザインの要素を使うことでいいスタートが切れます。

デザイントークンシステム

デザイントークンで、プラットフォーム間で視覚的なプロパティを統一することができ、大手企業には、以下のようにデザイン トークンの実装によって測定可能なメリットを得ているところもあります:

企業 結果
Airbnb トークンワークフローを使っでハンドオフのスピードが50%アップ[2]
Adobe トークン階層によって効率が35%アップ

 

この利点は、前述の「主な問題」のセクションにある一貫性の問題に直接対処するものです。

トークンの効果的な実装には、以下のように明確な階層を確立することが重要です:

  • グローバルトークン:ブランド全体のビジュアル プロパティを定める。
  • エイリアス トークン:コンテキスト固有のバリエーションを提供する。
  • コンポーネント トークン:特定の UI 要素の属性に焦点を当てる。

マルチフレームワークの対応

Microsoft の Fluent Design System は、特定のプラットフォームに最適化しながら、主要なデザイン原則を維持している素晴らしい例であり[5]、そのドキュメントには、システム全体が損なわれることなく、プラットフォーム固有のパターンを使うタイミングが概説されています。

Fluent は、主要なコンポーネントロジックとフレームワーク固有のラッパーを組み合わせることによって React、Angular、Vue、そして バニラJavaScript に対応しており、このアプローチで、各フレームワーク独自の強みは活かされながら、一貫した機能が確保されます。

自動更新ドキュメント

正確で最新のドキュメンテーションは、チームの連携を保つための鍵であり、Shopify の Polaris デザインシステムで、ドキュメンテーションの自動化でこのプロセスがいかに効率化されるかがわかります。その方法は以下を取り入れたものです:

  • コンポーネントコードの統合
  • バージョン管理
  • クロスプラットフォームガイドライン

信頼できる唯一の情報源(Single source of truth)」によって、プラットフォーム固有の詳細が自動生成されることから、全チームが同じ確実に同じ方向に進むことができます。これは、先に述べた成長戦略と一致しますね[14]

「デザインからコード」のプロセス改善

自動ドキュメンテーションでチームの足並みを揃えることができますが、本当の課題は「デザインの効率的なコード化」にあります。このステップは厄介なものですが、最新のツールを使えば、開発サイクルが半分に短縮されます[4]

デザインとコードの同期のためのツール

デザインとコードの同期を保つのに、専用のツールだとデザインファイルと開発ワークフローのギャップを埋めることができます。以下に人気のオプションを挙げてみましょう:

ツール 主な機能
Zeplin スタイルガイドの生成[10]
Framer インタラクティブなプロトタイプの構築[11] 

 

コード標準の確保

デザインシステムの整合性の維持には、開発プロセス中の自動チェックが非常に重要です。

  1. コミット前の検証

コードをコミットする前の自動チェックにより、次のような問題を早期に検出できる:

  1. 継続的な統合チェック

以下のようなテストを継続的に行うことで、問題を速やかに特定できる:

  • axe-core などのツールを使ったアクセシビリティ テスト
  • ビジュアル回帰テスト
  • コンポーネントの機能の検証

高品質のプロトタイプ

詳細で忠実度の高いプロトタイプを使うチームでは、初回承認率が75%上がります[1]。そしてそのプロトタイプには以下が含まれるべきです:

  • インタラクティブな要素と実際のデータ統合
  • 評価のためのパフォーマンスベンチマーク
  • クロスプラットフォームの動作に関するドキュメント

このステップで、次のフェーズでスケーリングの課題に取り組むための基盤が築かれます。

デザインシステム の成長

デザインシステムのスケーリングには、品質が損なわれないようにするための思慮深い計画が必要であり、UXPin のデータによると、60%のチームがこのバランス問題を抱えています[6]。以下の戦略で、コンポーネントの過負荷やバージョンの不一致といった一般的な課題に対処できます。

コンポーネント更新の管理

セマンティックバージョニングを使うことで、コンポーネントの更新の整理や予測がしやすくなります。このアプローチで、バージョンの不一致は最小限に抑えられ、変更発生の際はスムーズな移行が保証されます。

バージョン 変更 使用例
メジャー(1.0.0) 重大な変更 コンポーネントの API の見直し
マイナー(0.1.0) 新機能 オプションプロパティの追加
パッチ (0.0.1) バグ修正 配置問題の修正

 

 コンポーネントの使用状況の追跡

コンポーネントがどのように使われているかを追跡することで、実際のデータに基づいた改善ができます。例えば、Shopify の Polaris デザインシステムチームはこの方法で、わずか6ヶ月でシステム全体の一貫性が30%上がりました[5].

コンポーネントの品質レベルの確定

以下のようにコンポーネントの品質レベルを明確に確立することで、混乱を防ぎ、組織的な成長に対応できます:

  • 実験的:ユーザーからのフィードバックが必要なプロトタイプ用
  • ベータ:実稼働準備は整っているが監視中
  • 安定:完全に検証され、積極的にメンテナンスされている

定期的な監査で、古くなったコンポーネントや不要なコンポーネントを特定できることから、システムの効率化や保全が保証されるのです。

デザインシステムに UXPin を使う

UXPin

UXPin には、コード統合、AI 駆動型機能、高度なテストを中心に、デザインシステムの実装における一般的な課題への対処にデザインされたツールが備わっており、このツールは、特にプラットフォーム間の一貫性の確保やスケーラビリティの管理に便利です。

コードコンポーネントの統合

UXPin Merge で、デザイン環境を Git レポジトリと直接同期できます。これにより、本番環境で使用可能な React コンポーネントをリアルタイムで使えるようになり、仕様が自動生成されるようになります。

AI コンポーネント生成

UXPin の AI ツールで、デザインシステムの一貫性は保たれながらコンポーネントの作成プロセスはシンプルになります。また、AI Component Creator で、デザイン時間が最大70%短縮され[4]アクセシビリティに準拠したコンポーネント、スタイルバリエーション、既存のパターンに沿ったデザインコード出力が生成されます。

例えば、ある金融サービス会社は、バンキングのプラットフォーム用に標準化されたトランザクションコンポーネントの作成にこの機能を使い、開発時間が40%削減されました[3]

高度なプロトタイプテスト

UXPin の高度なテスト機能により、現実的な場面でのコンポーネントの検証が簡単になります。条件ロジックを使うことで、実際のインタラクションのシミュレーションをして、デザインシステムが必要な基準を満たしていることを確認できます。

テストのオプションには以下のようなものがあります:

  • ステート管理
  • データ駆動型のインタラクション
  • 複数ステップのユーザージャーニー
  • クロスプラットフォーム検証

このような機能で、ドキュメント標準を強化でき、デザインシステムが実際のアプリケーションで期待どおりに機能することを保証できます[13]

まとめ:より良いデザインシステムへのステップ

強力なデザインシステムの構築は、「チームの連携」、「プラットフォーム間での一貫性の確保」、「効果的なスケーリング」という3つの主要な課題に取り組むということであり、以下のステップにより、一貫性が70%上がり出荷時間のスピードが30%上がるという成功例があります[1][4][7]

それぞれの課題には以下のように取り組みましょう:

チームの連携とコミュニケーション

明確なコミュニケーションが鍵となります。IBM の3層ガバナンスモデルのようなフレームワークだと、責任の共有を促しながら、デザインと開発間のハンドオフの問題を減らすことができます[4] 。測定可能なメトリクスを使って、チームの進捗とシステムの影響を追跡しましょう。

技術的実装

Microsoft の Fluent デザインシステムに見られるように、複数のフレームワークで動作するコンポーネントの作成に重点を置きましょう[5]。UXPin Merge のようなツールだと、デザイナーが生産可能なコンポーネントで直接作業できるようになることで、開発のスピードが上がります [9]

成長管理

明確さの維持には、コンポーネントに階層化された品質構造を導入しましょう:

品質レベル 内容 レビュープロセス
安定 生産現場での使用が可能 完全なドキュメント化が必要
非推奨 削除予定 移行計画が必要

 

このようなアイデアを実践しようとするチームにとって、セクション7で前述した UXPin ツールは強固な基礎となります。また、実際の場面でコンポーネントをテストすることで、システムが想定通りに機能することを確認することができます。

関連記事(英語)

2025年のデザイナー向けAIツール15選

AI Tools for Designers

AI ツールとは、タスクの自動化やデータの分析、そして人間のような思考のシミュレーションをする機械学習アルゴリズムが搭載されたソフトウェアアプリケーションであり、デザイナーやデベロッパーにとって、ワークフローの効率化や創造性の向上、パーソナライズされたユーザー体験の提供に非常に重要なものとなっています。  

デザインの自動化やコード生成から、ユーザーリサーチやコンテンツ作成まで、AI でより効率的な作業や、データに基づいた意思決定ができるようになります。そしてワークフローに AI を組み込むことで、自身の能力は増幅し、より速く、より少ないリソースで、より優れた革新的な製品を生み出すことができるようになります。  

AI のパワーと機能的な UI(ユーザーインターフェース)の構築スピードを組み合わせたツールをお探しでしたら、UXPin Merge ぜひをお試しください。UXPin Merge では、コードベースのライブコンポーネントがデザイン環境に直接統合されることで、デザイナーとデベロッパーがシームレスに連携できるようになります。また、AI Component Creator の追加により、UXPin でのインターフェース構築能力がレベルアップすることで、これまで以上に速やかな作成と反復が可能になります。UXPin Merge へのアクセスリクエストはこちら  

AI ツールとは

  AI ツールは、高度な機械学習アルゴリズムを搭載したソフトウェアアプリケーションであり、膨大な量のデータ分析や、反復作業の自動化、さらには人間の思考プロセスのシミュレーションをすることができます。そして AI ツールは、デザイナーやデベロッパーにとって、創造性の向上やワークフローのスピードアップ、ユーザー体験をの強化において欠かせないものとなっています。  

UX デザインと開発のコンテクストでは、AI ツールは以下のようにさまざまな形で支援することができます。  

デザインの自動化

  AI(人工知能)が搭載されたツールだと、レイアウトの調整や色の推奨など、ありふれたデザイン作業は自動化され、それでデザイナーはより戦略的な側面に集中できるようになります。  

コードの生成

  デベロッパーは、GitHub Copilot などの AI が搭載されたコーディングアシスタントを活用することで、コードスニペットの提案や、複雑な関数のオートコンプリート、自然言語の記述に基づいた定型コードの生成などをことができます。これは、コードに裏打ちされたデザインシステムを構築する際に有用かもしれません。  

ユーザー調査と分析

  AI ツールは、ユーザーインタラクションを分析してパターンを特定したり、ユーザーの行動の予測や、ユーザビリティの問題に関するインサイトの提供ができます。そしてそのインサイトにより、データに基づいたデザイン上の意思決定が可能になります。  

コンテンツの生成

  AI 主導のコンテンツツールは、説得力のあるコピーを作ったり、ブログのアイデアを生み出したり、技術ドキュメントの作成を支援することで、時間とリソースを節約してくれます。  

パーソナライゼーション(個別化)

  AI は、行動データに基づいてユーザー体験をパーソナライズすることができます。例えば、Amazon や Netflix で使われているような「オススメ」エンジンを Web サイトに組み込むことで、個別化されたコンテンツや商品の提案を提供することができます。  

AIツール がデザイナーにとって重要な理由

  デザインと開発のワークフローへの AI の統合は、単なる自動化ではなく、増幅のことをいいます。AI ツールで、デザイナーはより多くの可能性をより速く探求することができるようになり、デベロッパーは面倒なデバッグプロセスが自動化されることでよりクリーンなコードを記述できるようになります。つまり、このようなツールでチームはより良い製品をより短時間で作成することを可能ができるようになります。  

日進月歩で進化するテクノロジーの世界で、一歩先を行くというのは、自社の能力を高めるツールを取り入れるということです。AI はデザイナーやデベロッパーに取って代わるものではなく、彼らに力を与えるものであることから、革新的でユーザー中心の製品を提供しやすくなるのです。  

デザイナーとしての AI ツール の有用性の測り方

  AI ツールがデザインワークフローに有益かどうかを判断するには、以下の基準に基づいて評価することを検討してください:  

  • 時間の節約:手作業と比べて、ツールがどれだけ時間を節約できるかを測る。要素のサイズ変更、レイアウトの調整、バリエーションの生成など、繰り返しの作業が自動化されているか、時間追跡ツールを使って、こういいた時間の節約を定量化する。
  • アウトプットの質:その結果はデザイン基準と一致しているか、それとも多くの場合は追加の微調整が必要かなど、AI が生成したデザインや提案の質を評価する。最良の AI ツールだと、手戻りは最小限に抑えられ、高品質の成果をより早く達成できるはず。
  • 統合のしやすさ:好みのプロトタイピングツールにシームレスにフィットするかや、面倒な調整が必要かなど、AI ツールが既存のデザインワークフローにどれだけ簡単に統合できるかを評価する。より摩擦のない統合であればあるほど、そのツールは有用。
  • UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善:AI ツールが最終的な UX にどのような影響を与えるかを測る。例えばヒートマップアナライザーや AI を搭載したユーザーテストプラットフォームのようなツールだと、ツールのインサイトがエンドユーザーのユーザビリティの向上、エンゲージメントの増加、摩擦の低減につながるかどうかがわかる。
  • チームメンバーからのフィードバック:AI ツールが連携生産性にどのような影響を与えるかについて、他のデザイナーやデベロッパー、プロジェクトマネージャーなどのチームメンバーからフィードバックを集める。有用な AI ツールは、ボトルネックや混乱を生み出すのではなく、チームの連携を強化するものであるべき。
  • ROI と費用対効果の分析:AI ツールの経済的影響を検討する。ツールのコストを、時間の節約、デザインの質の向上、追加ツールやリソースの必要性の減少といった点で提供される価値と比較する。投資対効果の高いツールは、ツールキットに追加すべき可能性が高い。
  • 創造性の向上:あとは、ツールで創造性が高まるか制限されるかを評価する。便利な AI ツールだと、ありふれたタスクを処理してくれることで認知スペースが解放され、それで戦略的なアイデア出し実験に集中できるようになるはず。

  これらの基準に照らして AI ツールを体系的に評価することで、その有効性とデザインニーズへの適合性を判断することができます。  

デザイナー向け AIツール 15選

1.AI Component Creator by UXPin

chatgpt in ui design

AI Component Creator は UXPin Merge に内蔵された機能です。AI を活用して UI コンポーネントの作成を自動化することから、デザインと開発プロセスのスピードがぐっと上がります。  

この機能により、デザイナーやデベロッパーはわずかな入力で完全に機能するコンポーネントを生成することができます。そしてその仕組みと便利な理由には以下が挙げられます:  

  • デザイン作業のスピードアップ:デザインシステムとコードにマッチしたコンポーネントを生成することで、ボタン、フォーム、その他の要素の作成が自動化され、時間の大幅な節約になる。
  • デベロッパーがすぐに使える:作成されるコンポーネントは単なる見せかけではなく、機能的でデベロッパーがすぐに使える状態になっている。つまり、デザイナーとデベロッパーの間のやり取りが少なくて済む。
  • より連携しやすくなる:リアルタイムの更新と変更により、手動でファイルを共有することなく、チーム全員が最新のデザインを確認できる。

  このツールは Product Hunt で好意的な評価を得ており、実際の UI コンポーネントを生成する能力がユーザーに高く評価されています。また、多くのデザイナーが、生産性とデザインプロセス全体の質の両方を上げてくれる、ツールキットへの貴重な追加であると感じています。  

AI Component Creator の使用方法については、こちらの記事をご覧ください。  

2.Lummi AI

lumi ai tool for designers

Lummi AI は、デザインコンセプトの生成や、レイアウトの提案、デザインプロセスを開始するためのクリエイティブなプロンプトの提供を行うデザインアシスタントであり、AI を使った入力の分析や、デザイン原則に基づいた複数の反復案の作成を行います。  

Lummi AI で、クリエイティブブロックを克服でき、デザイナーまっさらな状態から始めることなく、さまざまなデザインの方向性を速やかに視覚化できるため、アイデア創出のプロセスが速く効率的になります。  

Product Hunt のレビューによると、ユーザーは、さまざまなニーズに最適な画像を簡単に見つけられるツールの効率的なフィルターと幅広いカテゴリに注目しています。UI/UX デザイナーのパトリツィア・スロンゴ氏は、Lummi はプロ級の画像を備えた「Web デザインのための例外的なリソース」であると述べており、別のユーザーであるギルバート・アンカ氏は、その使いやすさと利用可能な画像の多様性から「中小企業の必需品」であると言っています(ソース)。  

従来のストックフォトライブラリを検索する手間をかけずに、高品質の画像にすばやくアクセスできる AI 搭載ソリューションを探しているデザイナーには、Lummi AI は検討すべき優れたツールです。  

3.PNG Maker AI

ai image generator

PNG Maker AI は画像から背景を除去することに特化していることから、高い精度で透明な PNG を作成します。また、AI を使って前景と背景の要素を区別し、それできれいな抽出がもたらされます。  

多くのユーザーは、その「アクセスのしやすさ」と「無料の主要機能」を高く評価しており、それで PNG Maker AI はベーシックな画像作成のニーズにはピッタリな選択肢となっています。このツールは高機能ですが、高度な機能はプレミアムサブスクリプションでしか利用できないと指摘している人もいます(ソース)。  

背景除去は時間のかかる作業ですが、PNG Maker AI の精度とスピードにより、何時間もの時間を節約できるため、UI デザイン、マーケティング資料、または分離された画像要素が必要なあらゆるコンテクストのアセットを作成するのに最適です。  

4.Color Magic App

ai color generator

Color Magic は、AI を使って特定のテーマや感情に基づいた調和のとれたカラーパレットを生成します。画像のアップロードやキーワードを入力でき、それでこのアプリケーションが、ブランドやデザインの目標に沿った色の組み合わせを提案してくれます。  

ユーザーはパレットのリアルタイムプレビューを見ることができ、「冬」や「夕日」といったさまざまテーマに基づいた提案を受け取ることができるため、ツールは多様なデザインニーズに対して、関連性が高く、視覚的に魅力的な結果を確実に提供してくれます(ソース)。  

総合的に、Color Magic はユニークでテーマ性のあるカラーパレットを生成するためのツールとして高く評価されていますが、広範な編集機能やオフラインでの使用が必要な人のニーズには対応できない可能性があります。  

5.Octopus AI

  Octopus AI は、大量の定性・定量データの分析やインサイトの生成、ビジュアルレポートの作成などで、ユーザーリサーチを自動化するリサーチアシスタントです。  

ユーザーリサーチに圧倒されそうな場合、このツールを使えば、フィードバックの整理や分析が速やかに行われることから、いつもの時間を注ぐことなく、データに基づいたデザイン上の意思決定を行うことができます。  

6.Board of Innovation AI

  この AI ツールは、ビジネスの課題、デザイン思考の原則、業界のトレンドに関連するプロンプトを使って、革新的なアイデアやコンセプトを生成します。そしてこのツールは、戦略的なブレーンストーミングセッションをサポートするのに構築されています。  

このツールは、既成概念にとらわれないソリューションのインスピレーションが必要なときや、プロジェクトの中で新しいデザインやビジネスの可能性を探りたいときにおすすめです。  

7.Chart AI

chart ai

Chart AI は、生データや自然言語による記述にもとづいてデータの可視化を生成し、基本的な棒グラフから複雑な散布図まで、幅広いチャートを提供します。  

Chart AI は、フローチャート、ガントチャート、円グラフ、シーケンス図、ER図、マインドマップ、クラス図など、さまざまな種類のチャートに対応しており、この多様性により、複雑なシステムをマッピングする場合でも、シンプルな視覚的サマリーを作成する場合でも、さまざまなユースケースに対応できます。  

ユーザーは、さまざまなスタイリングのオプションでチャートの外観をカスタマイズできることから、ブランディングや特定のデザイン嗜好に沿ったビジュアルを作成できます。  

UX デザイン、特にユーザーリサーチやプレゼンテーションにおいて、データの視覚化は欠かせません。Chart AI でそのプロセスがシンプルになることから、インサイトを視覚的に伝えやすくなります。このツールの自然言語入力を解釈する能力や幅広いチャートタイプへの対応、リアルタイムのデータ統合により、視覚的に魅力的で有益な図を作成するための強力なツールとなります。  

8.Miro Assist

ブレーンストーミングとデザインスプリントに Miro をお使いですか?素晴らしい!そんなあなたにお勧めのものがあります。Miro Assist は Miro のコラボレーティブホワイトボードプラットフォームにおける AI 搭載機能であり、付箋、マインドマップ、プロジェクトプランの整理を自動化することで、論理的なグループ分けやつながりを提案します。  

Miro Assist で、情報の構造化に費やされる時間が削減されることで、リアルタイムの連携が強化され、チームはアイデアの生成と洗練に集中できるようになります。  

9.Descript

Descript は、マルチメディアコンテンツの書き起こし、編集、制作に AI を活用した音声・動画編集ツールです。話し言葉をテキストに変換できるため、テキスト文書を修正するのと同じくらい簡単に編集できます。  

デザインプロセスにビデオチュートリアル、プレゼンテーション、ナレーションなどの作成が含まれる場合、Descript の強力な AI ツールを使うことで、コンテンツ編集がより速く、より利用しやすくなります。Web デザインに動画を含める場合も同様です。Descript で、動画がより魅力的でユーザーに取って使いやすいものになります。  

10.Prompt Board

prompt board

Prompt Board は、デザインプロジェクトのためのクリエイティブなプロンプトを生成する AI 搭載のブレインストーミングツールです。創造的思考を刺激し、型破りなアイデアの探求を促すように作られています。  

このツールは、2,000以上の AI プロンプトにアクセスできることから、デザイナーはインスピレーションを得て、クリエイティブなアイデアをサッと作りやすくなります。また、そのプロンプトは幅広いトピックをカバーしており、さまざまなクリエイティブプロジェクト用にカスタマイズすることができます。  

プロンプトは ChatGPT、Gemini、Claude のような複数の AI モデルで共有することができることから、デザイナーは画像生成からコンテンツのアイデアのブレーンストーミングまで、さまざまな生成タスクに同じプロンプトを使うことができます。  

デザイナーが仕事を始めるには、インスピレーションが必要です。Prompt Board の多様なプロンプトで、新しい方向性の模索や、創造力の維持ができるようになります。  

11.Headlime

headlime

Headlime は、様々なデザインコンテクストに合わせたヘッドライン、説明文、マイクロコピーを生成する AI コピーライティングツールで、ランディングページや広告などのテンプレートが備わっています。  

この AI ツールは、コンテクスト、トーン、オーディエンスの嗜好を理解することを得意としていることから、ブランドボイスに沿ったユーザー重視のコピーを作成するのに理想的です。そしてこれは、ユーザーの心に響き、全体的な体験を上げるメッセージを作成する必要がある UX デザイナーにとって有用です。  

この AI コピーライティングツールは多言語に対応しているため、グローバルなユーザーをターゲットとする UX チームに適しています。また、デザイナーはさまざまな言語でコピーを生成してテストすることで、地域間の一貫性と効果を確保することができます。  

いいコピーは効果的なデザインに不可欠です。Headlime で、ビジュアルを補完する魅力的なテキストの作成できることから、時間の節約や、一貫性のあるメッセージを確実に伝えることができるようになります。  

12.Vance AI

vance ai

Vance AI は、AI を使って画像のアップスケールやノイズの低減をしたり、品質を損なうことなくビジュアルをシャープにする、画像補正ツールスイートです。   Vance AI を使って、低解像度のアセットの品質を上げて、デザインの高水準を維持しましょう。  

13.Fontjoy

fontjoy

Fontjoy は、デザイナーがバランスの取れたフォントの組み合わせを見つけるのを支援する、AI 搭載型のツールであり、コントラスト、類似性、ユーザーの好みに基づいて書体の組み合わせを提案します。  

ユーザーは非常に似ているフォントから非常にコントラストの強いフォントまで、フォント間のコントラストを調整することができ、プロジェクトの要件に応じて柔軟にフォントを組み合わせることができます。そしてデザイナーは、気に入った特定のフォントをロックし、Fontjoy がそれを補完するフォントを生成することで、まとまりのあるデザインに仕上げることができます。  

デザイナーはサンプルテキストを自分のコピーに置き換えて、見出し、小見出し、本文など、実際の場面でフォントの組み合わせがどのように機能するかを確認できます。この機能は、一貫性と読みやすさが重要な UI プロジェクトで特に有用です。  

フォントの選択は難しいものです。Fontjoy でこのプロセスがシンプルになることから、選択したタイポグラフィが視覚的に魅力的であり、互いに補完し合うことが保証されます。  

14.Designs.AI

designs ai

Designs.AI は、ロゴデザイン、動画作成、バナー生成などのツールが備わったオールインワンのクリエイティブスイートです。AI を利用してクリエイティブなプロセスが自動化されることから、高品質なデザインをサッと簡単に作成することができます。

Designs.ai は価格帯に見合った機能とツールを提供していますが、高度なカスタマイズや複雑なデザインプロジェクトを求めるユーザーには最適な選択肢ではないかもしれません。

Designs.i は、最小限の手動入力でサッとコンテンツを作成したい人に向いていることから、初期段階のブランディングやコンテンツ作成に実用的なツールとなっています。  

15.Adobe Sensei and Firefly

Adobe は、「Adobe Sensei」と「Adobe Firefly」という、Creative Cloud アプリケーションに完全に統合された強力な AI ツールを2つ発表しました。それぞれのツールには明確な目的があることから、クリエイティブ系の専門家にとって欠かせないアセットとなっています。  

Adobe Sensei では、反復的で時間のかかる作業が自動化されることで、生産性が上がります。Photoshop や Lightroom の背景除去、コンテンツを考慮した塗りつぶし、スマートタグ付けなどのアクションを処理します。このようなの機能によりワークフローが効率化されることで、ユーザーの技術的な操作に費やされる時間が減り、プロジェクトのクリエイティブな側面に時間を費やすことができるようになります。  

一方、Adobe Firefly は、コンテンツ制作のためにデザインされた Adobe の生成  AI ツールであり、詳細なテキストプロンプトに基づいて、画像、イラスト、テキストエフェクトなどの新しいコンテンツを生成することに特化しています。  

Firefly の機能は、リアルなビジュアルや抽象的なビジュアルの生成、ベクターの再カラーリング、3D グラフィックの作成まで、すべてシンプルなテキストコマンドで行えます。また、このツールは、Photoshop、Illustrator、Adobe Express などの Adobe のアプリケーションに統合されており、それでリアルタイムでのグラフィックの作成や編集がしやすくなります。  

Sensei も Firefly も、創造性と生産性を上げるために調和して機能し、それで自動化と革新の両方にバランスの取れたアプローチを提供します。Sensei が複雑なプロセスをシンプルにする一方で、Firefly は AI を活用した独自のコンテンツ生成を可能にすることで、創造性の限界を押し広げます。これらを組み合わせることで、ワークフローの効率化や、クリエイティブプロジェクトのレベルアップを考えている Adob​​e Creative Cloud ユーザーに大きなメリットがもたらされます。  

AI ツールの力をデザインに活かす

  AI ツールで、反復作業の自動化や、創造性の強化、データ主導の意思決定が実現することで、デザイナーやデベロッパーの働き方が劇的に変わっています。デザインの自動化やコード生成から、ユーザーリサーチやコンテンツ作成に至るまで、こういったツールによってプロはワークフローを効率化し、より高い効率で高品質な結果を生み出すことができるのです。  

新しいクリエイティブの可能性を追求したいデザイナーであれ、コードを最適化したいデベロッパーであれ、AI をプロセスに統合することで、能力が強化されます。そしてワークフローに合った適切なツールを見つけ、品質を損なうことなく生産性を上げることが重要な鍵となります。  

AI は創造性に取って代わるものではなく、創造性を増幅させるものです。このようなツールを取り入れれば、より優れた、より革新的な製品をより短時間で提供し、それでプロジェクトやチームに永続的な影響を与えることができるでしょう。実験や創造は継続し、 AI の力を借りて作業のレベルアップをしていきましょう。  

UXPin Merge では、AIとコードベースのコンポーネントを組み合わせることで、デザイナーとデベロッパーが UI をより効率的に構築できるようになります。また、AI Component Creator では、機能的な UI 要素の作成が自動化されることで、チームはわずかな入力で生産可能なコンポーネントを作成できます。UXPin Merge へのアクセスリクエストはこちら

インタラクティブなプロトタイプをテストする5つの方法

インタラクティブなプロトタイプで、開発前にデザインを改良することができることから、時間とリソースの節約になります。プロトタイプをテストする効果的な方法としては、以下の5つが挙げられます:

  1. 対面ユーザーテスト:ユーザーを直接観察し、ユーザビリティに関する詳細なフィードバックを得る。
  2. セルフガイド型ユーザーテストMazeUserTesting などのツールを使って、大規模なリモートテストを実施する。
  3. UI 要素のスプリットテスト:ボタンやレイアウトなどのデザインのバリエーションを比較してパフォーマンスを最適化する。
  4. ユーザー行動分析:ナビゲーションパスやタスク完了率などのメトリクスを追跡し、ユーザーの行動を理解する。
  5. アクセシビリティテスト:デザインが WCAG 基準を満たしていることを確認する。

テスト方法の簡単な比較

手法 コスト インサイトの種類 最適な用途
対面テスト 定性 複雑な統合
セルフガイド型テスト 広範、定性 大規模なフィードバック
スプリットテスト 定量 UI 最適化
行動分析 定量 ユーザーの行動傾向の特定
アクセシビリティテスト コンプライアンス重視 インクルーシブデザイン

 

重要なフローについては対面テストから始め、より幅広いインサイトのためにリモート法や分析に広げていきましょう。そしてアクセシビリティテストにより、プロセス全体を通して包括性が確保されます。

例を使った簡単なユーザビリティ テスト ガイド (リモート & 対面)

1. 対面ユーザーテスト

対面式のユーザーテストは、インタラクティブなプロトタイプを評価する最良の方法の1つであり、これでユーザーがデザインにどのように関わるかについての詳しいフィードバックが即座に得られます。この方法では、管理された環境で参加者を直接観察し、彼らの発言と行動の両方を記録します。

対面テストが効果的な理由は何でしょうか?対面テストだと、他の方法では見逃してしまうような微妙なユーザビリティの問題が明るみになります。

対面テストセッションを成功させるには、以下のように行いましょう:

  • 構造化された環境を設定するCamtasiaOBS Studio などの画面録画ソフトウェアのようなツールが備わっている管理された空間を使う[5]
  • Think-Aloud プロトコル(思考発話法)を奨励する: 参加者がプロトタイプと対話するときに、考えを言葉にするようにお願いする。これで、彼らの思考を理解できるようになる[10]
  • 複数のデータポイントを集める:タスク完了率、エラー数、ナビゲーションパターン、ファーストクリックの正確さなどのメトリクスを定性的な観察と組み合わせる。

調査によると、たった5人の参加者によるテストで、UX の問題の85%が見つかるそうです[9]

テスト中に重点を置くべき点について、以下に簡単にまとめました:

メトリクスの種類 追跡事項 重要な理由
パフォーマンス タスク完了時間、エラー率 ユーザビリティの課題を正確に特定するため
行動 ナビゲーションパス、ためらいポイント ユーザーが混乱する領域を強調するため
感情 表情、言葉によるフィードバック ユーザー満足度を測定するため

テストの司会をする際は、参加者に影響を与えないよう、中立的な口調を保ちましょう。また、チームで調査結果の検討や分析ができるように、セッションは(同意を得て)必ず録音しましょう。

対面テストは、リモートメソッドよりも多くの時間とリソースを要しますが、複雑なインタラクションや物理的な製品のインサイトを明らかにするのに特に有用です [2]。よりシンプルなプロトタイプの場合だと、リモートテストの方が適しているかもしれません。

2. セルフガイド型ユーザーテスト

より多くのユーザーへのアプローチが必要なプロジェクトでは、セルフガイド型テストが対面式の方法を効果的に補うことができます。このアプローチでは、実際のユーザーが自然な環境でデザインとどのように相互作用するかを観察することができます。

セルフガイドのセッションは一般的に短く、モデレートされたテストの一般的な45~60分と比べて、約15~30分です[4]。また、Lookback.io、UserTesting、Maze などのツールには、セルフガイド型テストがより簡単で効果的にできる機能が備わっています:

機能 目的 利点
スクリーン録画 ユーザーインタラクションの追跡 ナビゲーションパターンの分析ができる
ヒートマップ生成 クリックアクティビティのマッピング 多く使われるインターフェース要素の強調表示
タスク分析 タスクの完了の監視 プロトタイプのパフォーマンス評価
調査統合 ユーザーフィードバックの収集 インサイトと提案の収集

最良の結果を得るには、指示が明確で実行可能であることを確認しましょう。例えば、「インターフェースを探索する 」ではなく、「新しい連絡先を見つけてアドレス帳に追加する 」といった具体的なタスクでユーザーを案内しましょう。

効果的なタスク作成のヒント:

  • 複雑なワークフローをより小さく管理しやすいステップに噛み砕く。
  • 実際のユースケースを反映した場面を使う[1]
  • 注意チェックを追加し、定性的および定量的データ収集を組み合わせる[4]

結果を確認するときは、個々の回答ではなく、複数のユーザー全体の傾向を特定することに重点を置きます。その際、UsabilityHub や Hotjar のようなツールだと、ヒートマップやセッションの記録を通じてユーザーの行動を視覚化することができることから、混乱や摩擦のある領域を特定しやすくなります[3]

「セルフガイド型テストでは、現実的な設定でユーザーの行動を捉えることができるため、管理された実験室環境よりも信頼性の高いインサイトが得られる可能性があります。」

この方法には明確な利点がありますが、トレードオフがあります。例えば、セッション中にフォローアップの質問をすることができません。これに対処するには、アンケートに自由形式の質問を含め、ユーザーに詳細なフィードバックを提供するよう促しましょう[2]。さらに、画面や Web カメラの録画を使うと、ユーザーの反応や行動をより理解しやすくなります。

3. UI 要素のスプリットテスト

スプリットテストでは、行動データを取り込み、それを使ってデザインの決定を改良します。このアプローチでは、特定のインターフェース要素のさまざまなバージョンを作成し、どちらが実際のユーザーによりよく機能するかを確認します。

Invesp 社の調査によると、77%の企業がデジタルインターフェースの改善すに A/Bテスト を利用していることがわかりました[8]。これで、A/Bテストが UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上にいかに効果的な手法であるかがわかります。

プロトタイプのスプリットテストを実施する際は、ユーザーの行動に直接影響を与える要素に焦点を当てましょう:

UI 要素 変数 対策
CTA(行動喚起)ボタン 色、サイズ、位置 クリックスルー率
フォーム フィールドの配置、検証 完了率
ナビゲーション メニュー構造、ラベル タスクにかかった時間
コンテンツのレイアウト 視覚的な階層、間隔 エンゲージメント時間
タイポグラフィー フォントスタイル、サイズ 読みやすさのスコア

たとえば、Spotify では、チェックアウトフローのプロトタイプ作成中にさまざまなボタンのデザインをテストすることで、プレミアムコンバージョンが46% 上がりました。

正確な結果を得るには、以下のような主要なテストガイドラインに留意してください:

  • 95%の統計的有意性を目指す [2]
  • すべてのバリアントでテスト条件を一定に保つ
  • 定量的指標と定性的なインサイトを組み合わせる

OptimizelyVWO、Google Optimize のようなプラットフォームだと、スプリットテストの設定と管理がしやすくなり、このようなツールで、ユーザーがプロトタイプとどのように相互作用するかを追跡するための詳細な分析得られます。そしてそのデータは、行動インサイト(次のセクションで説明)と連動しています。

テスト結果を見直すときは、数字だけに注目せず、その変更が、時間の経過とともに、全体的なユーザー満足度やタスク効率にどのような影響を与えるかを考えましょう。

4. ユーザーの行動分析

スプリットテストで、ユーザーがどの選択肢を好むかがわかりますが、ユーザー行動分析では、その選択肢が機能する理由をより深く掘り下げます。実際のユーザーインタラクションを追跡することで、デザイン上の仮定を確認したり、疑問を呈したりすることができます。そして74%の企業が行動分析のツールを使っており[11]、以下のような重要なメトリクスに注目しています:

  1. エンゲージメント時間:プロトタイプの特定の部分でユーザーがアクティブに留まる時間。
  2. クリックスルー率:クリック可能な要素を操作するユーザーの割合。
  3. ナビゲーション経路:ユーザーがデザイン内で辿るルート。
  4. タスク完了率:ユーザーが特定のタスクを正常に完了する頻度。

プロトタイプでの分析の使い方

ユーザー行動分析を最大限に活用するには、以下の手順に従いましょう:

  • 追跡ツールを直接埋め込む:プロトタイプ内で Fullstory や Hotjar などのプラットフォームを使って、ユーザーインタラクションを監視する。
  • 重要なアクションに焦点を当てる:ボタンのクリックやフォームの送信など、テストの目標に関連するイベントを追跡する[8]
  • 行動データをパターンと比較する:メトリクスと定性的なインサイトを組み合わせる。たとえば、ユーザーがタスクに多くの時間を費やしているにもかかわらず、繰り返しクリックしている場合は、インターフェースがわかりにくい可能性がある[4]

このようなインサイトは、ユーザーの行動の背後にある理由を説明することで、スプリットテストの数値以上のものになります。そしてこのデータを以前の方法からのフィードバックと組み合わせることで、デザインの効果について総合的な見解を得ることができます。

5. アクセシビリティテスト

アクセシビリティテストは非常に重要です – 米国の成人の約26%に何らかのハンディキャップがあります[9]。ユーザーの好みに関するスプリットテスト(セクション3参照)とは異なり、アクセシビリティテストでは、能力に関係なく、誰もが製品を使えるようにすることに重点を置きます。

主なテスト分野

WCAG 2.1 ガイドライン[2][8]では、重点を置くべき主要領域が以下のように概説されています:

  • 視覚面でのアクセシビリティStark Color Oracle などのツールを使って色のコントラスト比を確認する。標準テキストの場合は少なくとも4.5:1のコントラスト比を目指す [7]。また、200%まで拡大してもテキストが明瞭で読みやすいことを確認する。
  • キーボードナビゲーション:マウスなしでもインターフェースが機能することを確認する。タブ順序、フォーカスインジケーター、ドロップダウンメニューなどのインタラクティブな要素をテストして、簡単にナビゲートできることを確認する。
  • スクリーンリーダーの互換性:Windows の場合の NVDA や Mac の場合の VoiceOver などのスクリーンリーダーを使って、全コンテンツがアクセス可能であることを確認する。フォームのラベル、エラーメッセージ、状態の変化などの動的コンテンツに細心の注意を払う[5]
  • モーションとアニメーション:アニメーションを一時停止または無効にするコントロールを含める。前庭障害のあるユーザーに不快感を与えないように、アニメーションの継続時間は5秒未満にする。

アクセシビリティテストを機能させる

英国の GOV.UK プラットフォームは、自動と手動のテストを組み合わせることでアクセシビリティの問題を40%削減することに成功しました[13]。以下がその方法です:

アクセシビリティのよくある問題

アクセシビリティの一般的な問題とそのテスト方法について、以下に簡単にまとめました:

問題の種類 テスト法 成功基準
色のコントラスト 自動ツール 最低でも 4.5:1 のコントラスト比[7]
キーボードアクセス 手動テスト 全機能が完全に操作可能
スクリーンリーダー NVDA/VoiceOver 正確な内容の発表[5]
タッチターゲット 手動測定 最小サイズは 44×44 ピクセル

テスト方法の比較

プロトタイプの評価を計画する際、チームは前述の各方法の主要な要素を検討すべきであり、各テスト手法には、状況に応じた特定の強みがあります。

コストとリソースの考慮

テスト法 初期設定のコスト スケーラビリティ 一般的なサンプルの種類
対面ユーザーテスト 様々
セルフガイド型テスト 様々
スプリットテスト 様々
ユーザー行動分析 様々
アクセシビリティテスト 様々

インサイトの種類

  • 対面テスト:ユーザーを直接観察することで、詳細で質的なフィードバックを得られる。
  • セルフガイド型テスト:より広範囲だがそこまで詳細ではないインサイトが得られる。
  • ユーザー行動分析:ユーザーの行動や離脱などの定量的なパターンに焦点が当てられる。
  • アクセシビリティテストインクルーシブデザインの原則への準拠が目標[1][5][13]

目標に合わせた方法

  • UI 最適化:スプリットテストは、特定のインターフェース要素の改良に最適[13]
  • 行動分析:分析により、傾向や、ユーザーが離脱する領域を特定できる[12]
  • 包括性:アクセシビリティテストにより、デザインが多様なユーザーのニーズと基準を満たしていることを確認できる[9]

推奨される実装手順

  • 重要なユーザーフローの検証には、対面テストから始める。
  • リモートテストで調査結果を広げて、より広範囲を押さえる。
  • 分析を使って、進行中のパフォーマンスと動作の傾向を追跡する。
  • アクセシビリティ テストを定期的に実施して、包括性を維持する。

Airbnb の戦略にヒントを得たこの段階的なアプローチは、ユーザビリティの向上とリソース効率のバランスを取りながら、包括性の要件に対応します。それによって、チームはリソースを過度に拡張することなく、包括的なインサイトを集めることができます。

まとめ

直接観察から自動分析まで、この5つの方法を使うことで、チームは効率的でユーザーに優しいプロトタイプを開発することができます。例えば、構造化テストは、問題の早期特定や本格的な開発前のデザイン改良によって、開発時間を最大50%短縮することができます[9]

統合のベストプラクティス

最良の結果を得るには、さまざまな方法を組み合わせて、それぞれの強みを発揮させましょう。例えば対面テストから始めて主要なユーザーフローを洗練させ、次にリモートテストを使ってより多くのオーディエンスで検証します。このハイブリッドなアプローチは、Airbnb でおなじみの戦略を反映しています。また、分析を追加して、長期にわたってパフォーマンスを監視し、開発のあらゆる段階でアクセシビリティのチェックを行うようにしましょう。

リソースと時間に関する考慮事項

テスト法 必要なリソース 時間枠
対面テスト 即時
セルフガイド型テスト 1〜2週間
スプリットテスト 2〜4週間
行動分析 進行中
アクセシビリティテスト 1〜2週間

 

注目すべき新しいトレンド

AI を駆使したテストツールと高度なアナリティクスで、プロトタイプの評価方法が変わりつつあります。このようなツールは、ユーザーの行動パターンをより徹底的に分析してインサイトを自動提供することから、評価プロセスがよりスマートかつ速やかになります。

リソースを最大限に活用する

主要なユーザージャーニーに焦点を当て、定性的なインサイトとデータ駆動型の測定基準のバランスをとり、開発プロセス全体を通じてアクセシビリティを優先しましょう。このアプローチにより、充実した効率的なプロトタイプ評価が実現します。

Q&A

プロトタイプをどのようにテストしますか?

次の方法を使ってプロトタイプをテストするといいでしょう:

  • ユーザーを直接観察する:ユーザーがプロトタイプとどのようにやり取りするかを観察して、ユーザビリティの問題を特定する(セクション1を参照)。
  • リモートテストを実施する:プロトタイプをリモートでテストするユーザーからフィードバックを集める(セクション2を参照)。
  • UI バリアントを比較する:さまざまなデザインバージョンをテストして、どのバージョンのパフォーマンスが優れているかを確認する(セクション3を参照)。
  • インタラクションデータを分析する:ツールを使って、ユーザーがプロトタイプをナビゲートして操作する方法を評価する(セクション4を参照)。
  • アクセシビリティを検証する:どんな能力があるユーザーでもデザインを使えることを確認する(セクション5を参照)。

このようなテクニックを組み合わせて使うことで、プロトタイプのパフォーマンスと使いやすさに関するより幅広いインサイトが得られます。

ユーザーテストツールとは何ですか?

ユーザーテストツールで、次のような機能が備わっていることによってプロトタイプの評価ができます:

機能 目的
セッション記録 確認のためのユーザーインタラクションの追跡。
タスクガイド テストタスクの構造化とガイドを支援。
アナリティクス ユーザビリティとパフォーマンスのメトリクスの測定。
リモートアクセス 世界中のユーザーからのフィードバック収集の実現。

ツール選択の際には、プロトタイプの複雑さと必要なフィードバックの種類を考慮しましょう[13]

関連記事(英語)

UIの実例 13選 – 2025年にインスピレーションを得るため

13 UI Examples to Get Inspired by in 2025%0A

UI(ユーザーインターフェース)デザインは、ユーザーがデジタル製品とどのように接するかを形作る上で重要な役割を果たします。よくデザインされた UI は、ユーザビリティが上がるだけでなく、ユーザーを惹きつけるシームレスな体験が生み出されます。SaaS プラットフォーム、EC サイト、モバイルアプリのいずれに取り組んでいる場合でも、最適な UI プラクティスがわかれば、デザインプロセスを上げることができるのです。

そこで本記事では、Slack、Airbnb、Spotify のような 主な UI 例を見ていきます。これらの例では、皆さんの次のプロジェクトにインスピレーションを与えるような、主要なデザイン要素、インタラクティブな機能、レスポンシブなレイアウトにスポットを当てて見ていきましょう。

UXPin Merge を使うと、実際のコードベースのコンポーネントを使ってデザインできるため、UI が最初から開発と一致していることを確認できることから、プロジェクト全体で一貫性のある制作可能な UX(ユーザーエクスペリエンス)を実現できます。UXPin Merge をぜひお試しください

業界別の UIの実例

UI デザインに関しては、さまざまな業界に独自の課題や要件があります。よくできた UI は、見栄えがいいだけでなく、その業界のユーザー特有のニーズに沿ったものでないといけません。

このセクションでは、SaaS プラットフォーム、eコマース、マーケットプレイスなど、主要な業界の UI 事例を見ていきます。各業界のうまくいっているインターフェースを分析することで、プロジェクト全体に適用できるデザインの原則を明らかになれば、デザイナーは各業界特有の需要に合わせた、より直感的で魅力的なエクスペリエンスを作成できるようしなります。

SaaS UI の例

Slack: 優れたナビゲーションと直感的なメッセージシステム

Slack は、SaaS 業界における UI デザインの素晴らしい例であり、特にその明確なナビゲーションと直感的なメッセージインターフェースが評価されています。このプラットフォームは、大量のコンテンツを管理しやすくしたり、アクセスしやすいセクションに整理することを得意としており、例えば左側のナビゲーションからチャンネル、ダイレクトメッセージ、スレッドにサッとアクセスできることで、ユーザーは連絡を効率的に管理できます。

Slack のアイコンは明快でミニマルなため、ナビゲーションは強化されながら認知的負荷は軽減されています。また、ホバー状態やステータスインジケータなどの繊細なアニメーションマイクロインタラクションを使うことで、ユーザーを圧倒することなくユーザビリティが上がります。そして Slack のメッセージシステムは、デバイス間でスムーズに適応する、クリーンでレスポンシブなレイアウトを統合していることから、一貫したエクスペリエンスを提供しています。

Slack は、シンプルさ、機能性、視覚的なわかりやすさを重視しているため、特に複雑なコミュニケーションシステムを扱う SaaS プラットフォームの強力なUI例となっています。

Notion: カスタマイズ可能な UI コンポーネントを備えた柔軟なワークスペース

Notion は、さまざまなユーザーのニーズに適応する柔軟なモジュール式のワークスペースデザインで、SaaS 業界で際立っており、そのクリーンでミニマルな UI で、エクスペリエンスは乱雑さのないものが保証され、ユーザーは様々な方法で情報を整理するができるようになります。また、ドラッグ&ドロップ機能により、ユーザーはテキスト、画像、データベースなどのブロックを追加して、簡単にページをカスタマイズできます。

そして UI は高度に適応するようにデザインされており、それで自分の好みに応じてダッシュボード、Wiki、またはタスク マネージャーを簡単に作成できるカスタマイズ可能な構造を提供します。この柔軟性により、Notion 個人やチームにとって多用途なツールとなっていることから、 機能を犠牲にすることなく効率化されたインターフェースがもたらされます

Dropbox: シンプルな UI で使いやすいファイル管理

Dropbox は、そのファイル管理システムにおいてシンプルさを体現しており、使いやすさを優先したクリーンでミニマルな UI を提供しています。そのインターフェースは直感的にデザインされており、ユーザーはフォルダをサッとナビゲートしてファイルをアップロードし、あちこち惑わされることなくドキュメントを管理できます。また、分かりやすいアイコンと構造化されたメニューが組み合わされた分かりやすいナビゲーションで、ユーザーはデバイス間でのファイル管理において摩擦のない体験を得られます。

そして UI のミニマリズムとレスポンシブデザインの組み合わせにより、Dropbox は Web、モバイル、デスクトップの各プラットフォームで一貫したユーザーに使いやすい体験をもたらします。

Eコマースの UIの実例

Amazon: よくまとめられた商品ページとシームレスなチェックアウトフロー

Amazon の UI は、eコマースの世界における効率性と明瞭性を体現しています。商品ページは高度に構造化されており、価格、レビュー、配送オプションなどの重要な情報が前面に提示されているため、ユーザーは意思決定がしやすくなっています。また、「カートに入れる」や「今すぐ購入する」といった明確な CTA(行動喚起)を行うことで、購入プロセスがシンプルになっています。

そしてチェックアウトの流れは、摩擦のないようにデザインされており、カートの放棄を減らす速くて直感的なシーケンスでユーザーを誘導します。同社のシームレスな UI で、ユーザーが最小限の労力で商品発見から購入まで移行できることが保証され、それでユーザー体験は上がり、コンバージョン率も上がります

Apple: レスポンシブでインタラクティブな要素を備えた視覚的に素晴らしい製品ショーケース

Apple の UI は、視覚的なストーリーテリングのマスタークラスであり、ユーザーに没入感のある製品ショーケースを提供しています。各製品ページには、ユーザーのインタラクションに反応する高品質の画像と動画が用意されており、それでユーザーは製品の細部まで探索することができます。また、その特徴であるクリーンでミニマルなデザインで、Apple のインターフェースは、気が散るものを最小限に抑えることによる製品の引き立てに重点が置かれています。

さらに、UI は完全にレスポンシブであることから、デバイス間でのシームレスな体験が保証されます。また、スムーズなスクロールやアニメーションなどのインタラクティブな要素により、ユーザーの関心がさらに高まり、製品の発見から購入までの直感的で視覚的に印象的な体験が実現します。

マーケットプレイス UIの実例

Airbnb: ユーザーに優しいナビゲーションと直感的な検索フィルター

Airbnb にはマーケットプレイス業界で最も直感的な UI があり、それでユーザーは簡単に宿泊施設の閲覧や予約できるようになっています。そのすっきりとしたナビゲーションにより、視覚的に目立つフィルターと整理されたレイアウトのおかげで、ユーザーは最小限の労力で結果の検索やフィルタリングができます。

そして各リストは、高品質の画像、明確な価格、およびレビューで表示され、それでユーザーは情報に基づいた意思決定を行うことができます。また、UI は、デスクトップ、モバイルを問わず、レスポンシブでナビゲートしやすいことから、全体的な予約体験はよくなります。

Booking.com:ユーザーの選択を最適化するデータ駆動型デザイン

Booking.com の UI が際立っているのは、そのデータ駆動型のデザインアプローチにあります。他の多くのマーケットプレイスとは異なり、Booking.com は視覚的なわかりやすさを優先していますが、UI はユーザーの行動に影響を与えるように大きく最適化されています。また、「残り2部屋」や「本日5回予約済み」などの緊急性の高い言い回しを使うことで即時性が感じられ、ユーザーに対して速やかな意思決定が促されます。

インターフェースはすっきりと機能的ですが、コンバージョンを上げるのにデータを活用することに重点を置いており、目立つフィルターから整理されたリストレイアウトまで、ユーザーがオプションを効率的に比較できるようにデザインされています。

プラットフォーム別 UIの実例

プラットフォームが異なれば、UI デザインに独自の課題と機会が生まれます。Web、モバイル、あるいはクロスプラットフォームのいずれをデザインするにしても、それぞれのメディア特有のニーズに対応することが非常に重要です。

このセクションでは、革新性とユーザビリティを優先した Web サイトの Web ベースの UI 事例を見ていき、ユーザーエンゲージメントに優れたモバイル UI に焦点を当て、Web とモバイルのインターフェース間で一貫性を維持し、あらゆるデバイスのユーザーにシームレスな体験を提供するクロスプラットフォーム UI を見ていきます。

モバイル UI の例

Google マップ: 直感的な操作とリアルタイムのフィードバック

Google マップは、ユーザーエンゲージメントと使いやすさを得意とするモバイル UI の代表例です。このアプリのクリーンでミニマルなインターフェースにより、ユーザーは余計なものに惑わされることなく、ナビゲートや位置検索に集中することができます。また、そのレスポンシブなマップ UI で、スムーズなズームやパンニングができるようになり、リアルタイムの更新でユーザビリティが上がります。

Google マップは、ピンチ操作やスワイプ操作など、モバイル向けの直感的なジェスチャーを統合し、交通や地形などの詳細な情報層を提供します。また、リアルタイムのデータとスムーズなインタラクションの組み合わせにより、デバイスを問わず、非常に魅力的でユーザーに優しい体験が保証されます。

Duolingo: ゲーム化された学習のためのクリーンで魅力的な UI

Duolingo のモバイル UI は、楽しく視覚的に魅力的な学習体験を提供するようにデザインされており、そのインターフェースは、シンプルでカラフルなアイコンと最小限のテキストで構成されたすっきりとしたレイアウトで、それでユーザーはレッスンに気軽に取り組めるようになっています。また、進捗インジケータは明確で視覚的に魅力的であり、バーやアイコンで、ユーザーはどんどん進み続けることができます。

空白と明確なセクションの使用で、ユーザーは一度に多すぎる情報に圧倒されないようになることから、構造化されたわかりやすい体験が作り出されます。

デスクトップ UI の例

BBC: アクセシビリティ重視の UI アプローチ

BBC のデスクトップ UI は、アクセシビリティ優先型のアプローチであることで、さまざまなユーザーが Web サイトを簡単にナビゲートして操作できるようになっています。そしてその UI には、視覚にハンデのあるユーザーのためのハイコントラストモードがあることから、読みやすは上がって、負担は軽減されます。

さらに、そのインターフェースはフルキーボードナビゲーションに対応しており、マウスを使えないユーザーでも利用しやすくなっているほか、スクリーンリーダーにも対応しているため、視覚にハンデのあるユーザーでも効率的にコンテンツをナビゲートできるようになっています。

Asana: 効率的なタスク管理のための明確な階層レイアウト

Asana のデスクトップ UI は効率性とわかりやすさのもとにデザインされていることから、プロジェクト、タスク、サブタスクの間を簡単に移動できる、すっきりとした階層的レイアウトになっています。また、ユーザーがタスクに優先順位をつけ、整理された状態を維持できるよう、明確で視覚的にわかりやすいセクションが使われています。

さらに、ミニマルなデザインでごちゃごちゃになるを避け、アイコンや色分けで戦略的に重要なアクションや期限を強調しています。

クロスプラットフォーム UI の例

Gmail: プラットフォーム間で一貫性のある直感的な UI

Gmail は Web、モバイル、デスクトッププラットフォームで一貫した UI を提供し、それでユーザーはメールを管理する際にシームレスな体験を得られます。サイドバー、アクションボタン、ラベルなど、使い慣れたナビゲーションを維持するデザインにより、ユーザーはデバイスを切り替えても混乱することはありません。

また、レスポンシブレイアウトは様々な画面サイズに効率よく対応し、それでモバイルデバイスでもデスクトップデバイスでも直感的なメール管理が実現します。そして Gmail では、アイコンや、間隔を明確に使い分けることで、個人でも仕事でも使えるシンプルかつパワフルなインターフェースが保たれています。

Trello: タスク管理のための統合 UI

Trello の UI はシンプルで、Web、デスクトップ、モバイルの各プラットフォームで一貫性を保つようにデザインされています。そのドラッグ&ドロップのインターフェースにより、ユーザーは直感的な操作でタスク、カード、ボードを簡単に整理することができることから、タスク管理を難なく行うことができます。Trello の UI はクリーンで視覚的な構造を採用しており、ボードやリストは柔軟でカスタマイズが簡単です。

デスクトップでもモバイルデバイスでも、Trelloはシームレスなユーザーエクスペリエンスを保証し、それで同じ機能、レイアウト、インタラクション モデルは維持され、ユーザーは複数のデバイス間でスムーズに作業できるようになります。

上記の UI 例からの UI デザインのベストプラクティス

  • 明確で直感的なナビゲーションUIを使ってユーザビリティを上げる。
  • 個別化された体験のために、柔軟でカスタマイズ可能な UI コンポーネントを提供する。
  • プラットフォームを問わず、最小化とプラットフォーム間でのナビゲーションのしやすさを優先する。
  • 明確な CTA で迅速な意思決定ができるよう、商品ページを構成する。
  • レスポンシブでインタラクティブな要素を活用し、魅力的なビジュアル体験を提供する。
  • より良いユーザージャーニーのために、直感的なフィルタリングシステムを導入する。
  • ユーザーの意思決定に影響を与える緊急性の合図を使う。
  • インタラクティブ要素にリアルタイムフィードバックを統合する。
  • レイアウトをすっきりさせ、進行状況をわかりやすく表示する。
  • ハイコントラストモードやキーボードナビゲーションなどの機能でアクセシビリティを確保する。
  • 明確な階層と視覚的な手がかりでコンテンツを整理する。
  • シームレスなユーザー体験のために、プラットフォーム間で一貫したデザインを維持する。

UI デザインのためのツール

インパクトのある UI を作成するには、デザイン、プロトタイプ、開発のワークフローに対応する適切なツールが必要です。ここでは、UI デザインに欠かせないツールを見ていきましょう:

  • UXPin:実際のコードベースのコンポーネントを使ってデザインするための強力なツールで、デザイナーとデベロッパーのシームレスな連携が実現する。
  • Figma:リアルタイムのインターフェースデザイン、ワイヤーフレーム、プロトタイプのためのコラボレーションデザインプラットフォームで、チームでの連携に最適。
  • Sketch:UI デザインによく使われるベクターベースのデザインツールで、機能強化のための豊富なプラグインがある。
  • Framer:デザインとコードを融合し、非常にインタラクティブな UI やアニメーションを作成するプロトタイピングツール。

このようなツールで効率と連携が強化されることから、洗練されたユーザーに優しいインターフェースを作成できるようになります。

まとめ

効果的な UI デザインは、デジタル製品全体のユーザビリティとエンゲージメントにとって極めて重要であり、SaaS プラットフォーム、eコマース、マーケットプレイスのいずれにおいても、業界特有の UI 原則を理解することで、デザインプロセスはもっとよくなります。

本記事では、Slack、Notion、Airbnb、Trello などの大手ブランドの UI 事例を見ていき、Web、モバイル、デスクトップの各プラットフォームにおいて、明確なナビゲーション、カスタマイズ、レスポンシビリティでいかに UX が上がるかをご紹介しました。UXPin Merge を使うと、デザイナーは実際のコードベースのコンポーネントを使って、一貫性のある制作準備の整った UI を作成できます。 UXPin Merge をぜひ無料でご体験ください

UI デザインにおける AI:現在のツールとアプリケーション

AI は、作業の繰り返しを自動化し、ワークフローのスピードを上げ、チームの連携を強化することで、UI デザインを変革しています。FigmaAdobe FireflyUXPin などのツールで、デザイナーは時間の節約や、効率の向上ができるようになり、例えば、Figma ではユーザーはプロトタイプ作成が40%速くなり、Adobe Firefly ではAIが生成するアセットによって生産性が73%上がったと報告されています。ただ、AIの偏りや統合の問題、創造性の維持といった課題も残されています。

主なポイント:

  • おすすめツール:Figma(テキストからデザイン、レイヤーの整理)、Adobe Firefly(ベクターグラフィック、テクスチャ)、UXPinデベロッパーのハンドオフAIによる提案)。
  • 利点:より速やかなワイヤーフレーム、自動プロトタイプ、連携の向上。
  • 制約:AIバイアス、ツール統合の問題、自動化への過度の依存。
  • 将来の傾向:感情ベースのインターフェース、高度な 3D デザイン、自動デザインシステム。

デザイナーにとってAIは強力な味方ですが、人間の創造性は依然として非常に重要であり、AIのスピードと戦略的思考を組み合わせることが、前進への道となります。

おすすめのAIデザインツール

AIでデザインワークフローは様変わりし、プロセスはより速く効率的になります。ここでは、トップクラスのツールがどのように画期的なのかを見ていきましょう:

Figma AI の機能

AI tool Figma

FigmaのAIツールだと、テキストがレイアウトに変換され、コンポーネントがインテリジェントに管理されることで、プロトタイピングがシンプルになります。たとえば、OneSignal 社のチームでは、自動レイヤーの整理やビジュアル検索などの機能を使ってデザインの一貫性を維持することで、プロジェクトのタイムラインが 15% 削減されました[6]

Figmaには以下のような機能があります:

  • テキストからデザインへの変換:書き込んだ内容から UI レイアウトを速やかに作成する。
  • レイヤーの自動整理:手作業なしでレイヤーの名前を変更して整理する。
  • コンポーネントの複製:コンテクストに応じた複製により、デザインの反復がより速くなる
  • ビジュアル検索:一致するコンポーネントがパッと見つかる。

このツールでレイアウト作成は効率化され、チームの連携は改善されます。

UI 要素用の Adob​​e Firefly

Adobe Firefly は、AIを使ったデザインアセットの作成に重点が置かれていることから、ビジュアルを効率的に生成するための頼りになるツールとなっています。

主に以下のような機能があります:

  • 生成ベクターグラフィックスと 3D テクスチャ:テキストプロンプトからアセットを作成する。
  • パターンの色変更:デザインのニーズに合わせてパターンをサッと調整する。
  • 背景の作成:カスタム背景を速やかに作成する。

UXPin Merge の機能

AI Tool UXPin

Figma や Adobe がビジュアルデザインを重視するのに対し、UXPin はデザインと開発のギャップを埋めることで際立っています。

UXPin Merge には、プロトタイプを開発できる状態にしてコーディングワークフローとシームレスに統合する機能があり、コンテクストに基づいてコンポーネントライブラリの改善を提案する機能もあります[9]

      機能         利点
React コンポーネントの統合 より速やかなデベロッパーへの引き継ぎ
AIコンポーネントの提案 システムの一貫性を強化
フレームワークライブラリ チームのニーズに難なく適応

 

このツールを組み合わせることで、デザインプロセスの効率性と精度が新たにレベルアップします。

デザインプロセスにおけるAI

現在、AIツールで、デザインプロセスの主要な段階のスピードが上がり、ワークフローがよりスムーズで効率的なものになっています。

より速やかなワイヤーフレームとプロトタイプ

Uizard のようなツールだと、スケッチがワイヤーフレームに変換されることから、コンセプト作成時間が40〜60%短縮されます[10]。これにより、チームは品質を犠牲にすることなく、より多くのデザインアイデアを検討することができます。

「Figma のAIによるレイアウト生成機能で、私たちのワークフローは完全に変わりました。最初のワイヤーフレーム作成に2週間かかっていたのが、大規模なアプリの再デザインではわずか3日でした。これにより、デザインのバリエーションは75% 増え、最終的にローンチ後のユーザーエンゲージメントは22% 上がりました。」 – Airbnb のシニアプロダクトデザイナー、エミリー・チェン氏[3]

AIによるデザインアセット

ビジュアル要素の作成は、AIによってより早くなりました。例えば、Adobe Firefly の Text to Texture 機能で、テクスチャの作成時間は55%短縮され[8]、それでデザインはブランドのガイドラインに沿ったものであることが保証されます。

 アセットの種類    短縮時間         主な利点
テクスチャ     55% ブランドに合ったバリエーション
カラーパレット     75% AIによる調和の一致
アイコンとイラスト     60% クロスプラットフォームの一貫性

AIによるチームの連携

AIで、チームの共同作業の方法も変わりつつあります。例えば FigJam のAIのようなツールは、センチメント分析を使ってステークホルダーのフィードバックを選別し、実行可能な項目に優先順位をつけます[5]。ちなみに Adobe のケーススタディによると、これによってレビューサイクルが35%短縮されました[8]

このようなAI駆動型ワークフローには、以下のような利点があります:

  • より速やかなデザインバリエーションのテスト
  • プロジェクト間の一貫性
  • シンプルなフィードバック処理
  • 手作業への依存の軽減

このような改善は画期的なものですが、デザイナーは依然としてAIの現在の制約に考慮が必要です。

AIデザインツールの制約

AIデザインツールは多くの利点をもたらしますが、デザイナーが乗り越えるべき課題も伴います。例えば UXPin の調査によると、デザイナーの62% がAIツールをワークフローに統合する際に問題に遭遇していることがわかりました[2]

AI出力バイアス

AIが生成したデザインは、学習データに存在するバイアスを反映することが多く、例えば、AI Now Institute の報告によると、AIによる教授は80%が男性であり、これがAIツールがデザイン要素を解釈して作成する方法に影響を与える可能性があります[7]。そしてこのようなバイアスは、以下のように様々な形で現れます:

 バイアスの種類          影響       改善策
性別の表現 ステレオタイプのイメージと色の選択 多様なデータセットを使う
文化的コンテクスト 西洋中心のデザインパターン バイアス検出ツールを実装する
アクセシビリティ 多様なユーザーニーズへの焦点が限られている アクセシビリティ監査を実行する

 

「我がチームでは、審査委員が多様だとAI出力の文化的感受性が45%上がることがわかりました。」 – UXPin のAI倫理責任者、サラ・チェン博士[10]

ツール統合の問題

AIツールは、多くの場合は既存のデザインシステムとのスムーズな統合がしにくく、それがワークフローの中断につながります。Deloitte の調査によると、AIでデザイン作業が最大30%が自動化されるものの、互換性の問題によってその効果が大幅に下がる可能性があります [3].

統合のよくある障害には以下が挙げられます:

  • ファイル形式の競合:AIツールには、多くの場合は従来のデザインソフトウェア用の一貫したエクスポートオプションがない。
  • 一貫性のないコンポーネントスタイル:AIで生成された要素は、確立されたデザインシステムと一致しない場合がある。
  • バージョン管理の問題:AIツールと非AIツール間での変更の追跡は大変な場合がある。

人間とAIデザインの役割

Gartner社 は、2025年までに企業の半数がAIによるデザインの画一化に直面すると予測しており[11]、これで、クリエイティブな意思決定に人間が関わり続けることの重要性が浮き彫りになっています。

最良の結果は、以下のようなAIのスピードと人間の洞察力の融合から生まれます:

  タスクの種類      AIの役割       人間の役割
レイアウト生成 初期オプションの作成 戦略的な改良およびカスタマイズ
カラースキーム パレットの提案 ブランドと感情の一致
コンポーネントデザイン ラピッドプロトタイプ ユーザーエクスペリエンスの最適化
デザインの決定 データに基づくインサイトの提供 コンテクストと創造性の適用

まとめ:AIデザインの次のステップ

デザイナーが先述したAIの制約を回避するには、きちんと考慮されたAIの導入が、この分野で優位に立つための鍵となります。

デザイナー向けの主なポイント

AIでデザインワークフローが根本的に変わろうとしています。例えば、Adobe Firefly ではすでに世界中で180億のアセットが生み出されています[12]。また、UX/UI デザイン市場は2027年までに500億ドルに達すると予想されていることから[10]、AIツールの統合はこれまで以上に重要になっています。

  デザイン分野    現在のAIの影響        将来の可能性
ワークフローの最適化 タスクの 30% 自動化 高度な 3D インターフェースの作成が可能
チームの連携 スマートな複製と命名 デザインシステムへの自動適応
ユーザーエクスペリエンス 基本的なパーソナライゼーション ユーザーの気分に反応するインターフェース

 

AIデザインの今後

次世代のAIツールで、デザイナーの働き方は大きく変わるでしょう。例えば、Adobe の Creative Cloud チームは、2025年後半には高度な 3D インターフェース作成が主流になり[12]、それでデザイナーは高い技術的スキルがなくても没入感のある体験を構築できるようになると予想しています。

注目すべき機能を以下に挙げてみましょう:

  • 感情に基づくインターフェース:AIは、顔認識や生体認証データを使って、ユーザーの感情に適応するインターフェースを作るために進歩している[7]
  • 自然言語処理の向上:UXPin のAIComponent Creator のようなツールで限界が緩和されることから、テキストからデザインへのシームレスな変換が可能になる。例えばクライアントブリーフを直接プロトタイプに変換することを想像できるかもしれない[5]
  • 自動デザインシステム:将来のAIツールは、自動的にブランドのガイドラインに合わせることができ、それで時間の節約や一貫性の確保が実現する[7]

AIがより技術的な仕事を担うようになり、デザイナーは戦略的思考と創造的な問題解決能力を磨くことを優先できるはずです。この変化で、デザインのイノベーションを推進するための人間とAIとの共同作業がいかに重要かがよくわかります。

Q&A

デザインにおけるAIの活用が進むにつれ、次のような疑問がよく浮上します:

UI デザインに最適なAIツールは何ですか?

2025年に向けて注目すべきツールには、テキストをワイヤーフレームに変換する Galileo AI や、スケッチを認識する Uizard などが挙げられます。このようなツールで、デザインの初期段階に新たな変化がもたらされます。例えば、Uizard では手書きのスケッチをデジタルワイヤーフレームに変換することで、デザイン時間が最大70%短縮されます[1]

以下に、よく使われているツールとその長所を簡単にまとめてみました:

  • Galileo AI:テキスト記述を詳細なワイヤーフレームに変換する[6]
  • Uizard:速やかなプロトタイプやスケッチからデジタルへの変換に最適。
  • Adobe Firefly:デザインアセットの生成と編集に重点が置かれている。
  • UXPin:デザインと開発の間のワークフローの効率化に有用。

AIはUI デザインを作成できますか?

はい、今日のAIツールは、テキストプロンプトに基づいて UI デザインを生成できます。例えば、Galileo AI は、デザイン原則を適用してブランドガイドラインに合わせることで、編集可能で高品質なワイヤーフレームを生成します[3]

ただ、AIが多くのタスクを効率的に処理できるとはいえ、人間の入力は依然として非常に重要であるので、デザイナーは最良の結果を得るのに以下のことを行うべきです:

  • AIが生成したデザインを出発点として扱う。
  • 独自の専門知識を使っtてデザインを改良する。
  • ユーザーとテストして、機能性と魅力を確認する。

AIのスピードと人間の創造性を組み合わせて、洗練された効果的なデザインを提供することが重要なのです[4]

関連記事(英語)

【UIデザイナー向け】 サイドバー の簡単なチュートリアル

【UIデザイナー向け】 サイドバー の簡単なチュートリアル

サイドバー は、ダッシュボードや設定などの主要セクションに素早くアクセスできるUIデザインの定番で、リンクやツールを一箇所に整理することでユーザビリティを向上させるナビゲーションツールです。

UXPinのプロトタイピング機能を使えば、折りたたみやスライドトランジション、レスポンシブデザインを備えたインタラクティブで高精度なサイドバーを簡単にデザインできます。無料相談およびトライアルはこちらから。

UI デザインにおけるサイドバーとは

サイドバーとは、通常、画面や Web ページの左側または右側に表示される縦長のパネルです。ナビゲーションの補助として機能し、メイン画面でコンテンツにアクセスできるようにしながら、重要なセクションやツール、設定へのアクセスを提供します。

サイドバーは、ユーザーがサイドバーを使う際に、コンテクストを失うことなく、アプリのさまざまな部分にサッとアクセスできるので、ダッシュボード管理パネルWeb アプリケーションなどのコンテンツの多いインターフェースを構成する場合によく使われます。

 サイドバーの主な機能

  • ナビゲーションサイドバーには、多くの場合、ダッシュボード、設定、その他のメイン領域などの主要なセクションへのリンクが含まれる。
  • 階層構造:サイトバーでアイテムが階層的に整理されることで、メインカテゴリーとサブカテゴリーが表示される。
  • 折りたたみ可能でレスポンシブ:多くのサイドバーは折りたたみ可能で、スクリーンスペースを最大化し、さまざまなスクリーンサイズ、特にモバイルビューに対応する。
  • コンテンツの切り替え:場合によっては、ユーザーはサイドバーでさまざまなタイプのコンテンツや設定を切り替えることができる。

サイドバー3種

  1. 常設サイドバー:常に表示され、通常はアプリケーションや大画面のデザインに使われる。
  2. スライド/オーバーレイサイドバー:必要に応じて現れたり消えたりし、メインコンテンツに重なったり押し出したりするもので、モバイルやタブレットのインターフェースでよく見られる。
  3. アコーディオンサイドバー:コンテンツ量が多く、ユーザーの操作に応じてセクションが展開したり折りたたまれたりする場合に使われる。

では、ひとつずつ見ていきましょう。

1.常設サイドバー

常設サイドバーは、常に画面上に表示される固定要素であり、何度も開けたり閉じたりせずにナビゲーションやオプションへクイックアクセスするための、一貫したエリアが備わっています。このタイプのサイドバーは、Google Drive や Trello のようなデスクトップのWeb アプリケーションのように、ユーザーが 「ファイル」、「ゴミ箱」、「設定」などのセクションに安定してアクセスする必要がある、大画面のアプリケーションでよく使われます。

常設のサイドバーは、クリック数を減らしてナビゲーション要素を見つけやすくすることで、ユーザビリティを上げますが、貴重なスクリーンスペースを占有するため、小さなスクリーンや、ナビゲーションよりもコンテンツ表示を優先するアプリケーションでは、コンテンツへの没入感を妨げてしまう可能性があります。

2.スライド式またはオーバーレイ式のサイドバー

画面スペースが限られているモバイルやタブレットのインターフェースでは、スライド式やオーバーレイ式のサイドバーがよく使われます。このサイドバーは動的で、横からスライドさせることができ、メインコンテンツに重ねたり横にどけたりすることができます。このデザインにより、ユーザーは必要に応じてナビゲーションにアクセスすることができ、画面はすっきりとします。また、スライドサイドバーは、ハンバーガーアイコンまたはスワイプジェスチャーでアクティブ化される事が多いことから、レスポンシブデザインにスペース効率の良いソリューションがもたらされます。

Facebook や Instagram のような SNS アプリ、または Slack のような Web アプリのモバイル版の多くは、機能性とスクリーンスペースのバランスを取るためにスライド式のサイドバーが使われています。スライド式のサイドバーは、モバイルフレンドリーなデザインには理想的ですが、それを開くのにユーザーアクションがもっと必要になることで、ナビゲーションプロセスにステップが追加され、アイコンに馴染みのない新規ユーザーだとオプションを見つけきれない可能性があります。

3.アコーディオンサイドバー

複雑なナビゲーションが必要なコンテンツが多いアプリケーションだと、アコーディオンサイドバーで多用途なソリューションを得られます。このサイドバーには、ユーザーがサイドバー自体内のコンテンツを表示や非表示にできる展開可能なセクションが含まれており、多くの場合は階層構造が提示されます。

Amazon のような EC サイトや、幅広いカテゴリーやフィルターがあるプラットフォームでは、複数のカテゴリーを整理して表示するのにアコーディオンサイドバーがよく使われます。それでユーザーは必要なセクションだけを展開し、サイドバーをコンパクトで管理しやすい状態に保つことができます。

また、アコーディオンサイドバーは、アクセシビリティと整理整頓のバランスを取ることから、大量の情報を効率的にナビゲートする方法が得られます。ただし、モバイル デバイスでは、特にユーザーがセクション間を速やかに移動する必要がある場合、頻繁な展開と折りたたみによってナビゲーションが遅くなってしまう可能性があるため、扱いにくくなるかもしれません。

デザイナーは、アプリケーションの目標、画面サイズ、ユーザーの期待に基づいて適切なサイドバータイプを選択することで、ユーザビリティの最適化やナビゲーションの強化ができ、よりまとまりのあるユーザー体験を生み出すことができるのです。

サイドバーをデザインする際の注意点

サイドバーをデザインする際は、UX(ユーザーエクスペリエンス)を上げ、ナビゲーションをサポートし、さまざまなデバイスでうまく機能するよう、以下のような重要な点を考慮しましょう:

サイドバーの目的とコンテンツの確定

  • 明確さと関連性:主要なナビゲーション、コンテンツのフィルタリング、重要なセクションへのショートカットの提供など、サイドバーがどのような役割を果たすかを明確に定める。そしてユーザーに負担をかけないように、最も関連性の高い項目しか含めない。
  • 階層化とグループ化:必要に応じてカテゴリーやサブカテゴリーを使い、コンテンツを論理的に整理する。また、関連する項目をグループ化し、ユーザーが必要なものを見つけやすいような自然な流れを作る。

画面スペースと応答性の最適化

  • 折りたたみ可能:必要に応じてサイドバーを折りたたんだり広げたりできるようにデザインする。折りたたみ可能なサイドバーだと、特にスペースが限られているモバイルにおいて、スクリーンスペースの節約になる。また、ユーザーが折りたたんだ状態と展開した状態を切り替えやすいようにしておく。
  • 応答性:サイドバーがレスポンシブで、様々な画面サイズに適応するようにする。さまざまなデバイスでサイドバーがどのように見えるかを考慮し、モバイルやタブレットのユーザーがタッチしやすいようにする。

視覚的な一貫性の維持

  • UI 要素の一貫性:アイコン、フォント、スペーシングを統一し、視覚的に一貫性のあるデザインにする。一貫性のあるビジュアルで認知的負荷が減り、ユーザーがより直感的にナビゲートできるようになる。
  • 有効なセクションを強調表示する:現在のセクションまたは有効なセクションを明確に示す。その際、通常は、さまざまな色や背景で強調表示すると、ユーザーはアプリ内のどこにいるのかを把握しやすくなり、ナビゲーションのエラーが減る。

アクセシビリティと使いやすさの確保

  • キーボードとスクリーンリーダーの互換性:サイドバーがキーボードで操作でき、スクリーンリーダーと互換性があることを確認する。これには、適切なフォーカス状態の設定、ARIA ラベルの使用、支援技術によるサイドバーのテストが含まれる。
  • わかりやすいアイコンとラベル:サイドバーの各項目の意味を伝えるために、説明的なラベルと直感的なアイコンを使う。特に優先順位の高いセクションについては、ユーザーが混乱するような複雑すぎるアイコンや不明瞭なアイコンは避ける。

フィードバックとトランジションの提供

  • ホバーとアクティブ状態:ホバーやクリック時に微妙なアニメーションや色の変化を使って、サイドバーとのインタラクションに関するフィードバックをユーザーに提供する。これにより、体験がスムーズになるだけでなく、ユーザーのアクションが登録されているという安心感も得られる。
  • 円滑なトランジション:サイドバーに折りたたみ可能なセクションやトグルがある場合は、インタラクションが流動的に感じられるようなスムーズなトランジションを追加する。突然の変化は不快感を与え、ユーザー体験に断絶が生じる可能性がある。

シンプルさと最小限の脱線要素

  • 過負荷を避ける:リンクやオプションが多すぎるサイドバーで、ユーザーは圧倒されてしまう可能性がある。シンプルさを重視することで、最も重要なオプションのみを提供し、必要であれば他のオプションを折りたたみ可能なセクションにまとめる。
  • 最小限のアニメーション:アニメーションでデザインはよくなることがあるが、過度な効果や派手な効果だとユーザーが脱線してしまう可能性がある。ナビゲーションに集中できるよう、アニメーションはさりげなく、かつ意図的に使う。

カスタマイズオプションの検討

  • ユーザー調整可能なサイドバー:複雑なアプリケーションでは、ユーザーの好みに応じてサイドバー要素のカスタマイズや再編成ができるオプションを提供することを検討する。これにより、ワークフローに合わせてサイドバーを調整したい上級ユーザーのユーザビリティが上がる。
  • ライト/ダークモード:読みやすさを上げ、特に長時間働くユーザーの目の疲れを軽減するために、「ライトモード」と「ダークモード」を提供する。このモードに適応するサイドバーは、より汎用性が高く、視覚的にも快適になる。

このような点に留意することで、機能的でユーザーに優しいサイドバーをデザインできることから、ナビゲーションの強化や、デバイス間でのシームレスな体験の提供を実現できるのです。

UXPinのサイドバーチュートリアル

UXPin でのサイドバー作成は簡単で、インタラクティブでレスポンシブなものにする柔軟性があります。以下で手順を一つづつ追っていきましょう:

ステップ1:サイドバーの構造をデザインする

  • ボックスまたは長方形の追加:まずクイックツールから、または 「B 」を押してボックスツールを選択し、キャンバスの左端または右端に沿った長方形を描く。これがサイドバーの背景となる。
  • 幅と位置の設定: 一般的なサイドバーであれば 250px など、デザインに合わせてボックスの幅を調整し、画面の左端または右端に合わせる。

ステップ2:サイドバー要素を追加する

  • アイコンとリンクの追加アイコンツールとテキスト要素を使って、メニューアイテム、リンク、アイコンを追加する。その際、レイアウトをすっきりさせるために、サイドバー内で縦に並べたり、等間隔に配置することができる。
  • 要素のグループ化:アイコンやテキストなど、サイドバーのアイテムを全て選択してグループ化する(右クリックして「グループ化」を選択するか、Cmd/Ctrl + Gキーを押す)。これにより、サイドバー全体を1つのユニットとして動かすことができ、インタラクションの追加をより簡単に行える。

ステップ3:サイドバーをインタラクティブにする

  • ホバーまたはクリックのインタラクションの追加:サイドバーをインタラクティブにするには、各アイテムにアクションを追加する:
    • アイコンかテキストアイテムを選択し、右側の「インタラクション」パネルを開いて、別のページやセクションにリンクする「クリック」トリガーを設定する。
    • アイテムを選択し、トリガーを 「ホバー 」に設定し、テキストの色を変えるなどのエフェクトを定めることで、ホバーエフェクト(ホバー時に色を変えるなど)を追加することができる。
  • 表示の切り替え:折りたたみ可能なサイドバーにしたい場合:
    • サイドバーの外側に 「トグル 」として機能するボタンを追加し、クリックされたときにサイドバーを表示/非表示するように、ボタンにインタラクションを設定する。
    • サイドバーグループの設定で、最初は非表示にするために「表示:無効」を選択し、トグルボタンに 「表示 」アクションを設定する。

ステップ4:プレビューと調整を行う

  • プレビューモードでテスト:プレビューをクリックしてサイドバーの外観と機能をテストし、クリック、ホバー、トグルなどのインタラクションが想定どおりに動作することを確認する。
  • 応答性の調整:複数の画面サイズを想定してデザインしている場合、UXPin でブレークポイントを設定することで、モバイルではサイドバーを非表示にしたり、幅を変更したりするなど、小さな画面にサイドバーレイアウトを適応させることができる。

この設定により、折りたたんだり、広げたり、さまざまなページにリンクできるナビゲーションを備えた、完全にインタラクティブなサイドバーを作成することができることから、プロトタイプの使いやすさやリアルさがよくなります。アニメーションや特定のサイドバーの効果について、より高度なヒントをご希望の場合はお知らせください!

サイドバー が UI デザインにおいて価値がある理由

サイドバーは、複雑なアプリケーションであっても、ユーザーが見つけやすくて操作しやすい永続的なメニューを提供することで、ナビゲーションをよくしてくれます。また、重要なセクションへのアクセスが効率化され、ユーザーの時間やクリックする回数が節約されます。よくデザインされたサイドバーだと、ユーザーはアプリや Web サイト内のコンテキストを維持でき、インターフェースはすっきりと整理され、ひいては生産性が上がることから、UI デザインにおける貴重な要素となっています。

UXPin を使えば、インタラクティブなサイドバーの作成が簡単かつ強力になり、それでデザイナーは、ユーザーが純粋に参加できるリアルなプロトタイプを作成することができます。UXPin がインタラクティブサイドバーのプロトタイプに最適な理由を以下で見てみましょう:

本物のインタラクティブ性、本物の結果

UXPin の高度なプロトタイピング機能により、デザイナーは実際のアプリの動作を模倣した完全に機能的なサイドバーを作成できます。その際、折りたたみ可能なパネルやスライドトランジション、ネストされたメニュー項目を追加して、ユーザーが最終製品と同じようにプロトタイプ内を移動できるようにすることができます。また、ホバー効果、スムーズな切り替え、アクティブ状態などのサイドバーの正確なインタラクションをプロトタイプ化することで、デザインプロセスの早い段階で現実的なユーザーインサイトを得ることができます。

あらゆるデバイスに対応するレスポンシブデザイン

UXPin で、デスクトップからモバイルまで、さまざまな画面サイズにシームレスに適応するレスポンシブサイドバーを作成できます。この機能により、デザイナーはどのデバイスでも完璧に機能するサイドバーをプロトタイプすることができることから、レスポンシブなアプリや Web サイトの作成に非常に重要な、さまざまな画面サイズでの一貫したエクスペリエンスを提供できます。

デザインシステムと再利用性

UXPin のデザインシステム機能により、インタラクティブなサイドバーコンポーネントを保存し、それを複数のプロジェクトで再利用することができます。また、再利用可能なコンポーネントと UXPin の Merge テクノロジーにより、チームは実際の UI コンポーネントを使ってプロトタイプを作成することができます。

リアルなフィードバックによるユーザーテスト

UXPinでは、インタラクティブなサイドバーをテストすることで、実際の使用状況に基づいたフィードバックが得られ、直感的で効果的なデザインが可能になります。

UXPinは、サイドバーのインタラクションを構築・テスト・改善し、デザインと開発のギャップを埋める最適なプラットフォームです。無料相談およびトライアルはこちらから。

プロトタイプの例:Lo-FiからHi-Fiまでご紹介

design culture

プロトタイプの技術をマスターするのは、デザイナーやデベロッパーが反復や改良を重ね、最終的に視聴者に深く響く製品を提供できるようにする強力なツールセットを使いこなすことに似ています。  

本記事では、Lo-Fi(低忠実度)なスケッチから Hi-Fi(高忠実度)なインタラクティブシミュレーションまで、プロトタイプの忠実度のスペクトルについて見ていきます。各ステップごとに、それぞれのアプローチに内在するニュアンスと可能性を照らし出すプロトタイプの例を紐解いていくので、インスピレーションを求めるベテランの UX デザイナーも、基本を把握しようと頑張る新人デザイナーも、本記事でたくさんのインサイトを得られますよ。  

本題に入る前に、UXPin をご紹介させてください。UXPin は包括的なプロトタイピングプラットフォームで、これでデザイナーは比類のない簡単さと効率でビジョンを実現できるようになります。デザインとプロトタイピング機能をシームレスに統合することで、UXPin はワークフローを効率化し、それによって速やかなイテレーションとシームレスな連携が可能になります。プロトタイプをもっと進化させませんか?こちらからトライアルをぜひご体験ください。  

プロトタイプとは

  プロトタイプとは、新製品、システム、デザインの予備的なバージョンまたはモデルのことで、本格的な生産や実装を進める前に、コンセプトや特徴、または機能のテストや検証をするために開発されます。

そしてプロトタイプは、製品デザイン、ソフトウェア開発、エンジニアリング、製造などさまざまな業界で、開発プロセスの初期段階でのフィードバックの収集、潜在的な問題の特定、デザインの改良のために使われます。

screens process lo fi to hi fi mobile 1

プロトタイプが作成される理由はいくつかありますが、どれも最終的な製品やシステムを改善することを目的としています。プロトタイプが作成される主な理由には以下が挙げられます:  

  • 製品アイデアの検証:プロトタイプで、デザイナーやデベロッパーは開発プロセスの早い段階でコンセプトやアイデアを検証することができるようになり、プロトタイプを作成することで、本格的な開発に時間とリソースが投資される前に、仮テストや、さまざまなデザインオプションの検討、ステークホルダーからのフィードバックの収集ができる。
  • 要件の明確化:プロトタイプで、製品やシステムを具体的に表現することによる要件の明確化ができる。また、ステークホルダーは UI(ユーザーインターフェース)のデザインを視覚化して相互作用できるようになることから、ディスカッションが促され、全員がきちんとプロジェクトの目標と期待について共通の理解を得られる。
  • 問題の特定:開発プロセスの後半で問題や課題が見つかってその対処に多くのコストがかかってしまう前に、プロトタイプで潜在的な問題や課題を特定できる。プロトタイプをユーザーやステークホルダーとテストすることで、デザイナーはユーザビリティの問題や技術的な限界、デザインの欠陥を早期に発見して必要な調整を行うことができる。
  • ソリューションの探求:プロトタイプで、デザイナーはさまざまなソリューションやデザインの選択肢を探ることができるようになる。複数のプロトタイプを作成することで、デザイナーはさまざまなアプローチの比較や、トレードオフの評価、最終製品の最も効果的なデザインの方向性の決定することができる。
  • フィードバックの収集:プロトタイプは、実際のユーザーや顧客、その他のステークホルダーからのフィードバックを集めるためのツールになる。ターゲットユーザーとプロトタイプをテストすることで、デザイナーは貴重なインサイトや好み、改善案を集めることができ、その後のデザインイテレーション(反復)に反映させることができる。
  • Tリスク低減:プロトタイプで、デザイナーはリスクの少ない環境でアイデアを試すことができるため、開発プロセスに伴うリスクの軽減になる。プロトタイプで、早い段階で潜在的な問題を特定して対処することから、開発の後期段階におけるコストのかかるミスや遅延の可能性が下がる。
  • コミュニケーション向上:プロトタイプは、アイデア、コンセプト、デザインの決定を潜在的な投資家に伝えるためのコミュニケーションツールになる。ディスカッションのための共通の視覚的な参照ポイントを提供し、チームメンバー間の連携を促すことで、全員が同じ目標に向かって一致団結して取り組むことができる。

  プロトタイプの定義と種類については、以下の記事をご覧ください: プロトタイプ とは?機能的なUXへの道  

プロトタイプの種類

プロトタイプの種類は以下のとおりです:  

  • ペーパープロトタイプ:レイアウト、構造、デザインの流れを視覚化するために、紙、スケッチ、モックアップを使って作成される忠実度の低いプロトタイプ。ペーパープロトタイプは安くサッと作成できるため、初期段階のコンセプトテストやブレインストーミングに最適。
  • ワイヤーフレーム:デザインやインターフェースの基本的で骨格的な表現であり、通常はワイヤーフレーム作成ツールを使って作成される。レイアウトと機能に重点が置かれることから、色やグラフィックなどの詳細なデザイン要素は省かれる。ワイヤーフレームで、デザイナーとステークホルダーはデザインの構造とインタラクションの流れを視覚化することができる。
  • デジタルプロトタイププロトタイピングツールを使って作成される、デザインや製品のインタラクティブな表現。このプロトタイプは、要求されるディテールやリアリズムのレベルに応じて、忠実度の低いモックアップから忠実度の高いシミュレーションまで幅広く、デジタルプロトタイプで、製品開発前のユーザーテストやユーザビリティ評価、イテレーションができる。
  • 機能プロトタイプ:主な機能と性能を示す製品やシステムの完全または部分的に機能するバージョンであり、最終製品の動作を再現するのに、多くの場合インタラクティブ性が伴う。機能プロトタイプは、技術的な実現可能性、パフォーマンス、UX(ユーザーエクスペリエンス)の検証に使われる。
  • 概念実証プロトタイプ:新しいアイデア、技術、アプローチの実現可能性を実証するのに作成される実験的なモデル。このプロトタイプは、中核となるコンセプトや原則を検証することに重点が置かれており、多くの場合は機能性や洗練度が限定されている。概念実証プロトタイプは、開発にさらなるリソースが投資される前に、アイデアの実現可能性を評価するのに使われる。
  • 使い捨て型プロトタイプ:「使い捨てプロトタイプ」や「ラピッドプロトタイプ」とも呼ばれ、使用後に廃棄されることを想定してサッと大まかに作られたプロトタイプ。このプロトタイプは、多くの場合はツールを使って作成され、最終製品を正確に表現することは意図されていない。その代わりに、アイデアを探り、デザインコンセプトを実験し、開発プロセスの早い段階でフィードバックを集めるのに使われる。使い捨て型プロトタイプは、多大な時間やリソースが費やされることなく、新しいアイデアを生み出し、サッと反復(イテレーション)し、デザイン上の決定を検証するのに有用。
  • 実用型プロトタイプ:UI(ユーザーインターフェース)の作業モデルであり、使い捨て型プロトタイプとは違って、より洗練され磨き上げられたもので、機能や性能の面で最終製品に酷似することを目指している。このプロトタイプは、最終製品の動作の正確なシミュレーションのために、実際のコンポーネント、ハードウェア、またはソフトウェアコードを使う場合があり、技術的な実現可能性の検証やユーザビリティのテスト、実世界のシナリオでのユーザーのフィードバックの収集に使われる。また、このプロトタイプは、製品開発プロセスの重要なステップとなり、それで本格的な生産や実装に進む前に潜在的な問題を特定して対処することができる。

確認すべき プロトタイプの例

例1: ペーパープロトタイプ

  ペーパープロトタイプは、紙とペンを使って作成された UI(ユーザーインターフェース)の忠実度の低い表現であり、​​ボタンやタブなどの UI要素のラフスケッチを含む UI のシンプルなスケッチであり、新しい紙片ごとにユーザーフローの次のステップのシミュレーションが表示されます。これはブレーンストーミングやステークホルダーとの話し合いの際のコミュニケーションツールとして最適です。  

以下は、Medium にあるアーロン・バルコ氏 によるモバイル アプリのペーパー プロトタイプの例です。

プロトタイプの例

プロトタイプには iPhone が切り抜かれており、デザイナーはそれを動かして次のステップを示すことができるのがわかります。白と黒を基調とし、UX はすべて手書きで書かれています。このデザイナーは、小さな紙片を用意して、ドロップダウンメニューでさまざまな選択肢を示しました。  

ペーパープロトタイプの作成には、インターフェースの要素を描くためのペンや鉛筆などのスケッチ道具を用意します。ペンは、例えば、ボタンには太い線、テキストには細い線などのさまざまタイプの UI 要素を表すために、それぞれ違う太さにするといいでしょう。また、プロトタイプの複雑さや、盛り込みたいディテールのレベルに応じて、さまざまなサイズの紙を用意するといいでしょう。  

ペーパープロトタイプは白黒である必要はなく、マーカーや蛍光ペンを使って特定の要素を強調したり、プロトタイプの重要な部分を強調したりすることができます。  

例2:ワイヤーフレーム

  ワイヤーフレームは、デジタルインターフェースや製品のシンプル化された視覚的表現であり、色、画像、タイポグラフィなどの詳しいデザイン要素に触れることなく、インターフェースの基本的な構造やレイアウト、機能の概要を示します。ワイヤーフレームは通常、基本的な図形、線、文字を使って作成され、要素の配置や情報の流れを伝えます。  

ワイヤーフレームは、インターフェースの全体的なレイアウトや構造、ユーザーがたどるインタラクションやナビゲーションの道のりを把握することに重点が置かれ、デザイナーは通常、UXPin、Figma、Balsamiq などのデジタルツールを使ってワイヤーフレームを作成します。  

以下は、Balsamiq の Web サイトのワイヤーフレームの例です。

プロトタイプの例 wireframe balsamiq

現実の Web サイトが忠実に再現されているものではないのがわかるでしょう。アセット用のフレームがあり、プレースホルダーテキストがありますが、全体的に細部は重要ではありません。UI がどのように見えるかが構成やレイアウトの側面から判断できるようになるには、デザインプロセスにおいてはまだ早い段階となります。  

このタイプのプロトタイプに入る前に、ユーザーフローとユーザーインターフェースの基本レイアウトを明確に理解しておくと便利です。ユーザーフローは、ユーザーがインターフェースを通過するであろう経路をマッピングするものであり、ワイヤーフレームはインターフェースの構造をシンプル化して視覚的に表現するものです。  

例3:モックアップ

  モックアップは、ワイヤーフレームやペーパープロトタイプに比べて、デジタルインターフェースや製品をより忠実に表現したものになります。ワイヤーフレームやペーパープロトタイプがインターフェイスの基本的な構造とレイアウトに焦点を当てるのに対し、モックアップには色、タイポグラフィ、画像、その他のデザイン要素など、より視覚的な詳細が加わります。

これは、デジタル デザイナーが静的モックアップ、ビデオ プロトタイプ、グラフィック デザインを共有して、デザインプロトタイプのプロセスに関する理解を披露する Web サイトである Dribbble にあるデザイン モックアップです。

プロトタイプの例

出典:Tran Mau Tri Tam  

このモックアップは、インターフェースの最終的な LnF(見た目と&感じ)がより詳しく表現されていることに注目してください。モックアップは、色、タイポグラフィ画像、その他のビジュアル要素を取り入れてプロジェクトのビジュアルスタイルとブランディングを表現し、現実的なビジュアル要素が含まれ、多くの場合は最終的な製品の外観を可能な限りシミュレーションします。  

モックアップは機能性よりもビジュアルデザインに重点が置かれているため、インターフェースのビジュアルデザインや見た目に関するフィードバックを集めるのに適しています。また、モックアップは、プロトタイプの開発段階に進む前に、多くの場合はレビューと承認のためにステークホルダー、クライアント、チームメンバーと共有されます。  

例4:Hi-Fi(高忠実度)プロトタイプの例

  Hi-Fi(高忠実度)プロトタイプは、静的なモックアップや機能的なプロトタイプの形になることができ、詳細度が重要です。プロトタイプは、デザインプロセスにおける強力なコミュニケーションおよび検証ツールとなり、それでデザイナーはデザインコンセプトを効果的に伝え、製品開発フェーズに移る前に UX に関するフィードバックを集めることができます。  

Hi-Fi プロトタイプは、詳細なグラフィック、タイポグラフィ、色、ブランディング要素など、最終製品の外観を忠実に模倣し、インターフェースをリアルに表現するのに、画像、アイコン、ロゴなどの実際のアセットが使われることもよくあります。  

Hi-Fi プロトタイプの一例として、UXPinが作成したWebサイトが挙げられます。

プロトタイプの例

UXPinプロトタイプの例  

きちんと確定されたカラーパレット、慎重に選ばれたフォントの組み合わせ、空白の素晴らしい使い方、クリック可能なフォームがあることがわかります。このプロトタイプは、UX デザインを練習するためのテンプレートとして使ったり、FAQ セクションを追加したり、新しいサイトを追加したりすることができます。UXPin のトライアルにサインアップして、ぜひお試しください。  

例5:機能型プロトタイプ

  機能型プロトタイプは、インターフェースの視覚的なデザインを示すだけでなく、その機能と動作をシミュレーションするプロトタイプの一種であり、デザインの外観のみに焦点が当てられた静的なプロトタイプとは違い、最終製品がどのように機能して動作するかを具体的に表現します。  

機能型プロトタイプで、さまざまなコンポーネントや機能が機能するシステムでどのように連携するかを示すことによる、デザインの技術的な実現可能性の検証ができます。また、このプロトタイプは、開発プロセスの早い段階で技術的な問題やボトルネック、制限を特定することができます。  

同様に、スタートアップ企業は投資家の賛同を得るために機能的なプロトタイプを作ることがあります。これは、物理的な製品の 3D モデルと同じようなものであり、それで人は「どんなものが作りたいか」、「それがどのように動作するか」の感覚が得られます。想像力をかき立てるのに物理的なモデルが必要な人もいますからね。  

これらのプロトタイプには、ユーザーのインタラクションや動作をシミュレーションするインタラクティブな要素が含まれ、それには、クリック可能なボタン、入力フィールド、ドロップダウンメニュー、およびユーザーがプロトタイプ内をナビゲートしてタスクを実行できるようにするその他のインタラクティブなコンポーネントなどがあります。  

また、場合によっては、機能型プロトタイプに実際のデータやコンテンツを組み込んで、よりリアルなユーザー体験を提供することもあり、それには、ダイナミックコンテンツフィード、サンプルデータセット、または最終製品で使われる実際のテキストや画像を統合することが含まれます。  

以下は UXPin による機能型プロトタイプの例です。これはオークションアプリです。

完全にクリック可能で、エンジニアが開発した最終製品のように見えますが、これは最終製品ではなくて機能型プロトタイプです。スマホにある普通のアプリを使うのと同じように使うことができ、ユーザーのアクションに反応して、あるステップから別のステップへとデータを転送します。このようなアプリは UXPin で作ることができます。  

例6:コード化された プロトタイプの例

  最後のプロトタイプの例は、コード化されたプロトタイプですが、デベロッパーがコードで作るものではありません。これは、ほとんどのアプリの小さな構成要素である「コード化されたコンポーネント」を使ってデザイナーの環境で構築されます。UXPin は他のデザインツールとは違って実際のコードをレンダリングするため、デベロッパーに渡すことができるコードが常にバックグラウンドに存在しているのです。  

この例は、UXPinを使って作成したサインアップフォームです。このようなサインアップフォームの作り方についての詳しいチュートリアルはこちら(英語)

プロトタイプの例

コード化されたプロトタイプを学びたい場合は、UXPin Merge を使うこちらの記事をご覧ください。

UXPin でコード優先型プロトタイプを作成しよう

本記事で挙げたプロトタイプの例は、ペーパープロトタイプ、ワイヤーフレーム、モックアップ、機能型プロトタイプなど、さまざまなデザインコンテクストにおける汎用性と適用性が示されており、各種プロトタイプで、デザインプロセスにおいて特定の目的を果たし、デザイナーがアイデアを効果的に伝え、機能性をテストし、最終的な実装の前にデザインを洗練させることができます。

UXPin を使えば、アイデアをサッと現実化できます。デザインツールやプロトタイプツールが一箇所に集まっているようなものなので、時間と手間の節約になり、さらにチームワークも簡単になり、他の人との連携もスムーズに行えるようになります。プロトタイプのスキルをレベルアップしませんか?UXPinを14日間無料でお試しください。

React、Vue、Angular – 使うべきフレームワーク

Angular と React と Vue - 使うべきフレームワーク

Angular、React、Vue は、Web やモバイルアプリの開発に広く使われるフレームワークやライブラリで、それぞれに特徴があります。開発者の間では、どれが優れているかについての議論が絶えませんが、共通点としてコンポーネントベースのアプローチで効率的にUIを構築できる点が挙げられます。どれも、迅速な開発とスケーラビリティを提供し、Webやモバイルアプリ開発において重要な選択肢となっています。

Angular、React、Vueは同じではなく、Angularは事前構築機能が豊富で、Reactは最小限、Vueはその中間です。UIデベロッパーがどのフレームワークを学ぶべきか迷っている場合、この比較記事が役立つでしょう。

新しいアプリ開発では、UXPinがプロトタイプ作成に最適です。Merge技術を使うことで、Reactコンポーネントを簡単に取り込み、1日以内に高忠実度なプロトタイプを構築し、ユーザビリティテストが可能です。 詳細はこちら

市場の人気と需要 

それぞれの技術には、特定のプロジェクトにどのようにアプローチし、どのように処理するかに関して、それぞれに目的があります。

Angular、React、Vueにはそれぞれ異なるプロジェクトへのアプローチ方法があり、Angularは大規模なエンタープライズ向けに適したフレームワークです。一方、VueとReactもコンポーネントベースで企業やスタートアップ向けに柔軟に対応できます。

雇用市場ではReactとAngularが人気ですが、Vueも大手企業に採用されつつあり、需要が増加しています。

コミュニティおよびエコシステム

フレームワークを選ぶ際には、活発なコミュニティと開発が重要で、これにより成長と安定したエコシステムが形成されます。取り上げたフレームワークはどれも多くのデベロッパーに利用され、活発に開発・メンテナンスされており、助け合いながら知識を共有する環境が整っています。

Angular のエコシステム

Angularは2010年から存在する最も歴史のあるフレームワークで、Googleが開発・保守しています。モバイルやWebアプリ開発向けに、多くの既製コンポーネントを提供し、新規や意欲的なUIデベロッパーに役立ちます。

また、Googleの「Material Design」に基づくCSSテーマなどの事前構築コンポーネントも豊富に備えています。

Reactのエコシステム

2013年に Facebook によって開発された React は、比較リストの中で2番目に古いフレームワークであり、開発以来、React の人気は急上昇し、大きなコミュニティが形成されています。

Angular vs React vs Vue:フレームワークのおすすめと比較を徹底解説!

Reactは、エコシステムの成熟度やコンポーネントの可用性、コミュニティ面でAngularやVueより優れているかもしれません。また、GitUXPin など他のプラットフォームやツールとも統合が可能です。

Vue のエコシステム

2014年に開発された Vue は、他の2つのフレームワークと比較すると最も歴史が浅いですが、人気は大幅に伸びています。

データバインディングに関しては、Vue でデベロッパーは多くのことがしやすくなりました。ただ Vue を使ってモバイル アプリや Web アプリの開発を速めるには、エコシステム内で最も広く使われているオープンソース プロジェクトを使って、入力コンポーネントを活用できるようにする必要があります。

使いやすさ

Angular、React、Vue の複雑さ、構文、そしてどれが一番習得しやすいかを見てみましょう。

構文

構文やコードの好みは個人差があり、パフォーマンスには影響しません。習得の難易度では、Reactが最も簡単で、Angularが最も難しいです。

AngularはTypeScriptを使うため追加の学習が必要で、VueはJavaScriptを主に使用し、TypeScriptもサポートしていますが、構文がシンプルで学びやすいです。

VueはHTMLとJavaScriptを混在させず、新人やUIデベロッパーにとって理解しやすいフレームワークです。

前述したように、Web開発とUI開発の両面で最も習得しやすいのはReact です。

コンポーネント

コンポーネントについて話すとき、その使用の背後には、コードを再利用して開発プロセスを高速化するという大前提があります。これは、Angular、React、Vue などのオープンソースのコンポーネントベースのライブラリにおいて最も重要な側面だからです。

React

Angular と React と Vue - 使うべきフレームワーク - React

コンポーネントは React のビルディングブロックと考えることができます。コンポーネントで、コードの一部の再利用や、動作の変更、入力プロパティを使って Web ページの一部を別の方法でレンダリングしたりすることができますからね。

さらに、貴重なオブジェクトの属性データを格納する「プロップ」と呼ばれるオブジェクトと相性がよく、あるコンポーネントから別のコンポーネントにデータを渡す機能もあります。

とはいえ、Reactコンポーネントは、コンポーネント間のコンポジションやコードの再利用という点で、実に強力です。

Angular

Angular

Angularはコンポーネントベースのフレームワークで、コンポーネント(ディレクティブ)はテンプレートを使って基本パラメータを決定します。これにより、ディレクティブやコンポーネントにはテンプレート内でメタデータのような動作パラメータが含まれます。プロジェクトで最良の体験を得るには、AngularでTypeScriptを使うことが推奨されます。

Vue

Angular と React と Vue - 使うべきフレームワーク- Vue

 

高度にカスタマイズ可能なコンポーネントベースのプログレッシブフレームワークであるため、完璧なコンポーネントの動作で、驚くほどモダンで直感的な UI システムを作成できます。また、Vue は View コンポーネントがベースになっています。

React、Angular で最適なのは?

最も広く使われている JavaScript フレームワークの3者を比較すると、3つとも非常に活発な開発が行われているため、UI開発に関しては「これが絶対一番」というのはありません。

ただし、コミュニティやエコシステム、構文、使いやすさ、コンポーネントなど、これまで取り上げてきた多くの側面から、自身が取り組みたいプロジェクトや所属しようとしているチームの両方に基づいてどれが一番か選ぶべきです。

ReactとAngular の違い

まとめると、React と Angular の違いは以下のようになります:

  • アーキテクチャ:React は UI コンポーネントを構築するための JavaScript ライブラリであり、Angular は双方向データバインディングや依存性注入などの機能を提供する包括的なフレームワークである。
  • 言語:Reactは主に JavaScript(またはJSX)を使い、Angular では JavaScript のスーパーセットである TypeScript を使う。
  • 構文:Reactはコンポーネントの確定に JSX を使い、Angular は Angular 固有の構文を持つ HTML テンプレートを使う。
  • データバインディング:Reactは主に一方通行のデータフローを使うが、Angular は一方通行と双方向のデータバインディングの両方に対応している。
  • サイズとパフォーマンス:Reactのコアライブラリは小さく、バンドルサイズをよりコントロールできる一方、Angular のフレームワークにはすぐに使える機能が多く含まれているため、バンドルサイズが大きくなる可能性がある。
  • 習得のしやすさ:Reactは API サーフェスが小さいため、デベロッパーが学習しやすいのに対し、Angular はその包括的な性質と追加の概念により、習得が難しい。
  • コミュニティとエコシステム:Reactにも Angular にも、活気あるコミュニティと、Web 開発をサポートするライブラリやツールの広範なエコシステムがある。

ReactとVueの違い

以下で ReactとVue.js をざっと比較してみましょう:

  • アーキテクチャ:ReactはUIコンポーネント開発に焦点を当てた JavaScript ライブラリであるが、Vue.js は UI を構築するための進歩的なフレームワークであり、すぐに使い始めることができる、より構造化されたアプローチを提供する。
  • 言語: Reactは主に JavaScript(またはJSX)を使い、Vue.js は JavaScript と JSX の両方に対応しているが、公式ドキュメントではコンセプトを示すためにプレーンな JavaScript を使うことが多い。
  • 構文: Reactはコンポーネントの確定に JSX を使うが、Vue.js は HTML によく似たテンプレート構文を使うため、HTML に慣れたデベロッパーにとってより馴染みがある。
  • データバインディング: Reactは主に一方通行のデータフローを使うが、Vue.jsは一方通行と双方向のデータバインディングの両方に対応することにより、コンポーネントデータの管理に柔軟性がもたらされる。
  • サイズとパフォーマンス: Reactのコアライブラリは比較的小さく、それによって効率的なバンドルが可能である。一方、Vue.js のコアサイズはやや大きいが、すばらしいパフォーマンスの最適化とバンドルサイズの柔軟性がある。
  • 習得しやすさ:Reactは API サーフェスが小さいため、デベロッパーが理解しやすくなっている。対する Vue.js は 習得しやすいことで知られており、初心者にも経験豊富なデベロッパーにも同様に適している。
  • コミュニティとエコシステム: ReactとVue.js にはどちらも活発なコミュニティと広範なエコシステムがある。Reactのエコシステムはより大規模で成熟している傾向があり、Vue.js のエコシステムはシンプルさと柔軟性にフォーカスして急速に成長している。

コンポーネントをデザインエディターにプッシュする

どのフレームワークを選んでも、UXPin Mergeを活用してReactコンポーネントをデザインエディタに取り込むことで、ゼロからプロトタイプを作成する手間が省けます。VueやAngularを選ぶ場合は、UXPin MergeのStorybook統合もお試しください。詳細はUXPin Mergeページをご覧ください